入居者が殺到した人気物件のユニークなアイディアとは? | 不動産投資を考えるメディア

入居者が殺到した人気物件のユニークなアイディアとは?

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デザイナーズマンションのエントランスのイメージ

価値観が多様化し、働き方も多様化しているのにも関わらず、住宅環境が多様化していないことが首都圏でも年々空室率が高くなっている原因かもしれません。他と異なった特色やイメージを打ち出していくことで空室は減り、入居者が殺到する収益物件に生まれ変わることができるかもしれません。今回はユニークなアイディアの数々で成功した物件の例をご紹介しましょう。

社宅が生まれ変わった「ホシノタニ団地」

2016年にグッドデザイン賞(経済産業大臣賞)を受賞したホシノタニ団地。元は小田急電鉄の社宅で、神奈川県座間市にある団地です。座間駅から徒歩1分という好立地を生かしたリノベーションが行われました。リノベーションを担当したのはブルースタジオという企業です。

ホシノタニという名前は座間市の入谷地区にある星谷寺から取られたといいます。星谷寺には昔から昼間でも満天の星空を写すと言い伝えられる井戸があり、それを由来として名前がつけられました。満天の星空をイメージさせる名前から、住まいの壁には季節ごとの星座の絵が描かれています。リノベーションのポイントは次の4つです。

①人気の間取りへとリノベーション

まず人気の間取りへと変更したことです。それまでは2DKで37㎡だった間取りを開放感があって様々な用途に活用できる1LDKへと変更。これにより、ファミリー層だけではなく、若い人たちも入居しやすくなりました。

②菜園や子供の遊べるスペース、ドッグランの設置

以前の社宅時代にはそれぞれの住居棟に駐車場が設けられていました。ホシノタニ団地では、この真ん中にあった駐車場のスペースを菜園や子どもが遊べる築山へと変更しました(別途、駐車場は設けています)。敷地全体に植栽を新たに設けて、ドッグランなども設置しています。これによって、住民以外の市民も菜園を利用するために来たり、散歩したり、駅前で買い物をする人たちもその間はドッグランで犬を遊ばせたりすることができます。

③集客できるイベントの定期開催

菜園の周りには、年2回でマルシェを開催をしています。イベントでは珈琲店や雑貨店などが出店しますが、これらの出店は座間駅に住んでいる人たちが大半だそうです。1回のイベントで最大3000人を集めることができ、大盛況となっています。他にも団地に住んでいる人たちの交流会が行われたり、駅前の空き店舗に出店する人も増えているといいます。

④カフェや子育て支援施設も入っている

ある住居棟の中には、カフェが入っており、別の住宅棟には座間市の子育て支援施設が入っています。ここでは、子育てに関する悩みを解決できる方法が聞くことができるのでファミリー層にも安心です。

徒歩14分なのに満室になる「SORAMICHI」

埼玉県さいたま市大宮区にある賃貸住宅のSORAMICHIは、東京R不動産やSPEC、ハウスメイトパートナーズが手がけたものです。メゾネットが4戸、ワンルームが4戸のこじんまりとした物件ですが、注目されるのはその開放感です。SORAMICHIがあるエリアは、用途地域が商業地域にも関わらず、低層な住宅が多く、空がよく見えることから、空の開放感を体験できる部屋づくりをコンセプトに開発されました。開発のポイントは次の3つです。

①部屋の天井が高く、空を体感できる造り

全ての部屋は、天井が1.5層分存在しており、高窓が設置されています。ワンルームの部屋は天井高が3.6mでロフトが付いています。メゾネットの部屋は4.2mで、自然光が入り1日の天候や日の移ろい、季節を感じることができます。インターテラスもあり、中庭にあるレンガが敷き詰められているため統一感もあります。

②簡単なDIYができて部屋に愛着が湧く

各部屋にはネジが取り付けられるベニヤを仕込んだ壁が設けられています。工夫次第で棚や照明、装飾、思い思いのものを取り付けられるので、部屋に住んでいる人のオリジナリティを創り出すことができます。小さなDIYですが、自分なりに部屋をカスタマイズすることで愛着が湧きます。部屋に愛着を持ってもらうと、部屋を大切に扱ってくれるようになります。さらに、部屋に愛着を持った人が集まることで良好な住環境が生まれ、共用部分なども大事に扱ってくれる人が多くなるのです。このため、壁の原状回復義務を免除しているそうです。

③敷地内を禁煙することによる相乗効果

SORAMICHIの敷地内は禁煙となっています。昨今、受動喫煙を嫌がる人たちが増え、禁煙に対して社会的な関心が高まっています。一方で禁煙物件に入居したいという需要に対して、そういった物件が少ないのも事実です。現在、禁煙物件を建築する流れが急速に進んでおり、全面禁煙化にすることで空室率低下の効果が得られることも分かってきています。さらに、禁煙化により清掃などの管理が楽になるだけではなく、健康的な空間を維持することにも繋がっています。

まとめ

自分の所有物件では、リノベーションにお金をかける余裕がなく、なかなか難しいと感じている大家さんもいるかもしれません。しかし、お金をかけずにできることもあります。

ホシノタニ団地では、人気の間取りへのリノベーションを行い、住まいの壁に季節ごとの星座を描きました。そして、子供の遊べる築山やドッグラン、菜園を設け、カフェや子育て支援施設があり、定期的に珈琲店や雑貨店などが出店するイベントを開催していることが特徴です。

SORAMICHIでは、全ての部屋の天井が高く、高窓が設置されています。敷地内は全面禁煙となっているのも人気の一因です。また、壁にネジを打つことができ、簡単なDIYにより自分独自の部屋にすることができるのも大きな特徴です。物件に愛着を持ってもらうことが退去を防ぎ、部屋の汚損を減らすリスク対策にもなります。壁の原状回復義務も免除しているところも独自性を出せるポイントといえるでしょう。

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