小泉進次郎氏が資産ゼロ?!議員所有の不動産と資産ランキングのカラクリ | 不動産投資を考えるメディア

小泉進次郎氏が資産ゼロ?!議員所有の不動産と資産ランキングのカラクリ

シェアする

政治家の演説

小泉進次郎氏の資産がゼロだと報道され話題になっています。

飲食代は全て割り勘、お土産に柿ピー、家賃10万円の宿舎。
そんな生活ぶりを現代ビジネスが報じていますが、それらを見た多くの人は「庶民派議員」というイメージを持つことでしょう。
ただ実は、これには良くも悪くもカラクリがあるのです。

これまで「政治倫理の確立のための国会議員の資産等の公開等に関する法律(以下、「議員資産公開法」)」は「ザル法」だと言われることもありましたが、その実際のところはどうなのでしょう。
確かに、議員の資産がゼロと言われてすんなり納得できるはずもありません。

今回は、議員資産ランキング上位10人と彼らが所有している不動産、そして議員の資産公開のカラクリについて考えていきたいと思います。

2018年4月2日公開『議員資産ランキングTOP10』

4月2日、議員資産公開法に基づいて昨年の衆議院選に当選した議員の資産が公開されました。
昨年までは、不倫騒動が取り沙汰された今井絵理子さんが資産額トップ10に入っていたことで物議を醸すこともありましたが、果たして今年発表された議員資産はどのようになっているのでしょうか。

議員保有資産トップ10

  1. 神山佐市(自民党)9億3071万円
  2. 逢沢一郎(自民党)5億10万円
  3. 麻生太郎(自民党)4億8682万円
  4. 新藤義孝(自民党)4億6171万円
  5. 安藤高夫(自民党)3億5890万円
  6. 鴨下一郎(自民党)3億3637万円
  7. 中村喜四郎(無所属)2億7251万円
  8. 山内康一(立憲民主党)2億4143万円
  9. 平井卓也(自民党)2億1754万円
  10. 田中良生(自民党)2億1599万円

保有する不動産は?

ダントツでトップの神山氏。2位の逢沢氏を4億以上も上回り、9億3千万円の資産となっています。
昨年よりも3千万円ほど資産額は減ったものの、昨年には土地で約5億、建物で3億以上の資産があるとされていましたので、同等の資産水準を保持していると推定されます。

そして、昨年までほとんど上位に顔を出さなかった2位の逢沢氏。
相続が発生し、岡山や東京の不動産を得たために資産が大幅に増えたとのことですが、昨年は1568万円との報告がされていたため、実に4億8千万円以上の資産が増えたという事になります。

気になる麻生副総理の不動産は?

また逢沢氏について、一族が経営する「アイサワ工業」が加計学園問題における建設を受注したとして以前から取り沙汰されているのはご存知の方も多いかと思います。

そして、その黒幕とされがちな麻生副総理。気になる保有資産はどのようになっているのでしょうか。

これまで安倍内閣の中でトップの資産額5億超えと言われていましたが、今回の発表では5億を下回っています。とはいえ、昨年の発表では土地4億3千万円、建物1700万円とされていましたので、特に大きく資産が増減したという事はなさそうです。

何にせよ、先日自主返納した閣僚給与170万円。資産額から考えると微々たるものだと思うのは筆者だけではないでしょう。

小泉進次郎氏の資産額ゼロのカラクリ

さて、昔から貴族や政治家にはお金というイメージが付きまとってきました。
そこで政治家達の間ではクリーンで庶民派のイメージが重要とする風潮が生まれたわけですが、今回公開された中には資産を「0円」とする議員が70人もいたとの事。
これがかえって国民の逆鱗に触れてしまったかもしれません。

公人とはいえ、社会人でありながら資産がゼロとは一体どういうことなのか。そのカラクリを解説させていただきます。

小泉進次郎氏の資産がゼロの理由

冒頭でもご紹介した通り、今回の議員資産公開法に基づく小泉進次郎氏の資産はゼロ。他にも何かと叩かれがちな希望の党の玉木代表や今井絵理子氏と同じく不倫疑惑で騒動となった立憲民主党の山尾志桜里氏も資産はゼロ。
実はこれらの事実には「ザル法」と言われる、不備だらけの議員資産公開法に原因があるのです。

