2045年の人口推計で下落率の大きい市区町村ランキングTOP20【全国編】

【全国・市区町村】人口減少ランキング
ここ数年、メディアが取り上げ続けている人口減少の話題。ただ「一体どのエリアや地域の人口が最も減るのか」と疑問に思ったこともあるのではないでしょうか。日本全体の人口減少はもはや止めることができない事実。国立社会保障・人口問題研究所が発表している推計においても、2045年までに人口が半減する市区町村が非常に多くあります。そこでこの記事では、日本全国のエリアを市区町村に細かく分類して「2045年の人口推計で下落率の大きい市区町村」をランキング形式にしてまとめました。都道府県別にもまとめ、人口の下落率が最も高いエリアの対策についても解説します。

2045年の人口推計で下落率の大きい【市区町村】ランキングTOP20

早速、47都道府県にある市区町村のデータから、2020年と2045年の人口下落率を見てみましょう。

※福島県については市区町村データが存在しないため、福島県以外をまとめたデータとなります。

順位市区町村2020年2045年下落率
1位奈良県川上村1048人270人▲74.24%
2位北海道歌志内市2884人813人▲71.81%
3位群馬県南牧村1590人455人▲71.38%
4位奈良県上北山村419人122人▲70.88%
5位奈良県東吉野村1436人440人▲69.36%
6位北海道夕張市7185人2253人▲68.64%
7位北海道松前町6109人1993人▲67.38%
8位群馬県神流町1628人532人▲67.32%
9位奈良県黒滝村543人181人▲66.67%
10位長野県天龍村1127人380人▲66.28%
11位青森県今別町2332人798人▲65.78%
12位奈良県野迫川村358人123人▲65.64%
13位北海道福島町3742人1324人▲64.62%
14位三重県南伊勢町10837人3892人▲64.09%
15位奈良県下市町4764人1727人▲63.75%
16位高知県大豊町3291人1195人▲63.69%
17位北海道木古内町3856人1408人▲63.49%
18位奈良県御杖村1494人550人▲63.19%
19位奈良県吉野町6311人2337人▲62.97%
20位奈良県天川村1130人419人▲62.92%

【参考】国立社会保障・人口問題研究所

福島を除くと全国の市区町村数は約1700。驚くことに、その市区町村の中で北海道が5つの地域、奈良県は9つの地域がTOP20を占めています。特に奈良県川上村は、今から25年の間に74%以上も人口が下落すると見られています。ただ奈良県川上村の人口減少率が突出して高いわけではなく、TOP20に入っている市区町村は全て60%を超えています。

また、調査データを確認したところ、2045年までに人口減少率が50%以上である市区町村は全部で187ありました。つまり全国の市区町村のうち10%以上が、今後25年の間に人口が半分以下になると見られているのです。気になるのは、人口減少率で不名誉な1位となってしまった奈良県川上村。一体どのような地域で、何が原因となって人口が下落しているのか見てみましょう。

奈良県川上村の人口減少率が高い理由

まず奈良県川上村の位置を地図上で確認してみましょう。

人口減少や過疎化の進むエリアというのは、どの地域も山岳地帯にある村や町であることが多いのは事実。やはり奈良県川上村も山の中にある村です。2045年には14歳以下の子供が「0人」という結果をセンセーショナルに報じられたこともありました。

村の過疎化はは険しい山中にあるというのが原因の一つで間違いなさそうですが、実は奈良県川上村には高校がありません。そのため高校生以上の年齢になると、村の外に下宿する子や都市部に移住して就職する人が多くいます。これが人口減少が続く原因の一つであるとも言われているのです。

川上村の移住・定住支援策


【出典】川上村

そんな川上村も、村外から移住してくる人が全くいないわけではありません。川上村は2018年に移住・定住促進プロジェクト「川上ing作戦」を発足。2018年だけで5世帯13名が移住しています。うち5人が子供です。移住や定住を支援するための補助金も多く用意されており、特に子育て関連の補助金が豊富。以下は移住や定住に関連する補助金の一部です。

【移住・定住支援】
UJIターン者受入支援事業補助金移住者を受け入れ空家所有者に補助金を交付一律3万円
川上村高等学校通学費補助金村から高校へ通学する人に通学費を助成距離に応じて上限8,000円
定住促進奨励金村内への移住を目的とした住宅の新築や購入に対して奨励金を交付固定資産税額の1/2(1~6年目)か1/4(7~12年目)
川上村結婚新生活支援事業費補助金結婚による新生活にかかる住宅取得や引っ越し費用などを助成上限30万円
【子育て支援】
妊婦健康診査助成金妊婦健康診査にかかる費用を助成費用の全額
子ども祝い金交付金0~2歳の子がいる世帯に祝い金を交付出生・1歳・2歳でそれぞれ10万円
川上村子育て応援手当16~18歳の子供がいる世帯に手当を交付子ども1人につき月額5,000円
乳幼児医療費助成事業子どもにかかる医療費を助成医療費の全額
子ども医療費助成事業同上同上

また空き家バンクの一環として「川上住まいるネット」にて、賃貸可能な空き家を移住希望者の方へ紹介する事業も行っています。また田舎暮らしや起業、林業等の仕事のために移住を考える人の為に、若い人向けのシェアハウスも建築。家賃共益費を合わせて2万円以下という格安賃料で申し込みを受け付けています。

