50代でも遅くない!50歳過ぎてからのお得な住宅購入法

まめ知識
住宅イメージ

50歳で自宅を購入というと「遅い」というイメージの人も多いでしょう。事実、20代や30代で自宅を購入して、退職の頃にローンの支払いが終われば老後をゆっくり過ごせるというライフプランの方がほとんどです。50歳を過ぎてから改めて住まいについて考えてみてはいかがでしょうか。今回は50代で住宅を購入するメリットとはどのようなものか、50歳を過ぎてからのお得な住宅購入方法を各種データや事例を基に考えてみたいと思います。

50代でマイホームを購入する人も少なくない

2019年に国土交通省が公表した「住宅市場動向調査報告書」。同資料では住宅の「一次取得(初購入)」と「二次取得(2回目以降の購入)」で分けた興味深いデータがあります。アンケート結果として、一次取得の年齢層は30代後半が圧倒的に多く、二次取得する年齢層は35年ローンが完済しきらない60歳までに行われているのです。

【住宅の一次取得者年齢層】

住宅購入 年齢層1

【住宅の二次取得者年齢層】

住宅購入 年齢層2

■出典:国土交通省 平成29年度 住宅市場動向調査報告書

この結果からどのようなことが考えられるでしょうか。若いうちはデザインや新しい設備、グレードなど建物自体に目が行きがちです。しかし、歳を重ねると見た目や設備だけでなく、周辺環境や間取りの使いやすさにもこだわりが出てきます。

つまり、近隣の福祉施設や病院、仕事場など、いつも行く場所の近くといったように生活習慣や自分の体力に合わせ、建物は「こだわる派」「こだわらない派」でキッパリ分かれると言えるのです。事実、上のデータでは、分譲戸建住宅を二次取得する50代60代は少なく、中古住宅か注文住宅かで分かれています。

ライフステージに合わせて暮らすための住宅購入

では、もう一つデータを見てみましょう。同じ住宅市場動向調査報告書には以下のような調査結果もあります。

新築か中古かの選択理由

■出典:国土交通省 平成29年度 住宅市場動向調査報告書

中古住宅を購入する人がその物件に決めた理由の調査では、「価格が安かったから」という回答が圧倒的に多い状況。中古住宅以外を選んだ人の理由は「新築のほうが気持ちいいから」が半数以上です。当然と言えば当然の結果ですが、それぞれ2位以降の回答割合から意識の違いを見て取れます。

注文住宅や新築分譲を選ぶ人は、中古住宅に対して「リフォームが高くつく」「品質や瑕疵が心配」「老朽化に対する懸念」といったイメージ先行です。対する中古住宅を選ぶ人は「リフォームで快適に住める」「間取りが気に入った」など、中古住宅に対して寛容な意識を持っているのが分かります。

中古住宅を購入する年齢層で最も多かった「50歳を過ぎてから自宅を購入する人」は、ライフステージに合わせて購入を決める人が多いとも言えます。つまり50歳を過ぎると退職後の生活も意識し始めますので、建物の品質より自分、あるいは夫婦でどのように生活をしていくかを考えるのです。

50歳を過ぎてから中古物件を買うメリットデメリット

50歳を過ぎてから中古住宅を購入することは、本当にメリットと言えるのでしょうか。新築か中古かに限らず、不動産を所有するという行為には必ずデメリットがあるはずです。そこで「50代のライフステージ」を前提とした、中古住宅購入のメリットデメリットを考えてみましょう。

【中古住宅のメリット】
  • 物件数が多いため選択の幅が広く、慌てて買う必要がない
  • 中古物件はエリアを選びやすいため自分の好きな場所に移住できる
  • 安価であるため長期のローンを利用せずに購入できる
  • 補助金や減税制度が多いため高齢者向けの住宅にリフォームしやすい
  • 資産価値が低いため相続で揉めづらい
【中古住宅のデメリット】
  • 住宅ローンが利用できないことが多いため多めの自己資金が必要
  • 瑕疵が見つかった時の対応が煩雑で高齢者には負担が重い
  • 購入からリフォームまでの綿密なシミュレーションをしないと新築と変わらない費用になる

上記の通り、中古住宅はデメリットがあまり多くありません。耐震性や耐火性、その他品質部分に関しては、古すぎない中古住宅ならリフォームで十分カバーできます。しかも国や自治体の補助金がありますので、自分が求める住まいにするための費用負担も抑えられます。

50歳を過ぎてからのお得な住宅購入法

具体的にはどのような購入方法がお得なのでしょうか。30歳代で自宅を購入すると通常は30年や35年ローンです。会社を定年退職する年齢前後に返済が終わるのが一般的。つまり50歳を過ぎると、30年や35年のローンを組むのは厳しいのです。仮にローンを組めたとしても、完済時80歳未満という銀行がほとんど。80歳という高齢になるまで住宅ローンを返済し続けるなんて現実的ではありません。

そこで「古民家再生」を視野に入れると、50代で住宅を購入する活路が開けます。古民家といっても田舎である必要はありません。都内から少しだけ離れると意外と古民家は見つかりますし、そもそも古民家というほど古くなくても問題ありません。最初に大事になるのは「中古住宅をいかに安く手に入れるか」なのです。Panasonicリフォームが自社の施行事例を集計したデータによると、古民家再生に要した費用は下図のようになっています。

古民家再生費用

■出典:Panasonicリフォーム 「古民家再生のリフォーム費用の相場・目安」

500~2000万円の費用でリフォームを行った人が多いのが分かります。ではその資金をどう捻出しているのでしょうか。金融広報中央委員会で公表するデータによると、50代が保有する金融資産で最も多いのが、1000~3000万円です。

50代の金融資産

■出典:金融広報中央委員会「知るぽると」

住宅ローンやリフォームローンの利用は最低限に抑えつつ、自己資金で再生中古住宅を購入するのは決して難しいことではなさそうです。例えば、LIXILリフォームショップが公開している、1000万円以下で古民家を再生した事例をご覧ください。

古民家再生事例1
古民家再生事例2

■出典:LIXILリフォームショップ三京 古民家をフルリノベーション_豊田市/企業保養所

上の図は会社の保養所として再生した事例ですが、1000万円でこのレベルまで再生できるという良い事例です。仮に古民家再生で1000万円、住宅取得が500万円で済めば計1500万円で50代のお得な住宅購入方法が実現できます。

念のためリフォームローンを500万円だけ利用した場合で計算してみましょう。借入条件は15年ローン、変動金利4%で試算してみると、月の返済額は4万6984円です。50代で改めてギリギリの住宅ローンを組むのに比べ、比較にならないほど負担が抑えられます。50歳で15年ローン借り入れるなら65歳で完済します。60歳で退職金がでるのであれば一部を使って繰り上げ返済などもできますので、そうきつい支払いにはならないでしょう。

まとめ

50歳を過ぎて初めて住宅を購入している人は、それまで賃貸で暮らしていた人です。賃貸で暮らしているとその時々のライフステージに合わせた暮らしができるメリットがあります。ボーナス払いなどがないので急な出費にお金を使えますし、子供にも色々お金が投資できます。引っ越しが気軽にできるのもメリットと言えるでしょう。

50歳を過ぎてから住宅を購入している人の多くは、ある程度人生を謳歌してきた人とも言えます。実は案外自由で気ままな人生を楽しんでいる人なのかもしれません。人生100年時代の今、折り返しでもある50代にこれまでとは違った住まいを検討してみても悪くはないでしょう。

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