実家を放置で破産?!放置すると非常に危険な空き家リスク

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空き家
近年話題として取り上げ続けられている「空き家」の増加。東京一極集中の流れもあり、地方エリアでは空き家になった実家が放置されたままというケースも多くなっていると言います。

しかし、空き家を放置すると、思わぬリスクで自分の首を絞めかねません。場合によっては破産に追い込まれる可能性もあるのです。空き家の放置にどんなリスクがあるのか。

今回は空き家放置によるリスクや早めに空き家を処分する方法を解説します。

空き家数の過去推移と増加し続けてきた理由

今年2019年4月に発表された「住宅・土地統計調査」によると、全国の空き家数は846万100戸。統計上は全ての住宅数が6242万戸となっているため、10戸に1戸以上が空き家である計算です。

1998年以降からのデータを見る限り、ここ数年は空き家数の増加が多少の落ち着きを見せています。ただ仮に10%ずつ増加していったとすると2028年にはいよいよ空き家数が1000万戸を超える見込みです。

なぜここまで空き家は増え続けてきたのでしょうか。主な理由は行動経済成長期以降、少子高齢化の流れを受けて全国に建築された建物に住む人がいなくなったためですが、今までの日本なら親が高齢になったら実家を子が引き継ぐのが一般的でした。

しかし近年、地方エリアでは特に生活利便を重視して実家を引き継ぐ人は少なくなっています。かといって使いもしない不動産を相続すると税金がかかるという負のループ。放置される不動産が増えても不思議ではありません。

実際、空き家だけでなく「所有者不明土地」も増加しており、国も早急の対策を進めています。また、日本の建築会社やデベロッパーによる無計画な建築も一要因。特に直近の話題として「相続税対策」と銘打って乱立したアパートが、不動産業界でも過剰供給という言葉と共に問題視されています。

空き家を放置するリスク

少子高齢化と税金問題が重なった結果、放置される住宅は増加し続けてきました。ただ、建物の管理や税金の支払いから逃れようと空き家を放置する行為はいくつかのリスクがあります。

  • 不動産全体としての資産価値が落ちる
  • 周辺住人とのトラブルリスク
  • 1/6になる固定資産税の特例が適用除外になる
  • 相続せずに放置しても相続人全員に固定資産税の納税義務が発生する
  • 所有者負担により強制的な建物の解体を求められる

空き家放置は、主に費用面でのリスクが多くなります。そもそも放置するのですから資産価値はどうなろうが構わないという方もいるでしょう。しかし、放置する空き家が倒壊する危険性や防犯、衛生面で不適切と判断されると「特定空家」として指定されます。

特定空家に指定されると住宅用地の特例が適用されず、固定資産税は6倍。仮に所有者が死亡していたとしても、相続せずに放置している不動産の固定資産税は相続人全員に納税義務があります。

また、空き家を放置し続けると、所有者(若しくは本来の相続人)の費用負担にて強制的に解体を求められ、不動産を放置することに何らメリットはありません。

空き家が原因で発生する損害賠償で破産!?

前章では特に費用面でのリスクが大きいと解説しましたが、万が一、空き家が原因で他人に被害を負わせてしまうと取り返しのつかない事態に発展する可能性があります。特に民法の規定では以下のように定められています。

【民法第717条 / 709条】

土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

■引用:e-Gov

上記2つの条文は非常に重要です。例えば所有する建物、若しくは本来相続するはずの建物を放置したことで他人に損害を与えた場合、民法717条により「損害を賠償しなければならない」と決められています。

つまり、倒壊や火災などで周辺住人にケガをさせたり火災が起きて周辺住人の家に燃え移ってしまったりしたら、その損害を賠償しなければいけません。

また本来、火災の損害賠償は失火責任法で免れるはずです。しかし民法709条にあるように重大な過失がある場合は失火責任法が適用されません。つまり火災による過失責任は、建物の所有者ということでほぼ確定するのです。

万一にも人の生死に関わる話になれば、損害賠償は多大な額になります。空き家の放置により人に迷惑を掛けない、そして自分自身も破産しないために空き家の放置は無くさなければいけません。

トラブルになる前に空き家を早く手放す方法

相続税や固定資産税を払いたくない。または建物の管理もしたくない。そんな理由で空き家が放置される理由も理解できますが、空き家を放置したことで自分の身に降りかかるリスクも決して小さくありません。できれば早めに空き家は処分したいところです。

ただ自分ですら何ともできない空き家をどう処分すればよいでしょうか。空き家の処分にはいくつか方法がありますが、どれが良いかは不動産の状況によります。そこでまずは空き家の処分方法を見てみましょう。

  • 買い取り業者に相談してみる
  • 自治体に相談して寄付させてもらう
  • ゼロ円で引き取ってもらう

ここで「もし相続が発生しても相続放棄してしまえばよいのでは?」と考える方もいらっしゃるでしょう。実は民法940条に以下のような条文があります。

相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない

【引用】e-Gov

つまり、相続放棄自体はできるものの、手放した土地の管理者が決まるまで元の所有者が自己責任で管理しなければいけません。言い換えれば、空き家を相続放棄したところで管理責任からは免れないということです。

前述の通り、空き家を手放すにはいくつか方法があります。買取業者や自治体に「タダでいいから引き取ってくれ」と相談すれば、よほどの僻地でない限りは引き取ってくれる可能性はあるでしょう。

それでも周辺に何もない、もしくは山の中の一軒家などでは引き取ってもらえない可能性もあります。そこで、話題を集めている「100均不動産」や「個人間売買」のサイトも活用してみましょう。


【出典】空き家ゲートウェイ


【出典】家いちば

昨今は「コリビング」と言って、地方の空き家を再生してコワーキングスペースとして活用するケースもあります。また田舎移住の需要も決して少ないわけではなく、地道に買い手や引き取り手を探すことで手放すチャンスはきっと訪れるはずです。持っていても仕方ない、かといって放置もできない。そんな不動産は「早めに手放す」のがベストです。放置せずに積極的に処分方法を探していきましょう。

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