不動産バブル終焉!?2019年(令和元年)全国の最高路線価・上昇率ランキング

20190701

毎年7月1日に国税庁が発表する令和初の「全国の路線価」が発表されました。結果は、全国平均1.3%上昇とかなりの好調ぶり。オリンピック特需と言われた東京の不動産バブルが、いよいよ地方エリアにまで波及した結果になっています。

しかし喜んでばかりはいられない事実もあります。東京の不動産バブルが既に終焉に向かっている可能性があるのです。今回は発表された「全国の路線価ランキング」と「特徴的な動きを見せたエリア」、そして「東京の不動産バブルが終わりかけている」理由も併せて解説いたします。

全国の最高路線価・上昇率ランキング

全国の最高路線価ランキングTOP10
順位都道府県名都市名所在地最高路線価
(1㎡あたり)
1位東京県東京中央区銀座5丁目 銀座中央通り4,560万円
2位大阪府大阪北区角田町 御堂筋1,600万円
3位神奈川県横浜西区南幸1丁目 横浜駅西口バスターミナル前通り1,160万円
4位愛知県名古屋中村区名駅1丁目 名駅通り1,104万円
5位福岡県福岡中央区天神2丁目 渡辺通り787万円
6位京都府京都下京区四条通寺町東入2丁目御旅町 四条通570万円
7位兵庫県神戸中央区三宮町1丁目 三宮センター街490万円
8位北海道札幌中央区北5条西3丁目 札幌停車場線通り488万円
9位埼玉県さいたま大宮区桜木町2丁目 大宮駅西口駅前ロータリー370万円
10位広島県広島中区胡町 相生通り305万円
全国の路線価変動率ランキングTOP10
順位都道府県名都市名所在地変動率
1位那覇県那覇久茂地3丁目 国際通り39.20%
2位大阪府大阪北区角田町 御堂筋27.40%
3位兵庫県神戸中央区三宮町1丁目 三宮センター街25.00%
4位熊本県熊本中央区手取本町 下通り21.30%
5位京都府京都下京区四条通寺町東入2丁目御旅町 四条通20.00%
6位北海道札幌中央区北5条西3丁目 札幌停車場線通り15.10%
7位宮城県仙台青葉区中央1丁目 青葉通り14.20%
8位神奈川県横浜西区南幸1丁目 横浜駅西口バスターミナル前通り13.30%
9位福岡県福岡中央区天神2丁目 渡辺通り12.40%
10位埼玉県さいたま大宮区桜木町2丁目 大宮駅西口駅前ロータリー12.10%

今回の路線価で最も気になるのは毎年話題になる東京の銀座中央通り(鳩居堂前)の路線価でしょう。平成25年以降から6年連続上昇し、1㎡あたり4,560万円という高評価額になりました。なお、今年の公示地価では、同じエリアの土地が1㎡あたり5,720万円。公示地価の7割が路線価の目安ですから、4,560万円という路線価は妥当な評価額と言えるでしょう。

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2019年(令和元年)路線価が変動した特徴的なエリアは?

各メディアでは全国32万地点の路線価は、平均1.3%の上昇と伝えています。不動産バブルの影響が地方にまで波及した結果ですが、特に印象的な上昇を見せたのが以下のエリアです。

都道府県都市名所在地令和元年変動率平成30年変動率
秋田県秋田中通2丁目 秋田駅前通り4.20%0%
福島県福島栄町 福島駅前通り11.80%3%
茨城県水戸宮町1丁目 水戸駅北口ロータリー0%▲2.1%
新潟県新潟中央区東大通1丁目 新潟駅前通り2.30%0%
奈良県奈良東向中町 大宮通り11.90%5.40%
高知県高知帯屋町1丁目 帯屋町商店街2.40%0%
鹿児島県鹿児島東千石町 天文館電車通り8.40%2.50%

秋田県の路線価を大きく上昇させたのは「秋田駅前地区 市街地再開発事業」です。「JR秋田ゲートアリーナ」の竣工も間近に迫り、かつて消滅可能性都市の一つと言われたネガティブイメージも払拭しています。また、福島県は復興需要が落ち着いたと言われつつも、福島駅前通りの変動率はプラス11.8%と好調。前年度に唯一マイナスだった茨城県も横ばいの推移となりました。

関東エリアの路線価を「横浜」「さいたま」が牽引

ザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜のイメージ図

■出典:一般社団法人横浜みなとみらい21

今回も最高路線価は東京の銀座でした。しかし、路線価の変動率は24位という低調ぶり。代わりに関東エリアの路線価上昇をけん引しているのが「横浜13.3%」「さいたま12.1%」です。特に横浜駅周辺の再開発は非常に活発で、2020年までに「横浜駅西口開発ビル」や「JR横浜鶴屋町ビル」などの開業が予定されています。

また、みなとみらいエリアでは「横濱ゲートタワー」「Kアリーナプロジェクト」など、カジノやMICE施設の誘致を見据えた大規模開発が進められています。画像はリゾートトラスト株式会社が進める「ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜」のイメージ図。サービスアパートメントや富裕層をターゲットにしたホテル施設などが入る予定です。

そして住みたい街ランキングでも好調さを見せる「さいたま」は路線価でも好調。住まいとしてだけでなく、不動産市場全体としても注目されている都市です。特に大宮と浦和の再開発が活況で、大宮駅西口は数年かけて広い範囲で再開発が進められる予定となっています。

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銀座の変動率が2年連続の減速!不動産バブル終焉か

今回発表された路線価を見る限り、全国的に不動産市場が好調であるようにも思えます。ただ、一時は26%という高い上昇率を見せていた東京銀座中央通りの路線価が少し気になるところ。今回の変動率は2.9%上昇とかなり落ち込んでおり、全国24位という状況になっています。では、ここ10年間の東京銀座中央通りの路線価について、変動率の推移を見てみましょう。

東京銀座中央通り 路線価変動率 推移

変動率0%の平成25年は、ちょうどリーマンショックや東日本大震災の痛手から立ち直ってきた頃で、オリンピック開催決定の年でもあります。現在の「不動産バブル」という言葉は、平成25年以降からよく見られるようになりました。路線価だけでなく公示地価や基準地価も好調に推移し、上記グラフの通り、平成29年には26%と高い伸び率を見せています。

今まで各メディアで「バブル期を超えた!」と騒がれる事が多かった不動産市場ですが、今年の路線価は昨年に続いての低調ぶり。オリンピックを間近に控えた日本の不動産バブルは、もはや「天井を付いて下落傾向」と言っても過言ではないでしょう。

路線価は毎年1月1日時点における、相続税を決定するための土地評価額です。9月には7月1日における土地価格を提示する「基準地価」の発表が控えています。今回の路線価はついに不動産バブルの終焉を匂わせる結果でしたが、「土地価格の中間発表」と言える9月の基準地価がその事実をより明確にしてくれるでしょう。

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