投資用不動産の営業に隠された嘘!元営業マンが知っている7つの罠 | 不動産投資を考えるメディア

投資用不動産の営業に隠された嘘!元営業マンが知っている7つの罠

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投資用不動産を勧めてくる営業マンは、実に多くの手法を使い、言葉巧みに購入を促してくるという認識の方は多いかと思います。一般のメディアでも「どんな話術を使うか」というあたりを解説する記事も多くなっています。

しかし、具体的にどこにどんな嘘が隠れているかとなると、あまりご存じない方も多いはず。今回は、元営業マンだからこそ知っている、投資用不動産の営業トークに隠された7つの嘘をお教えします。

「節税」は半分本当、半分嘘

「不動産投資は節税になる!」この謳い文句は注意ということは、既にご存知の方も多いかと思います。改めて解説しますが、この「節税」を不動産投資のメリットとして考えるのはNGです。主な理由は以下の3つになります。

  • 大きく節税になるのは初年度のみ
  • そもそも赤字経営が良い訳がない
  • 木造アパートは減価償却の期間が短い

不動産を購入する時は、不動産取得税や仲介手数料、その他諸費用など多額の費用が発生するため、初年度はそれを経費計上すれば所得税を節税できます。しかし、2年目以降からはマンション運営をわざとマイナスにさせなければならず、毎月のマイナスは自分の財布から払わなければなりません。これをローンの支払期間中、ずっと続けることが果たして投資と呼べるのかどうか…。

また、木造とRC造の場合では減価償却の期間が違います。RCなら47年、木造アパートなら22年。中古物件なら既に経過した年数を差し引いて減価償却するため、物件運用中に減価償却の期間が終了し、ある日突然、所得税が高くなるなんてことがよくあるのです。不動産投資の営業マンは、これら3つの事実を隠して営業します。節税できたとしても、相続税の納税で少し得するかどうかという程度に考えておきましょう。

家賃と売却価格の根拠がない

「家賃と売却価格が相場からずれている」というのもよくある話。よくある以下のような営業トークは信用してはいけません。

(1)「家賃〇万円で入居者が付いてますので」
(2)「〇〇万円で売却できれば最終的に〇〇万円プラスです」

まず(1)について、説明される家賃は、基本的に相場より高めです。営業マンが口にした高めの家賃が永久に続くものと勘違いさせる資料を見せて「儲かる」と思わせるのが手口です。家賃は下がるものと認識し、提示された家賃が相場どおりかは最低限確認しましょう。

また(2)についてですが、売却価格なんて誰にも予想できないのに、何の根拠をもって売却額を提示しているのか未だに筆者も謎です。今でこそオリンピック需要などで不動産価格が高騰しましたが、バブル崩壊懸念の意見も多くあります。消費税増税や金利上昇の可能性などを考えると、安易に売却価格が高くなるとは考えるべきではありません。

シミュレーションのローン金利が異常に低い

投資用不動産を販売する営業で必ず用意される「シミュレーション」ですが、提示されたローン金利と実際のローン金利が違うことがあります。具体的には、住宅ローン並みの低い金利でシミュレーションしておきながら、売買契約を済ませた後のローン金利が3%、4%だったなんてことがザラにあるのです。では、実際に一般の住宅ローンと不動産投資で使われるローンの簡単なシミュレーションを比較して見てみましょう。

一般の住宅ローン(35年固定)
金利:1.5%
借入期間:35年
毎月返済額:約6.1万円
日本政策金融金庫
金利:1.8%
借入期間:20年
毎月返済額:約10万円
某大手ネットバンク
金利:2%
借入期間:35年
毎月返済額:6.6万円
某大手ノンバンク
金利:2.9%
借入期間:35年
毎月返済額:7.6万円

一般の住宅ローンと比べると、返済額が全く違うことがお分かりいただけるかと思います。一般の住宅ローンとネットバンクの差である5000円も決して小さな額ではなく、年間6万円の違いがあるということになります。地方銀行でも2%以下というところもありますが、基本的に投資用不動産を販売する会社は審査が通りやすいと言われる提携のネットバンクやノンバンクなどの高い金利の金融機関で進めることがほとんどです。

シミュレーションはあくまでシミュレーション。営業マンからすると嘘を付いているわけではないというのが前提です。夢のような話で頭がいっぱいになった顧客は、いざ契約やローンの実行となれば手続きの事以外が見えなくなりがちなため、気づいたら最初の話と違っていたということがよくあるのです。見せられるシミュレーションの資料は鵜呑みにしてはいけないものと考えましょう。

全く意味がない「定期預金よりお得ですよ」

お得感を感じさせるため、よく比較されるのが「定期預金」。ネットバンクでも1%未満の定期預金ですから、安全資産とはいえ投資にも資産運用にもなりません。それに対し不動産投資はよほど悪い物件でもなければ4%前後の利回りが期待できます。定期預金より全然お得ですので、不動産は一つくらい持っておいたほうが将来の資産経営になります。

と、こんな話を聞くと「なるほど」と思うかもしれませんが、全く違います。仮に投資に回せる200万円を持っていたとします。定期預金は元本が保証される上に、0.1%の10年ものなら2万円の利息が付いて202万円になって返ってきます。それに対し、表面利回り4%の不動産をローンで購入した場合、実質利回りが1%を切ることがほとんど。何年もかけてローンを返済しながら元手を取り返さなければいけません。つまり、定期預金と不動産投資では、投資という面で土俵が全く違うのです。

簡単に言えば、定期預金なら早いうちに202万円を自由に使えますが、不動産投資は長期間の負債を抱えることになります。それにもかかわらず、返済を続ける間に家賃も不動産価格も下がる一方。新築物件なんて購入すれば、ローンが返し終わる頃には半額以下の価値になっていることでしょう。定期預金の利率と不動産投資の利回りを比べるのは、考え方からして間違っているのです。

現入居者が営業マン!?

