夜逃げした家賃滞納者への3つの対処方法 | 不動産投資を考えるメディア

夜逃げした家賃滞納者への3つの対処方法

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夜逃げをした家賃滞納者に対処する3つの方法│画像

家賃の滞納だけでも痛いのに、そのまま夜逃げされるとなると損失は計り知れません。どうすれば家賃滞納者の夜逃げと言った最悪の事態を防ぐことができるのか、今回は夜逃げした家賃滞納者への3つの対処方法をご紹介します。

家賃の滞納者が夜逃げをすることは珍しくない

家賃滞納者がそのまま夜逃げしてしまうというのは、実際によくあることです。家賃を滞納するということは借りている人に経済的な問題が起きている証拠です。会社をリストラされたなど収入が激減している状況に追い込まれているのかもしれません。最悪な状況にならないために、事前に対策を打っておきましょう。

対策1 家賃債務保証会社の保証をつける

まず、家賃滞納による夜逃げを防ぐためには、滞納によるリスクそのものを軽減する必要があります。そのための基本対策として家賃債務保証会社による保証をつけることが必要になります。

家賃債務保証とは、入居希望者が賃貸住宅の契約を締結する時に、保証会社が借主の連帯保証人に近い役割を果たす制度です。借主が賃貸借契約の期間中に家賃等を滞納した場合に保証会社が一定範囲内で立て替えます。家賃の滞納が発生した場合、大家ではなく家賃債務保証会社に対して返還を求めることになります。

日本賃貸住宅管理協会の調べによると、家賃債務保証会社の利用率は2014年の時点で56%となっており、借主の2人に1人以上が家賃債務保証会社に加入しています。家賃債務保証会社の仕組みは2つあり、1つは借主が家賃滞納をした場合に保証会社が貸主に弁済する「一般保証型」、もう1つは借主の委託に基づき、滞納時でなくても毎月貸主に家賃を支払って立替金を請求する「支払委託型」があります。
家賃債務保証会社を利用する場合、借主が契約時と毎年保証委託料の支払いが必要になります。

対策2 連帯保証人を立てる

家賃保証債務会社による保証をつけること以外に、連帯保証人をつけることも検討しましょう。特に自主管理で収益物件の賃貸経営をしている場合では、すぐに連絡が取れる連帯保証人は安心できる存在です。家賃保証債務会社だけでなく、連帯保証人をつけて二重に保証することでさらに賃貸経営を安定させることができます。なお、家賃保証債務会社の中には、連帯保証人をつけることを条件にしている会社もあります。

対策3 家賃滞納が発生したら早めに手を打つ

家賃保証債務会社による保証や連帯保証人を立ててもらうことで、家賃滞納が発生するリスクを大きく下げることが可能です。それでも滞納が発生してしまった場合の対策をご紹介します。
まず、入金管理をしている管理会社と綿密に連絡を取り合うようにしましょう。家賃滞納が頻発するようになったら、管理会社に書面などで注意を促してもらうとともに状況をよく把握しておきましょう。家賃滞納が続くと夜逃げにつながる恐れがあるので注意が必要です。家賃滞納の書面の催促を無視するようになれば、いよいよ深刻な状況です。

なお、家賃滞納の被害を被っている大家さんとしては、賃貸借契約をこちらから解除して退居を促したいところですが、借主を無理矢理追い出すことは法律上、自力救済に当たるため禁止されています。

自力救済の禁止とは、法の手続きによることなく、自分の権利を実現することを禁止する原則のことです。家賃の滞納者が部屋を占拠している状態で、大家さんが自分の実力で滞納者を追い出すという行為が法的に許されるとすれば、暴力が用いられたり、大家の資格を持っていない人が権利を行使する暴力団がお金で雇われたりする可能性も出てきます。
特に住む場所を暴力で奪うという行為は、社会に大きな問題を投げ掛けます。権利を行使するためには、法の定める手続きを経て行われるべきだという考え方に基づいて禁じられているのです。

夜逃げの場合でも勝手に入室できない?!

家賃滞納者が夜逃げしてしまうという最悪の結果になってしまった場合、建物明渡請求訴訟を行ってから入室します。たとえ大家と言えども、入居者の部屋に勝手に入り、テレビや冷蔵庫、タンスなどの残置物処理をしたりするのは、住居侵入罪などの不法行為に相当するので注意が必要です。

裁判所で建物明渡請求訴訟を行い、裁判所の勝訴判決が出た後に強制執行を行う必要があります。この際、相手の居所が不明でも訴状が届いたとみなされる裁判所の手続き、つまり、「公示送達」という手続きを経て裁判を起こします。

強制執行には、①債務名義(賃貸人の明け渡し請求の存在を公証する文書で「確定判決」のこと)、②執行文(債務名義の執行力の範囲を公証する文書)、③送達証明書(債務名義が相手方に送達されたことを証明する裁判所の書面のこと)の3つが必要になります。
この3つが揃った時点で、強制執行の申し立てをして執行官に予納金というお金を支払います。予納金は人数によって異なりますが、1名の場合は6〜7万円前後が相場のようです。

また、強制執行では執行官以外に実際に荷物を整理したりする執行補助者を利用する必要があるのですが、この執行補助者の報酬体系は千差万別で部屋の規模や荷物の多さによっても異なります。弁護士や司法書士に依頼する場合は、こうした執行補助者は懇意の人がいるケースが多く、安く済ませることができることも多いようです。もちろん、別途、弁護士や司法書士に依頼する費用もかかります。

このように家賃滞納による夜逃げは大家さんにとって大きな痛手です。家賃滞納者が出ないようあらゆる対策を予め打っておくべきでしょう。

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