止まらぬスルガ銀行株の暴落!問題視されるスルガスキームとは? | 不動産投資を考えるメディア

止まらぬスルガ銀行株の暴落!問題視されるスルガスキームとは?

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止まらぬスルガ銀行株の暴落!問題視されるスルガスキームとは

シェアハウス物件のサブリース問題が発覚後、株式会社スマートデイズは民事再生法の適用を申請しましたが、東京地裁はこれを棄却。いよいよスマートデイズは破産手続きへ移行することとなりました。
ここまでの騒動で、被害総額は1500億円にも達すると言われており、社会問題として各メディアにも大きく取り上げられています。

そんな中、スルガ銀行の融資体制に対して疑問視する声や批判が高まっているのをご存知の方も多いかと思います。
スマートデイズ案件への積極融資をしていたという問題を越え、今度は「スルガスキーム」と呼ばれるスルガ銀行独自の融資手法が問題視されているのです。
近時の株価が大きく下落するスルガ銀行ですが、株価の動向や世間の声も踏まえつつ、スルガスキームとは一体どのようなものなのか見てみましょう。

止まらないスルガ銀行の株価下落

まず、スルガ銀行の株価が下落し始めたのは今年2018年の1月半ばごろからです。
当初、1株あたり2544円あったスルガ銀行の株価は、スマートデイズの問題発覚後からジリジリと下落し、年初来の安値を更新した4月18日には約50%の下落となる1255円となっています。

粉飾決算やアメリカの原子力事業の失敗で国をも巻き込んだ東芝も、465円から181円という60%の下落率を記録しましたが、まさにそれに迫るほどの下落率。

特に、安値を記録した4月18日の前日株価は1554円でしたので、1日の下落率が19%というストップ安ギリギリまで売り込まれたことはインターネット上でも話題になりました。
もはや金融株に関わる投資家にとって穏やかではいられない状況です。

今までスルガ銀行は、個人の不動産投資家にとって強い味方だとされていましたが、何故ここまで株価が下落しているのでしょうか。

まず一つ目はスマートデイズ案件への融資をきっかけにスルガ銀行の融資体制が問題視されたことです。
この件については、金融庁の立ち入り検査にまで事態が及んでおり、スマートデイズ案件の審査時に書類の改ざんがあった、もしくは改ざんされていると知っていながら審査を通していたのではないか、という疑惑が持たれているためです。

そして二つ目は、4月18日に株価が大幅下落するきっかけとなった、朝日新聞社の報道でした。
実は、スマートデイズ問題が発覚する少し前、サクトインベストメントパートナーズ株式会社によるサブリース料の未払いがあるとして、被害者団体が立ち上げられたことが報道されましたが、実はこの案件にもスルガ銀行が関わっていたという事実が発覚したのです。

つまり、スルガ銀行はスマートデイズ案件だけではなく、これまでも恒常的に中古マンションや新築アパートの投資でも不正を見過ごしてきたのではないかとされる記事が嫌気されたのです。

他にも、海外投資家がスルガ銀行株の配当の悪さを指摘し始めたという一部報道や、地銀の鏡だとスルガ銀行をベタ褒めだった金融庁長官が、手のひらを返したようにスルガ銀行を批判をしているといった報道なども下落要因となっているのかもしれません。

更に追い打ちをかけるように、ここ最近、世間では「スルガスキーム」と呼ばれる融資手法が徐々に問題視され始めています。

問題視されるスルガスキームとは?