たまに、営業マンが勧めるマンションに既に入居者が入っていることがあります。しかし「もう入居者も付いていますから、購入してすぐに収入が…」なんて美味い話には要注意。投資用不動産を販売する会社では「お前、この物件に引っ越せ」なんて部下に声をかけ、販売する物件に営業マンを住まわせることがあります。営業マンが物件に住むこと自体は違法ではありませんが、問題は「営業マンの離職率が高い」ということ。この問題を分かりやすくするため、よくあるパターンの流れを見てみましょう。

  1. 自社物件が売れない
  2. 売買価格を少し下げる
  3. 自社の営業マンを入居させて高利回りに見せる
  4. 営業マンは仕事の厳しさにより、仕事を辞めて夜逃げ同然に引っ越してしまう
  5. 購入後すぐに空室の状態になる

入居者が営業マンでないにしても、入居者がサクラなんてケースも実際あります。サクラかどうかを見抜くのは非常に難しいことですので、そもそも入居者はいないものと考えて購入するか、せめて「いつから借りているのか」「保証人は付いているか」「属性は個人か法人か」などを最低限確認してから購入するようにしたいものです。

「家賃は当社が保証します」は入居付けしやすい証拠?

アパート投資の業界ですっかり悪者にされている「サブリース」。仕組みは大変メリットのあるものですが、借り主となる業者の悪質さばかりが報道されてしまっています。よくある事例を先ほどと同じように流れで見てみましょう。

  1. サブリース付きと安心させて地方にアパートを建てさせる
  2. 建築後すぐに家賃の値下げ要求をする
  3. 交渉が決裂したらサブリース契約を解除する
  4. 結果、多くの空室が残る
  5. オーナー自主管理で家賃を大幅に下げて入居募集せざるを得なくなる

サブリースというのは、業者が借り主です。借り主は法律上強い権限をもっていますので、簡単に解約できてしまうのです。

では、賃貸需要のある都心ならどうでしょう。実はここにも盲点となる事実が存在します。そもそも不動産投資というのは、入居者あってこそ利益が発生するもの。賃貸需要が高く入居者が付きやすい物件であれば、そもそも家賃保証をしてもらうまでもありません。

しかし、「家賃保証」という安心感から無意味にサブリース契約をしてしまう購入者が多く、管理手数料がそのまま業者の儲けとなっています。その儲け、本来ならオーナーが得られるはずだったものです。都内でサブリースが意味ないとは言い切れませんが、少なくともサブリースを検討する際は以下のようなことに気を付けましょう。

  • サブリースで保証された家賃が相場と比べて高すぎないか(物件を買わせるための高い家賃設定の可能性)
  • そもそも都内なら家賃保証をしてもらうほど入居付けに困らない(業者も入居付けが楽と知っている)

「私も始めました!」は嘘

最後にご紹介するのは、営業マンの「私もマンション投資を始めたんです!」という嘘。

本当かどうかは登記簿を見せてもらえば済む話ですが、そこまでする顧客はいないということを営業マンは知っていますし、この言葉は「そんなに上手い話なら自分でやればいい」という顧客に対する単なる応酬話法として使われます。信じる信じない以前の全く価値の無い言葉と考えても良いでしょう。

そもそも不動産投資の営業マンに対する銀行側の与信は低いことが多く、ローンでマンションを買うケースは多くありません。ノルマのために保険の外交員が自分で保険に加入するのとはわけが違います。不動産投資会社は、大手でなければ基本的に誰でも入社できる上、給与は「歩合+高校生以下の最低時給額」レベル。中には完全出来高制のところもあり、当然これでは銀行は融資したがりません。

営業力があって大きく稼いだ営業マンなら一括で買ったりすることもありますが、入社して間もない新人社員の「私も不動産持ってます」は嘘の可能性が極めて高いでしょう。くれぐれも「へぇ!そんなに良いものなら自分もやってみよう」なんて思わないことです。

まとめ

投資用不動産会社の営業トーク全てが嘘ということはありません。少なくとも、宅建業法を始めとした法的な制限から安易な嘘は付けませんし、嘘をついて契約したことが発覚すれば行政処分にもなりますので十分に注意しているのも事実です。

ただ、投資用不動産に限らず、不動産というと何かと難しい制度が多いことを逆手に営業マンが無知な一般の方に勘違いさせる営業トークを準備しているのも事実です。

不動産投資は全てを自分でシミュレーションすることが大前提ですし、購入後のキャッシュフローを上げるのも自分の腕次第。間違っても、営業マンの言うことを鵜呑みにして高い新築マンションを購入してしまうことがないよう、上記のような嘘が隠れていないか十分に注意しましょう。

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