タイムリミットは8ヶ月!?任意売却の流れと売却可能な期間とは? | 不動産投資を考えるメディア

タイムリミットは8ヶ月!?任意売却の流れと売却可能な期間とは?

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近年、不動産ローンの返済について何かと話題になることが多くなりました。
本メディアでも何度か取り上げているシェアハウス問題を始め、強引にアパート建築を迫るサブリース問題、物件を高く高金利ローンで売りつける三為など、所謂、土地を所有する高齢者や高属性と言われる方々の不動産投資におけるトラブルが増加しているためでしょう。

明らかな詐欺であれば錯誤無効にできますが、銀行の融資が実行されて返済が始まっているとなれば、そう簡単に白紙にできず、ローンだけが残ります。
また、普通の住宅ローンで持ち家を購入しても、絶対にローンを完済できるという保証もありません。
もしそうなれば、差し押さえによる競売や任意売却という流れになるのが一般的ですが、果たして何をどのくらいの期間で決めていけばよいのでしょうか。

そこで今回は、任意売却の具体的な流れと、任意売却が可能な期間について解説させていただきます。

ローンが返済不能になったら競売を待つより任意売却!

冒頭から当然のように「任意売却」という言葉が出てきますが、そもそもご存じない方もいらっしゃるかもしれません。
任意売却とは、簡単に言ってしまえば物件が差し押さえられて競売に賭けられる前に、自ら物件を売却し、ローンでの返済を行う事です。

任意売却のメリットデメリット

任意売却は大きく値下げされる競売に比べ、以下のようなメリットデメリットがあります。

(メリット)
・相場に近い価格、もしくは相場より高く売却できるため、ローン完済できる可能性が高い
・競売と違い、個人情報を公にせずに売却できる
・投資物件扱いで売却すれば、家賃という形で支払いを続けてそのまま住み続けることが可能
(デメリット)
・債権者や連帯保証人の同意を得る必要がある
・滞納ありきであるため個人信用情報として履歴が残り、連帯保証人にも迷惑がかかる
・時間との勝負であるため、手間や精神的負担がかかる

競売は避けるべき!でも…

デメリットもありますが、上手くいけばローンの債務がゼロになる可能性がありますから、手間を惜しむより強制的な競売を避けることに注力したほうが良いでしょう。

では実際、どのような流れとなるのでしょうか。
上記のデメリットにあった、「同意を得る必要がある」「手間や精神的負担がかかる」なども気になるところかと思いますので、続いて任意売却の具体的な流れを分かりやすく解説させていただきます。

任意売却と競売の手続きは全く中身が違う

任意売却の手続きについてですが、特に上記のデメリットにもあった「何に対して手間や精神負担がかかる」のかという点に注意して見てみると良いでしょう。
また併せて、後の解説でも必要になるため競売との手続きの違いも見ていきたいと思います。

任意売却

  1. 滞納発生。債権者からの督促が始まる
  2. 物件調査等を経て、売却価格の目安などを決定する
  3. 債権者と連帯保証人へ売却して債務を返済したい旨を伝え、相談する
  4. 交渉が上手くいったら、不動産会社との媒介契約や売却活動を開始する
  5. 買主が見つかり売買交渉、並びに債権者と返済について改めて相談
  6. 売買契約と決済
  7. 物件引渡と抵当権抹消

「1.」と「2.」、そして「6.」と「7.」については順番が逆になる事はありませんが、「3.」~「5.」については、状況に応じて順序を前後させることもあります。
つまり、債務者がフットワーク軽く動く必要があり、債権者、連帯保証人、買主という3者との交渉を粘り強く続ける必要があります。

競売

  1. 滞納発生、督促開始
  2. 期限の利益の喪失(分割返済の権利を失う事)
  3. 保証会社による代位弁済や
  4. 差し押さえ登記、競売申し立て
  5. 執行官等による物件調査、配当要求広告(他債権者がいた場合の公告)
  6. 期間入札の公告開始(つまり、物件詳細の広告)
  7. 入札開始
  8. 買受人の決定
  9. 売却許可決定や引き渡し命令
  10. 物件引き渡し、所有権移転、強制退去など

もし「7.」で入札者が現れなかったり、入札者が一人のみで代金納付がされないといった場合は、売却基準価格をディスカウントするなどして再入札となります。

任意売却については、債権者の意向により途中で代位弁済が入り、その後は保証会社と交渉を進めるということもあります。
また、個人で話を進めることが困難と判断した場合は、無理せず専門家や代行業者等に依頼するのがベストです。

しかし、どちらも複雑な手続きや交渉を進めることになりますから、どの時点で何をすればいいのか分かりづらいという方もいらっしゃるでしょう。
更に、競売になってしまったらもはや打つ手が無いようにも思えてきます。

では最後に、どの時点まで任意売却が可能なのかを解説させていただきたいと思います。

タイムリミットは8ヶ月!?売却可能な期間は?

任意売却はスムーズに進んでも3~4ヶ月かかるのに対し、競売は滞納発生から最後の強制退去までに10ヶ月前後かかると言われています。
そこで一つ質問です。
上記にあった競売手続きの中で、いつまでに任意売却をすべきでしょうか。

「4.」の差し押さえなどが始まれば何もできないだろうと思われる方もいらっしゃるでしょうし、「2.」で一括返済を求められた時点と考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、正解は「7.」の入札開始までの期間となります。

滞納が始まって3ヶ月間は督促、その後の入札開始まではおおよそ5~7ヶ月ほどかかります。つまり、最短でも8ヶ月ほどの余裕があり、入札開始の前日までに債権者との交渉や物件の売却などが順調に進んだとしたら、債権者から競売の取り下げを行うことができるのです。

入札者がいないなどで再入札となった場合は、すぐに次の入札が始まります。
3回の入札を経ても誰も買おうとしない場合は競売取消という事にもなりますが、これに期待するのは現実的ではありません。
更に、通常は競売の申し立てが行われれば債権者はそのまま競売を進め、取り下げてくれることはあまりありません。

どちらにせよ、もしローンの支払いが困難になってきた、若しくはその可能性があるというのであれば、いつまでも放置せずに早めに債権者である銀行の担当者と相談したほうが良いのは間違いないでしょう。

まとめ

今回は、任意売却の流れやいつまで売却可能なのかといったことについて解説させていただきました。
上記までのお話はあくまで理論上の事であり、前述のとおり最短で8ヶ月ほどの余裕があるというのも間違いありません。

しかし、よく考えてみると、不動産の売買において自分の希望する価格で売却できるとは限らず、諸費用がかかることや必ず値引き交渉が入るだろうと考えると、とにかく早く実行に移して買主を探す時間を多めに取るという事が非常に重要です。

そのような結果になることはあまり考えたくありませんが、いざという時にすぐに実行に移すための知識として覚えておくのでも良いでしょうし、市場には様々な物件が売りに出されている事を踏まえ、補足的な知識として知っておくと意外な場面で役に立つかもしれません。

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