日本初の事故物件専門の不動産サイト「成仏不動産」とは?

物件

20190425
ニュースやSNSで「成仏不動産」というワードを目にした、耳にした人は少なくないかも知れません。あるテレビ番組で取り上げられたのがキッカケで「成仏不動産」というワードが一気に拡散されたのです。

世間の反応を見ると様々意見が見受けられますが、そもそも成仏不動産とは何なのでしょうか。今回の記事では、まったく聞き慣れない成仏不動産の正体と他のメディアではあまり語られない情報も含めて解説します。

インパクトが強い!成仏不動産とは?

成仏不動産とは、過去に事故のあった物件のみが掲載されている、株式会社 NIKKEI MARKSが運営する不動産情報サイトです。掲載される物件は賃貸物件と売買物件の両方があり、その全てが何らかの事情を抱えたいわゆる「事故物件」です。

成仏不動産の公式サイトを確認すると、以下のようなメリットが謳われています。

  • 「安いと思ったら事故物件だった」という機会損失を減らせる
  • 「自己物件でも気にしない」という人のニーズに応えられる
  • 事故物件と堂々と言って掲載することで売り主や買い主の販路を拡大する
  • 上記までのメリットにより、不動産の資産価値の維持に寄与する

成仏不動産は立ち上げて間もないサイトであり、物件の性質上あまり賑やかさを出すべきでないためか、上記以外にあまり詳しい情報は掲載されておらず、事故物件の検索、そして個人情報保護方針の確認ができるのみです。

そう考えると、実際どんな会社が運営するサイトなのか余計に気になります。そこで、NIKKEI MARKS社がどういった事業を行う会社なのか調べてみました。

成仏不動産を運営する株式会社NIKKEI MARKS

成仏不動産を運営する株式会社NIKKEI MARKSは、注文住宅やリノベーションの施工、土地活用から不動産の賃貸管理まで幅広く行う不動産会社です。

NIKKEI MARKS社の公式サイトに掲載される物件写真やリノベーションされた住宅の様子は、成仏不動産のイメージとは相反する明るいイメージで、そのギャップに驚かされます。

親会社である日京ホールディングスの社風を見る限り、若さ溢れる活気ある会社という印象を受け、「100業種100社長をつくる」といったプロジェクトもあることから、ネガティブなイメージの事故物件とは無縁のように思えます。

そんなNIKKEI MARKS社はなぜ、成仏不動産というサイトを立ち上げたのでしょうか。

その理由はキャリコネニュースが行った成仏不動産の担当者へのインタビューからも読み取れます。

仲介業者から「事故物件を買い取ってくれないか」という話が度々寄せられていた

「事故と名の付く不動産を堂々と販売できるものがあってもいいのではないか」という考えから、成仏不動産を始めた

■引用:キャリコネニュース
https://news.careerconnection.jp/?p=70471

事故物件とはいえ、「死」というものにあまり抵抗のない業界で働く人などにニーズは見込めますし、一般の物件より格安であるというメリットにも期待できます。

掲載されている事故物件は果たして安いのか

では果たして、成仏不動産に現在掲載されている物件が安いのかどうかを確認してみたいと思います。

まず、成仏不動産の公式サイトにアクセスして、条件を一切入力せずに、賃貸物件と売買物件を1つずつ抜き出しました。

続いて、グレードや立地条件などがほぼ同じ物件を一般の不動産情報サイトからいくつか抜き出し、家賃や売買価格を比較してみます。

【成仏不動産の賃貸物件】
物件種別:マンション
家賃:8.9万円
共益費・管理費:4000円
駅徒歩:9分
築年月:2008年
広さ:25.85m²
部屋の向き:北
階数:4階

【同条件で募集されている別の物件】
物件種別:マンション
家賃:8.8万円
共益費・管理費:7000円
駅徒歩:7分
築年月:2009年
広さ:26.65m²
部屋の向き:南
階数:8階

【成仏不動産の売買物件】
物件種別:マンション
価格:2680万円
共益費・管理費:6990円
修繕積立金:9700円
間取り:2LDK
広さ:53.76 m²
駅徒歩:4分
築年月:1981年
部屋の向き:東
階数:3階

【同条件で売られている別の物件】
物件種別:マンション
価格:3180万円
共益費・管理費:1万3460円
修繕積立金:1万3728円
間取り:2LDK
広さ:58.21 m²
駅徒歩:3分
築年月:1979年
部屋の向き:南西
階数:3階

他にもいくつか物件の比較をしましたが、全体的に賃貸物件にはさほど差はなく、売買物件なら格安の物件が多そうな印象です。上記の物件比較においても、売買物件は成仏不動産に掲載の物件のほうが築年数が新しいにもかかわらず、500万円も安くなっています。

成仏不動産に掲載されている物件数自体がまだ多くないため、比較対象となる物件が見つけづらいのも確かですが、事故物件であることを特に気にしない人にとっては、格安物件が見つかる可能性は高そうだと言えます。

■参考:成仏不動産
https://jobutsu.jp/

成仏不動産に対する巷の反応

では最後に、成仏不動産に対する世間の反応を見てみたいと思います。Twitterにて「成仏不動産」と検索してみると実に多くのツイートがありましたが、いくつかピックアップしてご紹介します。

ご紹介しきれないほど多くのツイートがありましたが、全体的にネーミングに驚いている印象です。中には、やはり「一つのビジネスだ」とポジティブに捉えるツイートもあれば、「時代を感じる」という意味深ツイートもありました。

成仏不動産は、現在は関東の一都三県を中心に物件を掲載していますが、今後は全国展開を予定しているとのこと。何事においても合理主義が重視されるようになった今、無理に高い物件に手を出さずとも、格安の事故物件が普通に取引される可能性は十分にあります。

ただ事故物件のニーズが高まれば、家賃や価格が一般の相場とあまり変わらない日が来る可能性もあります。実際どうなるかは、今後の市場動向を観察していくしかありません。

まとめ

ニーズのある所にビジネスチャンスがあるとは言え、事故物件を専門に扱うサイトを立ち上げるのは、なかなかできることではありません。そう考えると、成仏不動産はニッチなニーズを上手く狙ったビジネスと言えるでしょう。

ネット社会となった今、個性的な不動産情報サイトは珍しくなくなりました。成仏不動産はその個性的な不動産情報サイトの最たるものと言えるのではないでしょうか。

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