「スキーム」とは、計画や構想、図式といった意味で使われることがほとんどですが、別の意味として悪だくみ、陰謀といったネガティブな表現も含まれています。

ビジネスや投資の世界では、事業スキームやビジネススキームという使い方をする反面、ねずみ講や自転車操業の投資詐欺を意味するポンジスキームという言葉もあり、スキームという言葉自体に良くないイメージを持っている人も少なくないようです。

スキームの意味はさておき、金融業界や不動産業界では集団投資スキームや不動産投資スキームといった言葉がありますが、不動産投資家の中でも有名なのが「スルガスキーム」という言葉。
一つの地方銀行の名前がスキーム化しているとなれば、何やらスルガ銀行が特別な手法を持っているかのように思わせます。

スルガ銀行は、地銀の中でも異彩を放っているとか、地銀再編が迫られる中でトップを独走しているといった優等生の扱いを受けてきました。
こと個人の不動産投資においては必ずと言っていいほどスルガ銀行の名が出てきますが、その評判はと言えば「早い」「緩い」「長い」といったファーストフードを思わせるようなもの。

普通なら融資実行されないような案件でも物件の評価額を高くすることで審査を通すといったことは珍しくなく、耐用年数や築年数からして融資期間が短くなりそうな物件でも30年ローンが可能というケースもあります。

極めつけは、買い付けを入れたその場で審査の承認が下りるという事案もしばしばあるため、買主の気が変わらないうちに話を進められるというメリットから、スルガ銀行は投資不動産会社にとってのパートナーのような存在となってきました。

しかし、魔法のようなスルガスキームもこういった買主側のメリットだけで成り立ってはいるわけではありません。

スルガスキームの裏には3高と三為業者の存在が…

スルガ銀行は不動産投資を始めたい気持ちのある買主からすると、まさに「強い味方」と言って良いでしょう。

ただ、スルガスキームと呼ばれるからには、買主側にだけメリットが与えられるわけではありません。
そこで、スルガスキームという名前の裏にはどのような理由があるのかを探ってみました。

銀行が「リスクの高い案件」に「長期間の融資」を「即座に実行」するとなれば、そのリスクをヘッジする何かが必要です。

スルガ銀行が個人投資家に融資する際は4%を越える高金利が設定され、対象となる物件は三為業者により利ザヤ分が上乗せされた価格の高い物件であるということがよく言われています。

あくまでこれは不動産業界の中でも特に投資物件における一般的な話ですが、金利や融資実行額が高くできるのであれば、銀行側としては実績を積むという点で喜ばしいことと言えるでしょう。

※三為業者とは自身は買主とならずに本来の買主と売主の間で転売を行うような業者の事を指します。

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しかし、もしこれらの話が本当であれば、買主側に本当にメリットがあるのでしょうか。

そのような物件を掴まされてしまえば、サラリーマン投資家もすぐに破綻してしまうだろうという事は素人でも容易に想像できます。

そこで、スルガ銀行はそんなリスクを回避するためか、収入の高さや勤務先の評価の良い高属性の人でないと融資を実行しないと言われています。

つまり、買主側の「早い」「緩い」「長い」というメリットの裏で、スルガ銀行側も「高い金利」「高い価格」という融資でメリットを得ながら、「高い属性」でリスク回避を行っていると考えられるのです。

不動産投資で重要なのは、利回りはもちろん、入居者という需要です。
利回りが20%近くになるような超優良物件であるならまだしも、昨今の高齢化や人口減少、東京一極集中が続く中で4%もの高金利でも回る物件があるでしょうか。

スルガ銀行株価の暴落とスマートデイズを始めとしたサブリース問題の更なる問題化、そして、金融機関の融資方法にまでメスが入った今回の事件。
もしかすると、スルガスキームの破綻は目前まで迫っているのかもしれません。

まとめ

サブリース問題というと、随分と前から問題視されているため「悪徳商法」というイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。
当初のサブリース問題は、地方の遊休土地にアパートを建築させ、長期の家賃保証を謳っておきながら2年足らずでサブリース契約を解消するといったものが主でした。

しかし、今回のスマートデイズ事件を機に金融機関の融資方法まで言及されるに至り、サブリース問題はついにここまで波及したかと思わされます。
不動産投資の業界で、その名を馳せていたスルガ銀行の経営にまで影が落ちる事態となれば、国も黙ってはいないかもしれません。一部では、投資物件への融資が極端に減ることから、不動産バブルの本当の崩壊を予測する記事まで現れています。
今回の問題がどのような結末となるのか。今後も注視していく必要がありそうです。

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