そのキャッチコピーは違法!?入居者募集広告で使ってはいけないNGワードとは | 不動産投資を考えるメディア

そのキャッチコピーは違法!?入居者募集広告で使ってはいけないNGワードとは

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入居募集を行うからには、人の目を引くキャッチコピーでドンと広告したいところ。
例えば「地域No.1」や「万全のセキュリティ」なんて言葉が載っていたら、「お!」と思ってもらえるかも知れません。

しかし、実は両方ともNGワードです。
上記フレーズを使用すると「2年以下の懲役または300万円以下の罰金」が課せられる可能性があります。

今回は、入居募集の広告で気を付けたい「使ってはいけない言葉」について解説します。

「宅建業法」と「景品表示法」による違い

今回のテーマを一言で表すと「誇大広告にあたるかどうか」です。
事実よりも優れていると誤認させる広告は、「不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」)」により禁止されています。

当然、不動産の広告も景品表示法に則って作成しなければいけませんが、景品表示法だけでなく「宅建業法」も遵守しなければいけません。

具体的に同のような法令となっているか見てみましょう。

【景品表示法】
第5条 事業者は(中略)次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。
1. 一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、(中略)不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
2. (中略)他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
3.前二号に掲げるもののほか、(中略)一般消費者に誤認されるおそれがある表示であって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの

【宅建業法】
第32条 宅地建物取引業者は、(中略)著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示をしてはならない。

■出典:
不当景品類及び不当表示防止法「第五条 不当な表示の禁止」
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=337AC0000000134#20
宅地建物取引業法 第三十二条 誇大広告等の禁止
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=327AC1000000176#401

考え方としては、景品表示法という原則があって、各法でも別途、誇大広告を禁止しているとイメージしていただければよいでしょう。
消費者契約法や健康増進法といったものにも「誇大広告の禁止」という文言が登場します。

個人オーナーの募集なら誇大広告OK?

上記を見て気付いた方もいらっしゃるかもしれませんが、各条文は「○○業者は」と始まっています。
つまり、個人の行う事であれば誇大広告も許されそうだと言えます。

景品表示法の第31条において「事業者は自主的に規約を設定できる」とあり、その具体的なものとして「公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会(以下「公正取引委員会」)」があります。
ただ、公正取引委員会が定めている規約も不動産業者用のもので個人についての定めはありません。

やはり個人オーナーであれば誇大広告は許されるということになりそうです。

しかし、景品表示法においては別です。
景品表示法第5条では「事業者」を以下のように定義しています。

【景品表示法】
第2条 この法律で「事業者」とは、商業、工業、金融業その他の事業を行う者をいい、当該事業を行う者の利益のためにする行為を行う役員、従業員、代理人その他の者は、次項及び第三十一条の規定の適用については、これを当該事業者とみなす。

■出典:
不当景品類及び不当表示防止法「第三十一条 協定又は規約」
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=337AC0000000134#161

この条文の意味を至極簡単に言うと「事業を行う者、及びその事業の利益のために働くものは事業者である」ということです。

実際には誇大広告だと思えるブログを運営する個人アフィリエイターなども存在し問題となることもありますが、不動産の個人オーナーで誇大広告が問題となった事例というのはあまり耳にしません。

ただ、賃貸経営も一つの事業。
少なくとも景品表示法で定められた最低限のルールを守らないといけないのは、個人オーナーでも同じであると考えたほうが良いでしょう。

使ってはいけない&注意が必要な用語集

各法による誇大広告について解説しました。
ここからは実際に「使ってはいけない」「注意が必要」な広告ワードについて見ていきましょう。

先ほどご紹介した公正取引委員会の「不動産の公正競争規約」では以下のような言葉を禁止しています。

  • 物件の形状などについて「完璧」「絶対」などの全く手落ちがないことを意味する用語
  • 「日本一」「業界一」「超」「当社だけ」など競合相手や競合物件より優位に立つことを意味する用語
  • 「特選」「厳選」など一定の基準により選別されたことを意味する用語
  • 「最高」「最高級」「極」「特級」など最上級を意味する用語
  • 価格や賃料について「掘出」「格安」「破格」「特安」「激安」など著しく安いと思わせる用語
  • 「完売」など人気が高く、売行きがよいという思わせる用語

など意外にも多くの用語があります。
特に「最高」という言葉は「バルコニーからの展望が最高」と使いたくなりますので、それも許されないなら最早キャッチコピーなんて書かない方が良いのかと思われるかも知れません。

しかし、禁止されるのは「裏付けや根拠を示すことができない場合」に限られます。

つまり、明らかに他の物件より高さがあって、バルコニーに出たら景色を遮るものは何もない写真でもあれば「最高」と書いてあっても問題ないと解釈されます。

■参考:不動産の表示に関する公正競争規約18条2
http://www.rftc.jp/kiyak/pdf/kiyak.pdf

具体的なNG用語使用例

では最後に、具体的に「これはNG」と言える用語の使用例をご紹介します。

「エリアNo.1の物件!最高の設備が快適な住まいをお約束!」
→何に対してNo.1なのかが不明。更に設備も何と比べて最高なのかが不明なためNG
※設備の部品等について限定的に使用が許される場合あり
「特選アパート登場!破格の家賃は今だけ!」
→何を基準に特選なのかを明示できなければNG
また「破格」も他の物件より誰が見ても明らかに安いという証拠がなければNG
「文句なしの駅近!通勤が楽ちんのスペシャル物件!」
→「文句なし=完璧」を連想させ、「スペシャル=最高」を連想させるためNG
「申し込み多数!今がチャンスの掘り出し物件」
→本当に申し込みが多いことが証明できなければNG

また、掘り出し物件ということは何をもって証明するのかも問われます。

まとめ

今回ご紹介したNGワードやその使い方ですが、基本的に「その用語を使うなら同時に根拠や事実を明示する」ということも義務付けられています。よって「書いた後に根拠を用意しておく」は通用しないと考えましょう。

たとえ個人オーナーであったとしても、法や業界のルールは守るべき。要らぬトラブルを招かないように広告を自ら考える際も、事実に則った公正、公平な広告作りを心がけましょう。

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