国内REIT市場の整備で「外国資本による不動産バブル」が再燃?! | 不動産投資を考えるメディア

国内REIT市場の整備で「外国資本による不動産バブル」が再燃?!

国内REIT市場が整備で「外国資本で不動産バブル」が再燃!?

株式投資と異なり、不動産投資の投資環境はなかなか整備が進まないと言われて久しいですが、特に収益物件が売買される不動産のマーケットは、なかなか一般投資家が参入できず、プロしか取引ができないような状況になっているとも言えます。

そんな中、2020年の東京オリンピック開催に向けて外貨を大きく稼ぎたいと考えている政府は、潜在的な可能性を秘めた不動産市場を整備して、国内外問わず不動産市場にお金を集めたいと考えているようです。

不動産投資市場の成長に向けたアクションプランは、東京オリンピック開催の2020年に向けて、大きく分けて3つの柱によって構成されています。最も大きな目玉は、不動産の証券化。昨今、成長が著しいREIT市場の拡大です。現在、日本国内の不動産総資産額は約2519兆円と言われています。これをうまく投資に結びつけることで、2020年までにREITの市場を30兆円まで拡大させるのが国の大きな目標です。

今回は、国内のREIT市場が整備されると一般投資家にどのようなメリットがあるのかをご紹介します。

企業や公共団体所有の遊休不動産を活用する

第一の柱は、企業が所有している遊休不動産を有効活用し、不動産の価値を高めようというCRE(企業不動産)戦略の推進です。たとえば、松阪屋跡に建てられた銀座再開発の象徴とも言われている「GINZA SIX」も国が進めているCRE戦略を体現したものの一つです。今後、都心にも増えてくる空きビルなどのリノベーションや建物の用途変更なども進めています。築50年のビルをホステルに改装するなどの手続きの簡素化などもその一つです。

一方で1000兆円にも及ぶ地方公共団体などが所有する不動産を有効活用するPRE(公的不動産)戦略も同時に進めていくとしています。証券化などで資金調達を容易にして、駅前などの公共施設と商業施設の複合化を目指すということです。

REITの銘柄が膨大に増える!?

第二の柱は、REITの投資対象の多様化の促進です。機関投資家向けにREITの投資先を増やして、外国資本を国内の不動産市場に流入させようという政策になります。

現在REITの運用先は、オフィスや住宅、商業施設が中心です。2017年3月末時点でREITの投資対象はオフィス43%、商業施設19%、住宅16%に対して、ホテル7%、物流施設13%、ヘルスケア施設1%、その他が2%になっています。運用先を増やすことで投資家の選択肢を増やしていき、CRE戦略やPRE戦略と組み合わせて、資金調達を容易にさせようという政策です。

また、地方創生事業の不動産証券化を進めるために、不動産特定共同事業に対する規制の見直しも行っています。不動産特定共同事業とは、組合形式で出資を行って不動産を売買し、賃貸することで得られた収益を投資家に配当する事業のことで、小さなREITのようなものです。たとえば、奈良県の明日香村おもてなしファンドでは、古民家を宿泊施設にして事業化しています。街の景観を守るような事業で、クラウドファンディングによって資金が調達されています。こうした事業をしやすくするための支援を行なっています。

機関投資家向けに行われる不動産市場の透明化

第三の柱は、不動産証券化に向けての投資環境の整備です。機関投資家が投資しやすいように投資指標を整備することが中心です。たとえば、最近では投資家がREITの投資対象に対し、環境に配慮しているか、より社会性の高いものに投資しているか、ガバナンスはどうなっているのかなどを求めるようになりました。

また、投資対象を判別するための新しい認証制度なども導入予定です。2016年版のグローバル不動産透明度調査(JLL)によると、日本の不動産投資市場の透明度は全世界で19位。透明度の低さが物件の円滑な取引を妨げているということがわかっています。不動産情報を整備して、投資家が投資しやすい指標の整備も進められています。

REIT市場の整備により、投資家にもたらされる3つのメリット

それでは、REIT市場が整備されることによって、私たち一般投資家にどのような影響があるのでしょうか?

第一に考えられるのは、首都圏のみならず地方都市での再開発事業が大きく進むということです。
公共施設と民間施設の複合施設化や空き家や空き地、空きビルの再生によって、街の雰囲気や人の流れが大きく変化する可能性があります。街が再生されることによって投資機会も増えるというわけです。

自分が投資しようとしているエリアで、どのような開発が進められるのかアンテナを高く張っておく必要があります。首都圏だけにとどまらず、国が掲げる政策を強力に推進する地方都市も要チェックです。

第二に、これから様々なREITが生み出され、投資対象が増えていくということです。ただし、投資対象が増える分、リスクも大きくなるとも言えます。利回りが高いからといって、よくわからない投資対象のREITを購入して、全く収益が上がらなかったなどの問題も今後増えてくる可能性があります。投資対象はよく吟味して判断をすることが必要です。

第三には、クラウドファンディングによって生み出された不動産共同特定事業も投資対象として注目する点があります。規制が緩和することで、より多くの事業が立ち上がることが予測されます。REITだけでなく、クラウドファンディングで立ち上がった身近な投資先にも資金を配分するということも選択肢の一つになるでしょう。

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