更に加速する仮想通貨!今後の不動産業界に起こりそうなこと | 不動産投資を考えるメディア

更に加速する仮想通貨!今後の不動産業界に起こりそうなこと

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大都市の街並みとビットコインのイメージ

いよいよオリンピック開催まであと2年半となりましたが、皮肉にもオリンピックなんてそっちのけだとでも言うかのように、新年から話題になっているのは「日経平均が2万3000円を突破!」「仮想通貨リップルが市場第2位に浮上!」といった、投資関連の話題ばかりです。
そんな中、「仮想通貨の技術が銀行送金で可能になる」なんてニュースが飛び込んできました。
今回、そのニュース内容の解説と共に、不動産業界に仮想通貨がどのように関わってくるのかという未来予想図的なお話をさせていただきたいと思います。

2018年3月!銀行間の送金に仮想通貨の技術が使われる!?

仮想通貨で物を買うという、「決済手段としての活用」は以前から様々な業界で検討されていましたが、それと同時並行的に実証実験が行われていたのが、「ブロックチェーン技術で銀行送金を行う」というものです。メガバンクを中心とした主な金融機関が、仮想通貨の基となっているブロックチェーン技術を送金手段として活用できないかということを実はひっそり検証していたのです。
これらの情報は、仕事始めとなる1月4日に読売新聞社により報道され、それを好材料として仮想通貨市場にも影響を及ぼしています。

報道内容によると、3月より主要金融機関でサービスを開始するとしていますが、このサービスのメリットを考えた時に言えることは、中央集権体である全銀システムを介さないことで「送金の速度が速くなる」ということや、「手数料が安くなる」ということではないでしょうか。
ブロックチェーン技術こそ世間の認知が浅いものではありますが、中央集権から分散管理型のシステムに代わることで他行同士のシステムが繋がり、送金時の手数料を安く抑えることができるのです。
事実、今回ニュースとなっていた内容も、主に手数料が安くなるという事を最大のメリットとして伝えており、最大で現在の1割程度の手数料にすることも可能だと言っています。

では、これらがどのように不動産業界に影響するかということを考えてみましょう。
まず、送金速度が速いという事は、手付金や頭金といった多額のお金を持ち歩かなくても、契約時や申込時に銀行間送金による金銭のやり取りがシステム内で行えるようになります。つまり、「この物件買います」と伝えて手付金を送金後、その場で手付金の確認ができるという事です。
更に、まだ詳細は確認できませんが、いくつかの金融機関では24時間365日の送金を可能にしたいという考えもあるようで、先ほどの契約時の初期費用だけでなく、家賃や更新手数料なども素早く行えることになるかもしれません。
もちろん、消費者側の視点で考えた時の「送金手数料が非常に安い」というのも大きなメリットと言えるでしょう。

大家業をされている方にとっては、このブロックチェーンでの家賃の入金管理や、「家賃を仮想通貨で払えないか」なんて問い合わせに対応する必要が出てくるかもしれませんので、ある程度はブロックチェーンがどのようなものか把握しておいた方が良いのかもしれません。

ICOがクラウドファンディングに取って代わる!?

これまでの不動産投資と言うと、実物の不動産運用やJ-REIT、証券化クラウドファンディングによる不動産事業への投資といったものが主なものでした。しかしながら、ここ最近では仮想通貨による不動産投資が活発化する可能性が高まってきました。
どういった事かご説明させていただくには、まずICOのご説明が必要になります。

ICOを簡単に申し上げると、仮想通貨の一種である「トークン」を買ってもらい、事業資金を集めることであると考えていただければ差し支えありません。不動産を例にして解説すると、要は「この土地に利回り20%のマンションを建設します!毎月の利益はトークンの保有率に応じて還元します!」なんてファンドが出てくる可能性があるということなのです。
株式の世界でいうならIPOと似ているものですが、昨今、このICOという手法で数億~数十億の資金調達を達成したことにより、順調に新規事業が進行している実例が多く報告されています。

ただし、このICOには詐欺事件が多いのも事実です。
海外では特にICOによる詐欺や資金の持ち逃げが横行していると聞きますし、中国ではICOによる詐欺被害が絶えないことも要因となって仮想通貨を禁止としたとされています。

手法としては非常に面白く、有用性はありますので、法の整備や自己防衛が成り立てば十分な可能性を秘めたものだと言えるでしょう。

住宅ローンの担保が物件ではなく仮想通貨に!?

最後に、仮想通貨の応用として話題になっているのが「SALT」というICO仮想通貨です。簡単に申し上げると「仮想通貨を担保にお金を借りる」ということ実現するためのプラットフォームがSALTなのですが、プラットフォームとは「利用者の基本環境」という意味で、サービスを提供しているサイトとイメージしていただければ問題ありません。つまり、SALTというプラットフォームを介して、仮想通貨を担保に預け、不動産の購入資金を借り入れることが可能になるかもしれないのです。

この仕組みを今の不動産業界に当てはめて考えると、物件を担保に借り入れをする「住宅(アパート)ローン」がまさにそれにあたるわけですが、SALTのような仮想通貨を担保とする融資の仕組みが今後の不動産業界に取り入れられる可能性は十分に考えられます。
何故なら、不動産に限らず現在のローン融資の仕組みは、職業や勤務年数、年収、延滞履歴、資産の有無といった、あらゆる情報から信用度を計った上で融資実行となりますので、いくら金融機関の担当者が貸したいと思ったところで、内容が悪ければ貸せないという結論にしかなりませんでした。
しかしながら、ここに仮想通貨の概念を取り入れると、「仮想通貨の価値の範囲で借り入れが可能」ということになるため、特に働き方改革の進む日本においては、個人事業主という属性を理由にローンが組めないなんてことも少なくなるでしょうし、極論、無職であったとしても仮想通貨を大量に保有していれば借り入れ可能ということもあり得ます。

ただ、仮想通貨自体が投資手段として主に見られているところが大きいため、価格変動によるリスクをどう回避するのかといった課題は残されますが、専用の仮想通貨が発行されれば比較的に課題は解決されるかもしれません。

更に、今後起こり得る法改正にもよるかもしれませんが、仮にSALTが日本の不動産業界でそのまま使われることになったと仮定すると、SALTを担保にして借り入れを行っているため、借り入れた現金そのものに税金がかからない上に、完済後の担保であるSALTはそのまま残り、仮にSALTを売却しても利益が出ないように調整することができれば、最低限の納税額で不動産運用が可能になるなんてことも考えられます。
税金を抑えるという事については何かと厳しい日本の税金事情の中で、これらの応用がどこまで通用するかは今後の動き次第ですが、仮想通貨やブロックチェーンが実に奥深い可能性を秘めたものだという事は、ここまでのお話でもご理解いただけるかと思います。

まとめ

仮想通貨と現在の電子マネーの区別がつかないという方も未だ多いかもしれませんが、仮想通貨は、その通貨自体が一つのシステムであり、決済手段としても、投資対象としても、実用性のあるシステムとしても応用可能なものです。
電子マネーであれば、「チャージ」という概念を取り払うことはできませんし、国内でチャージした電子マネーをそのまま海外で使えるものは多くありません。
対する仮想通貨は、仮想通貨を保有していれば外貨交換が不要になる可能性が十分に期待でき、そもそも現在の通貨すら不要になるかもしれない可能性すらあるのです。
そう考えると、まだ発展途上と言える仮想通貨の世界ではありますが、今後の不動産業界に大きな変革をもたらすことは間違いないと言えるでしょう。

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