元営業マンが教える不動産屋に未公開物件を紹介してもらう方法

物件


「未公開物件 探し方」こんな言葉でインターネットを検索してみると、実に多くのサイトで「不動産会社を訪れるしかない」「未公開物件は存在しない」と述べられています。あながち間違っているとは言えませんが、他にも探し方はありますし、現に未公開物件は存在します。

今回は元営業マンの知恵として、不動産屋に未公開物件を紹介してもらう方法をご紹介します。決まった方法が存在するのではなく、あくまで自分の努力次第とも言えますが、中には不動産屋を通さずに未公開物件を見つける方法もありますので、是非ご参考になさってください。

未公開物件なんて見つからない!「未公開」である理由

そもそも「未公開物件」は、一般の方のところに情報が届く可能性はほぼゼロと考えましょう。だからこそ、多くのメディアが「未公開物件は存在しない」と伝えているのです。未公開物件の情報を一般の方が得られない理由は、スーパーや量販店の仕組みで考えるとすぐに理解できます。

  • A社が商品を作ります。
  • B問屋という卸売業者がA社から商品を仕入れます。
  • Cショップという小売店がB問屋から商品を仕入れます。
  • 一般のお客さんがCショップから商品を購入します。

上記の流れを不動産業界に当てはめると以下のようになります。

商品を作ったA社売り主
A社の商品を仕入れるB問屋不動産の元付け業者
お客さんに商品を売るCショップ不動産仲介業者

つまり、一般消費者が未公開物件の情報を得るには、上記4段階のうち「1.」「2.」の段階にある不動産情報を得なければならないのです。

未公開物件を不動産屋に紹介してもらう5つの裏ワザ

不動産情報は前章のような流れで一般消費者の元へ届くため、未公開物件を「川上物件」と呼ぶこともあります。では未公開物件の情報が欲しいと思ったところで一般消費者では絶対に情報が得られないかというと、実は方法が無いわけではありません。元営業マンとして知っている限りの方法をお教えします。

不動産会社と日頃から信頼関係を作る

一般の消費者に紹介される不動産情報は、不動産業者だけが使用できるシステム「レインズ」を介している情報がほとんど。業界内では不動産情報はレインズに登録しなければならないというルールがあり、その情報を基に不動産業者は事業を行っているのです。

【出典】REINS IP Home Page

基本的に物件情報はレインズに登録しなければなりません。ただレインズへの登録は法的な拘束力がなく、情報を登録しない業者も存在します。

物件情報がレインズに登録されない理由は2つあります。1つ目はレインズに登録する前の物件がまさに前章の卸売業者がメーカーから仕入れる最も安い段階であるという点。不動産会社が自社で買い取ったほうが得なのです。2つ目の理由として、レインズに登録せず自社の顧客に直接紹介した方が、仲介手数料を売り手と買い手の両方から得られるというメリットもあります。

レインズに登録しないというルール違反がフェアかどうかという話は別としても、レインズに登録されていない物件こそが未公開物件です。レインズに未登録の物件を紹介してもらうためには、日ごろから不動産業者と仲良くしておくことが未公開物件を見つける第一歩と言えるでしょう。

各管理会社へ情報提供を依頼する

裏ワザ中の裏ワザとも言えるのが、不動産の管理会社から情報を得るという方法。もし自身が既に不動産を運営していて複数の管理会社と付き合いがあるなら、各管理会社に情報提供を依頼してみましょう。

実は、不動産オーナーと深く関わりを持っているのは仲介業者ではなく管理会社。日ごろから設備故障や入退去のやり取り、家賃滞納があった時の対応などは全て管理会社が行います。そのため、オーナーの一番近くにいるのが管理会社なのです。

管理会社の担当者は、時に不動産オーナーから売却の相談を受けることがあるため、そこに入り込むチャンスがあるなら未公開物件情報を手に入れられるという理屈です。管理会社の多くは宅建免許を有しています。「物件を売りたいと言っている人がいる」という情報さえ得られたら、「御社に仲介してもらうから紹介してほしい」と言えば高確率で紹介してもらえるでしょう。

ただし、一般消費者や日ごろ管理会社との付き合いをおざなりにしているのに情報を得られるわけがありません。あくまで管理会社と密接な関係を作れていればという前提を忘れてはいけません。