議員資産公開法には「公開すべき資産」と「公開しなくてよい資産」があり、今回ご紹介させていただいたランキングも、あくまで「公開すべき資産」に該当するものを合計した額。
では、公開すべき資産とはどのようなものなのでしょう。

議員資産公開法の詳細

議員資産公開法の目的を要約すると「国会議員の資産状況を国民の監視と批判下に置き、政治倫理の確立、民主政治の健全な発達に資すること」です。
これ自体に異議を唱える人は多くないでしょう。しかし、同法の以下の条項を見てどう思うでしょうか。

「国会議員は次に掲げる資産等を有する場合、その資産等報告書を任期開始日から起算して100日経過前までに提出しなければならない。」

  • 土地の所在、面積、固定資産の課税標準額、相続(遺贈を含む)で取得した旨
  • 土地の地上権、賃借権、それらを相続により取得した場合は、その旨
  • 建物の所在、床面積、固定資産の課税標準額、相続発生で取得した旨
  • 預金と貯金の額(当座預金、普通預金を除く)
  • 有価証券の種類、額面総額、株数
  • 自動車、船舶、航空機、美術工芸品の種類及び数量
  • ゴルフ会員権とゴルフ場名称
  • 貸付金の額(家族への貸付は除く)
  • 借入金の額(家族からの借り入れは除く)

他にも所得税や贈与税も報告が義務付けられており、政界もクリーンになったものだと思わされます。

しかし実は、この法律に違反があったとしても罰則はありません。
また、条文をよく見ると「○○は除く」という但し書きや「種類と数量」を報告するだけのものもあります。特に国民の反感を買っているのが「当座と普通預金は除く」という文言。

つまり、議員の資産がゼロなわけがなく、活動費を名目とした資産を別途保有している可能性は十分に考えられるのです。
小泉進次郎氏がどうかは別としても、こういった法律の穴を利用して庶民派の皮を被った議員がいたとしても不思議ではないということになります。

それでも支持する?!資産ゼロ議員についての考え方

さて、現代ビジネスの報じた小泉進次郎氏の資産ゼロという事実と議員の資産ランキング、そして資産公開法の不備などをどのように感じましたでしょうか。

精力的な政治活動を行っている小泉進次郎氏を推す人が多いのも事実ですが、国民的感情を考えると以下のような意見が出てくることが予想されます。

  • 資産ゼロで当然!国と国民の為に尽力すべき
  • 資産ゼロに見せて国民感情を抑える手腕が素晴らしい
  • 資産ゼロとは事実上の虚偽報告ではないか
  • 資産ゼロなんて議員に国の予算を任せられない
  • etc…

このように「政治=金」というイメージを強めてしまう人がいるだろうということは想像に難しくありませんし、政治に無関心であるほどそれは強くなることも予想できます。
逆に、自分で納得のいく解釈をして腑に落とす人もいらっしゃることでしょう。

政治の話ともなれば、とにかく意見が様々に分かれますが、「国民視点では隠し資産、報告者側の視点では流動性のある活動費」といった結論が一旦の落としどころのように思えます。

ただ、もしも自分の応援する政治家が資産何十億円という資産を持っていて、それを得るのに税金が使われていたのだとしたらどうでしょう。

そんな風に考えると、庶民派とは言い切れない政治家に関するお金の話は、欠陥だらけの議員資産公開法の改正と、より厳しい監視が必要だと言えるかもしれません。

まとめ

公人という立場上、情報を公開していこうという姿勢が見えるのは国民として歓迎すべきものです。
しかし、繰り返し行われてきた不正献金や政治活動費の不正請求などは一向に無くなりませんし、議員資産公開法を改正しようという動きが見られないところには、わざわざ自分たちの行動を制限したくないという気持ちが透けて見えます。

ニュース等で見られる街角サラリーマンへのインタビューでは、毎回のように「別にしっかりやってくれればお金を稼いでたって誰も文句言わない」なんてことを仰る方がいます。

確かに、一国民としては不動産をいくつ持っているか、普通預金に何億あるかといった表面上の庶民性はどうでもよく、真に必要な政治に各人がしっかり取り組んでいてくれていれば、ある程度の国民の理解も得られるのではないかと思います。

各種お問い合わせやご相談はこちら