大阪万博の開催決定!投資目的の不動産は今から買うべき?

2018年11月24日、かねてから期待されていた「大阪万博」の誘致が決定しました。半年以上が経過した今も多くのメディアと個人による期待の声が聞こえてきます。大阪万博はカジノ構想が絡んでいたこともあり、政府としても是非とも誘致を成功させたい思惑があったことから大変喜ばしいニュースとして報道されました。

こういった国を上げてのイベントとなれば不動産投資家として気になるのが今後の不動産市場の変化です。これから買おうと考える方もいれば、慎重派の方もいることでしょう。今回は大阪万博による不動産市場の変化がどのようになるのか探ってみたいと思います。

2025大阪万博の開催概要

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■出典:2025日本万国博覧会誘致委員会

大阪万博による不動産市場への影響を考えるなら、まず大阪万博の概要を知らなければなりません。公式サイトによると、大阪万博の概要は以下の通りです。

場所大阪府「夢洲」
開催期間2025年5月3日~11月3日(185日)
来場者数2800万人(見込み)
経済効果2兆円(見込み)
参加国150カ国
狙い
  • 世界の英知を集結させたアイディアと創造の発信
  • 国内外からの投資拡大
  • 交流の活性化によるイノベーション創出
  • 地域経済の活性化や中小企業の活性化
  • 日本文化の発信のチャンス
  • 国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)が達成される社会

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■出典:一般社団法人2025年日本国際博覧会協会

各報道によると、開催地の造成や周辺のインフラ整備等で2000億円かかるとも言われています。それでも経済効果が2兆円なら、やる価値はあると言えるでしょう。この経済効果が周辺地域へ波及するのであれば、民泊やホテルの需要も高まりますし、今からマンション用地の購入に奔走するデベロッパーも出てくる可能性はあります。

大阪府の不動産価格推移

2013年に東京オリンピックの開催が決まってから、東京の不動産相場は大幅に高騰しました。さらに訪日外国人観光客のインバウンド需要もあり、大阪を始めとした他エリアでも不動産市場は活況にあります。では、大阪万博の開催決定による今後の不動産市場の動きはどのようになりそうか、過去の不動産相場の推移から予測してみましょう。

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■出典:近畿レインズ

上図は大阪府における「100~200㎡の土地㎡単価」と「40~80㎡の中古マンション㎡単価」です。土地価格はさほど上がっていないように見えますが、万博が開催決定した2018年11月以降の㎡単価は底上げされたのが分かります。対する中古マンションは、㎡単価が着実に上がってきました。

元々中古マンションは投資資本が流れがちですが、大阪の投資意欲は依然として強い証拠だと言えるでしょう。大事なのは、今後の関西圏における不動産市場に伸び代があるかどうか。では、中古マンションと土地の㎡単価を東京と大阪で比較してみましょう。

【東京・大阪の不動産価格の比較】
 東京都大阪府
中古マンション㎡単価68.87万円35.45万円
土地㎡単価33.81万円15.14万円

■参考:レインズデータライブラリー

現在の東京における中古マンション㎡単価は68万円ですが、2019年3月にはオリンピック開催後の最高値71万円。大阪の中古マンション価格の2倍です。上表の通り土地価格も倍の違いがあり、大阪の不動産市場はまだまだ伸び代があると判断することができます。

大阪の不動産価格が高くなる?

大阪の不動産市場が今後も伸びていきそうなデータを見たところで、もう一つ気になる記事をご紹介します。以下は、主にホームインスペクション事業を手がける株式会社さくら事務所会長の長嶋修氏によるコラムです。

長嶋修氏の記事では、東京オリンピック終了後の経済への影響は少ないとしています。ただ「人手不足」を理由に不動産価格は上昇するとの見方です。同記事は大阪万博について触れていませんが、確かに東京商工リサーチが発表しているところによれば、2017年における建設業の人手不足関連倒産は79件と過去最多となっています。

■参考:「五輪後に建設費が下がる」はウソ!むしろ上がる可能性が高い理由 / 東京商工リサーチ-「人手不足」関連倒産(2017年)

それでは、この建設業界の人手不足の状況を、グラフで見てみましょう。

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■出典:総務省統計局 労働力調査

2000年以降、500万人以上いた建設業界の就業者数は減少を続けています。2010年にようやく歯止めがかかったかのように見えますが、増加に転じたわけではありません。さらに直近では、以下のような気になる話も……。

これまで当メディアでも人手不足による不動産価格の高騰やマンション管理への懸念について何度か取り上げています。人手不足が不動産市場に影響する可能性は高く、大阪万博が2025年とまだ先であることを考えると人手不足の影響が直撃する可能性は否めません。特にこれから新築される建物は高騰が予測されます。それに引きずられる形で中古不動産の価格が上がったとしても不思議ではないでしょう。

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投資用の不動産は今から買うべき?

世間では大阪万博における不動産市場をどう見ているのでしょうか。Twitterにて興味深い発言がいくつかありましたのでご紹介いたします。

一般の不動産投資家が万博特需で享受できるメリットと言えば、「不動産の値上がり」と「民泊需要」。万博を意識して不動産投資を始めるなら、出口のタイミングや運営手法をどうするかが重要になるでしょう。特に夢洲周辺のインフラ整備や地域の活性化による地価高騰には期待できます。ただ万博特需にあやかろうと考える人は、もう既に不動産を買っているはず。「むしろ売り時である!」と語る人もいるほどです。

■参考:パート主婦、”戸建て大家さん”はじめました!「大阪万博決定!!これから不動産価格はどうなる?」 / ヤフー知恵袋:大阪万博が決定して、これから大阪の不動産は買…

人によって思惑は違いますが、万博特需の前に今年は消費税の増税も控えています。更に東京オリンピック終了後の不動産市場への味方は専門家でも意見が分かれており、誰にも予測できません。ただ大阪の不動産は、まだ伸び代がありそうなのも事実。大阪の不動産価格を考えると、まだ「買い」と言える部分は少なからずあります。

しかし、現在の不動産は昔と違って転売で楽に儲けるのが難しく、今後、間違いなく少子高齢化による人口減少や空き家の激増も深刻さを増してきます。安易な投資が危険なのはいつの時代も変わりません。オリンピックや大阪万博といったイベントに偏向することなく、賃貸ニーズやトレンドの把握などのマーケティングが引き続き重要なミッションと言えます。

まとめ

30年も前のバブル期であれば不動産の転売も旨味がありましたが、今は短期譲渡所得があるため却って税金が高く付きます。逆に言えば、今から大阪の不動産を購入して万博開催前に売り抜ければ長期譲渡所得になるため、価格が高騰していればキャピタルゲインで儲けることは可能でしょう。今は東京オリンピック終了後、経済への影響がどれほどあるかを見極めたいところ。転売益だけでなく長期的な賃料収入も考えておくのがベターと言えるのではないでしょうか。

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