マッチングサイトを活用する

実はここ最近、レインズ未登録の物件もインターネット上で多く出回るようになってきています。物件数こそ少ないものの、個人間取引ができる不動産情報サイトやマッチングサイトなどの不動産テックが台頭してきたことにより未公開物件に出会える機会が以前より増えたのです。

ただし注意点があります。いくら個人間で取引できるサイトがあったとしても、それが未公開物件とは限りません。あくまで「売り物件を広告する媒体」としてサイトを利用しているにすぎませんから、普通に不動産ポータルサイトで見かける物件も少なくありません。
未公開物件ということで本質を忘れることなく、その物件が自分にとって良い物件かどうかの見極めはしっかり行いましょう。

登記簿からオーナーに直接交渉する

かなり特殊な方法ですが、売りに出ていないが買いたい物件があった場合、登記簿から所有者を調べてアプローチしてみるという方法もあります。筆者の経験ですが、実際に登記簿から得た情報を基に「売ってください」と直接交渉して売買に繋がったケースを何件か目にしています。

ただし、他人の個人情報を勝手に調べて連絡を取るのですから、高い確率で警戒されます。交渉力や話術次第といったイレギュラー中のイレギュラーな方法ですので、あまり一般の方にはオススメできません。

地元の人との繋がりを大事にする

さて最後にご紹介するのも筆者の経験上の方法ですが、地元住民との付き合いを大事にしておくと意外なところから情報が入る可能性があります。

実際にあった事例ですが、筆者の勤めていた不動産会社のベテラン営業マンが自治会の集まりで宴会に行った際、たまたま「息子のマイホームのために土地を探している」という話をしたとのこと。その数日後、地元のガス会社社長から連絡があり、使っていない土地を紹介してもらったというケースがありました。

昨今は自治会や近所付き合いなど住民同士の繋がりが希薄化しています。地元の人に顔を覚えてもらって、希望のエリアで物件を紹介してもらうというのも未公開物件を見つける方法と言えるでしょう。

「お宝物件」「掘り出し物」「未公開物件」の違い

ところで、未公開物件と似たような言葉として「お宝物件」「掘り出し物」という用語も耳にすることがあると思います。これらの違いをご存知でしょうか。明確な定義が決められているわけではありませんが、概ね以下のように考えると良いでしょう。

お宝物件
公開しているか未公開かに関係なく、他の物件と比べて明らかに条件が良くて安い物件
掘り出し物
物件を探していて偶然見つけた他の人では見つけられないような珍しい物件
未公開物件
不動産市場でオープンに情報公開されることなく内々で取引される物件

上記を解説させていただいたのは、不動産広告や営業マンの嘘に騙されないためです。そもそも不動産の広告表示は誤解を招くような表示が禁止されていますから、あからさまに「掘り出し物」や「お宝」といった表現はありません。

ただ営業トークとなれば別です。色々と物件を見せられる中で「お宝物件見つかりました!」なんて言われれば、一般の方にはそのように見えてしまうものです。

最初にもお伝えしましたが、一般の方が「お宝物件」「掘り出し物」「未公開物件」に出会うことはまずありません。出会うことのない物件を探し続けるよりも、市場に出回っている物件を安く買うための交渉力を付けたほうが現実的と言えるでしょう。

未公開物件は「人脈」「信頼」「自分の足」で見つける

不動産情報が流通する仕組みと、元営業マンからお伝えできる裏ワザ的な未公開物件を紹介してもらう方法を解説しました。不動産の未公開情報は、「人脈」「信頼関係」「自分の足」があってこそ見つけられると言えるでしょう。

一部メディアでは「元付け業者を直接訪ねる」という手法も紹介されていますが、いくら元付と言っても、一見客に公開前の物件を紹介することはありません。やはり、地道に築いていく信頼関係あってこそなのです。

もちろん、単に日頃から多く問い合わせているだけでは意味がありません。「買ってくれるお客さん」という見込みが無ければ、公開物件ですら紹介してもらえないこともあります。売り手、仲介業者、買い手で三方良しの関係をどう作っていくかが大事であることを忘れてはいけません。

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