川上村は過疎化が進むエリアの中でも、移住や定住にかなり積極的に取り組んでいます。14歳以下人口がゼロという推定も、いつかは変わる日が来るかもしれません。

2045年の人口推計で下落率の大きい【都道府県】ランキングTOP20

続いては、都道府県単位で人口の下落率を見てみましょう。東北エリアは何かと過疎化が騒がれますが、実際のところはどうなのでしょうか。

順位市区町村2020年2045年下落率
1位秋田県95万5838人60万1649人▲37.06%
2位青森県123万5971人82万3610人▲33.36%
3位山形県107万2473人76万8490人▲28.34%
4位福島県182万7632人131万4903人▲28.05%
5位高知県69万1090人49万8460人▲27.87%
6位岩手県122万4194人88万4518人▲27.75%
7位徳島県72万3087人53万5370人▲25.96%
8位長崎県132万0596人98万2200人▲25.62%
9位和歌山県92万1152人68万8031人▲25.31%
10位山梨県80万0729人59万8935人▲25.20%
11位奈良県132万0075人99万8076人▲24.39%
12位愛媛県133万2802人101万2995人▲24.00%
13位鹿児島県158万3263人120万4146人▲23.95%
14位新潟県222万3647人169万8989人▲23.59%
15位山口県135万2379人103万5661人▲23.42%
16位北海道521万6615人400万4973人▲23.23%
17位宮崎県106万6719人82万4806人▲22.68%
18位茨城県284万4791人223万5686人▲21.41%
19位宮城県229万6113人180万9021人▲21.21%
20位岐阜県197万2964人155万6529人▲21.11%

【参考】国立社会保障・人口問題研究所

かつて消滅可能性都市としてとして有名になってしまった秋田県。やはり推定上では今後25年の間に人口は約4割減ると見られています。2位以下を見ると、やはり青森や山形、福島と東北勢が上位のほとんどを占める状況です。

人口減少が日本一高い秋田県で移住者の増加している理由

そんな秋田県ですが、実は移住する人が増加し続けていると言われています。2019年2月に秋田魁新報社が報じたところによると、2018年の秋田県への移住者は412人、192世帯。統計を開始して以降、最多の記録であり内訳も以下のようになっています。

20代77人
30代125人
40代48人

【参考】秋田魁新報社

一部では「秋田は世界のモデルになり得る」とまで発言する人までいます。果たして秋田県への移住者はなぜ増加しているのでしょうか。

「至れり尽くせり」が秋田県の移住者が増えている理由!?

秋田県への移住者が増加している理由は、主に3つあると言われています。

  • 全国学力テストがトップクラスである
  • 賃貸住宅の家賃が非常に安い
  • その他住環境が整っている

秋田県の学力が高いのはよく知られたところです。ただ家賃の安さというのがいまいちピンとこないかもしれません。そこでLIFULL HOME‘S「見える!賃貸経営」からの情報を抜粋し、間取り別で家賃の安い順に並べてみました。

1R/1K/1DK1LDK/2K/2DK2LDK/3K/3DK3LDK以上
和歌山県3.4万円秋田県4.9万円鳥取県5.6万円青森県6.4万円
鳥取県3.6万円宮崎県4.9万円香川県5.7万円大分県7.1万円
高知県3.7万円鳥取県5.0万円宮崎県5.7万円三重県7.3万円
宮崎県3.7万円北海道5.1万円和歌山県5.8万円奈良県7.4万円
大分県3.8万円群馬県5.1万円山口県5.8万円山口県7.4万円
北海道3.9万円山形県5.2万円秋田県5.9万円宮崎県7.4万円
青森県3.9万円徳島県5.2万円群馬県5.9万円秋田県7.5万円
秋田県3.9万円栃木県5.3万円徳島県5.9万円岐阜県7.5万円
山梨県3.9万円和歌山県5.3万円佐賀県5.9万円徳島県7.6万円
奈良県3.9万円山口県5.3万円岐阜県6.0万円和歌山県7.7万円
山口県3.9万円佐賀県5.3万円三重県6.1万円香川県7.7万円

秋田県はどの間取りでもトップクラスの安さ。特に新婚やカップルが好む1LDK程度の間取りが5万円以下とかなりの安さです。また3LDKの物件が8万円以下で借りられます。子供の学力や住居費用の安さという点で、秋田はファミリー世帯が移住する環境が整っていると言えるでしょう。また、秋田県が運営する移住者支援のポータルサイトや事業の充実も秋田県の移住者が増加している理由の一つです。


【出典】あきた回帰キャンペーン

秋田県の移住・定住促進課が運営する「あきた回帰キャンペーン」サイト。秋田県内外に関係なく、秋田県への移住・定住を支援するポータルサイトです。移住の手始めに知るべきことや、就職に関することなどを全般的に調べられます。


【出典】あきた就職ナビ

公益財団法人「秋田県ふるさと定住機構」が運営する求人ポータルサイトです。2019年8月16日時点で、求人数は555件。農業ばかりかと思いきや、意外と通信系や医療系、製造業なども多くあります。


【出典】いっしょにねっと。

秋田県の次世代・女性活躍支援課が運営する、結婚や子育てを支援するサイトです。児童手当や助成金、子育て世帯への住宅支援などに関する情報が網羅されており、子育てに関してかなり充実したサイトになっています。ただそれだけではなく、県内の各機関と連携して結婚支援のコーナーも設置しています。行政としては珍しい試みではないでしょうか。


【出典】Deai Plaza

秋田県の移住者支援は、他県と比べてかなり充実しているのがお分かりいただけるかと思います。移住希望者にとっては至れり尽くせりと言っても過言ではありません。また、秋田県と全く無縁でもスムーズに移住できるように東京でも相談できる窓口が設置されています。単身から移住して就職、その後の結婚から定住に至るまでパーフェクトに支援してくれるのが秋田県です。人口減少の数字はあくまで推計。力強い移住者支援さえあれば、人口減少に歯止めをかける日も遠くないと言えるのではないでしょうか。

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