2018年(平成30年)基準地価発表!グラフで見るバブル崩壊以降の地価推移 | 不動産投資を考えるメディア

2018年(平成30年)基準地価発表!グラフで見るバブル崩壊以降の地価推移

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先日9月18日、国土交通省により2018年(平成30年)の基準地価が公表されました。結果はなんと、全用途地域おける地価が全国平均として27年ぶりに上昇。

この結果を知って「東京の土地がますます高くなった…」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこの不動産バブルは東京や大阪などの三大都市圏ではなく、地方中枢都市がけん引しているとも言えるのです。

不動産バブルとは誰が何をキッカケに言い出したことなのでしょう。今回はそんな話題を含め、バブル崩壊以降30年間の日本の地価推移を見ていきたいと思います。

全国の全用途地域上昇率ランキング

まず最初に今回発表された基準地価から全国の全用途地域における地価上昇率をランキング形式でご紹介します。

順位 所在地 変動率
1位 北海道虻田郡倶知安町北1条西2丁目18番 45.2%
2位 北海道虻田郡倶知安町字樺山65番132外 33.3%
3位 北海道虻田郡倶知安町南8条西1丁目3番22 29.7%
4位 京都府京都市東山区四条通大和大路東入祇園町北側277番 29.2%
5位 沖縄県豊見城市字豊崎3番62 28.6%
6位 京都府京都市下京区新町通七条下る東塩小路町727番5 25.5%
7位 京都府京都市下京区猪熊通五条下る柿本町594番7 25.2%
8位 北海道虻田郡倶知安町南4条東5丁目1番67 25.%
9位 愛知県名古屋市中区錦2丁目19番1 24.8%
10位 京都府京都市下京区西洞院通綾小路下る綾西洞院町723番1ほか1筆 24.7%

全国規模でほとんどの地域が2~3割ほど上昇しています。前年から引き続き北海道の倶知安が非常に好調である中、倶知安町北1条西2丁目18番については前年の約1.5倍もの地価上昇がありました。

国土交通省によると、スキー場周辺の外国人向け別荘などの施設の需要が伸び続けていることを要因としています。

他にも京都、沖縄といった人気観光地の地価も伸び率が良く、「札仙広福(札幌、仙台、広島、福岡)」が全用途地域で5.8%上昇というかなり良い結果になっています。

全国の全用途地域高価格ランキング

続いては同じく、全国の全用途地域における高価格地価ランキングです。

順位 所在地 ㎡単価
1位 東京都中央区銀座2-6-7 4190万円
2位 東京都中央区銀座6-8-3 3070万円
3位 東京都千代田区丸の内3-3-1 2630万円
4位 東京都港区北青山3-5-30 2570万円
5位 東京都千代田区大手町1-8-1 2510万円
6位 東京都新宿区西新宿1-18-2 1900万円
7位 東京都新宿区新宿3-5-4 1790万円
8位 東京都中央区日本橋室町1-5-3 1730万円
9位 東京都新宿区新宿3-18-5 1700万円
10位 大阪府大阪市中央区宗右衛門町7-2 1680万円

毎回登場するダンヒル銀座本店が入る「明治屋銀座ビル」の土地が最高価格となっています。先日の路線価の記事においては、鳩居堂前が最も高い4432万円でバブル期を超えたとご紹介しました。

基準地価については過去データが公表されていないため、東京都中央区銀座4-2-15の公示地価3850万円と比較してみたところ、昨年が3890万円とやはりバブル期を超えており、今回の発表では4190万円と更に上昇しました。

この価格、折り紙を225平方センチメートル(15㎝角)だとすると、折り紙1枚の広さで約94万円ということになるのですから驚きです。

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さて、そんなバブル期と比べた時の話ですが、これはあくまで商業地に限った話。しかも、かなり局地的な地価上昇なのですが、実際はどうかというところでバブル期(平成元年)から2018年までの東京圏の地価上昇率と価格推移を見てみましょう。

過去30年の推移!グラフで見る東京圏バブル以降の地価

基準地価の正式名称は「都道府県地価調査」と言いますが、その中で東京エリアについては「東京圏」としています。

これは「首都圏整備法施行令」において「東京都の特別区の存する区域及び武蔵野市の区域並びに三鷹市、横浜市、川崎市及び川口市の区域のうち別表に掲げる区域を除く区域とする。」と定められています。

つまり、東京23区に埼玉、神奈川の東京寄りの地域を加えたエリアと考えれば差し支えないでしょう。

では、その東京圏の基準地価データから過去30年間における㎡単価の価格推移を見てみましょう。

東京圏全用途の基準地価 バブル以降の価格推移

「全用途」とは、住居、商業、工業地域などの区別をしない平均的な地価ということです。上記のグラフのように、バブル期は全ての用途地域で異常なまでに価格が高騰していたことが分かりますが、現在の東京圏の基準地価はバブル期の1/3にも達していません。それを踏まえて価格の上昇率も見てみましょう。

東京都の用途別地価変動率 バブル以降の推移

変動率も同様に現在突出して上昇しているということはありません。では、不動産バブルとはどこからきたワードなのでしょうか。

最高価格であった銀座の土地がバブル期の最高価格を超えたなどの話題は「不動産バブル」と言われる一要因となるだろうというのは分かります。

また、上記のグラフでも分かる通り、商業地の地価が他用途地域よりも変動しやすいのも一つの理由になるでしょう。

それにしても、バブル期には上昇率が住宅地ですら10%を超える上昇率となっていたのに比べて、現在は5%にも達していません。

では最後に「本当に日本の土地はバブルなのか?」ということで、別のグラフも見てみましょう。

不動産バブルの要因は実は地方に!?札仙広福の力

この記事の前半で「札仙広福」の地価が5.8%の伸びであったとお伝えしました。改めて申し上げますと、札仙広福というのは札幌、仙台、広島、福岡の4都市を指します。

ではそれに対し、他の地域の伸び率がどうなっているか比較したグラフを見てみましょう。

地域別変動率推移

このグラフを見ていただくと分かるかと思いますが、主に上昇率が良好なのは「地方中枢都市」の札仙広福です。東京、大阪、名古屋の三大都市圏ですら1.7%であり、その他の地方圏はマイナス推移のままです。

このデータから推測できるのは、昨今の不動産バブルの要因は外国人投資家による観光地需要を見込んだ投資マネーが流れ込んだ結果とも言えるのです。

国土交通省の分析では「転売目的ではない実需が伸びた」としながら都市圏と地方の二極化が続いているとしていますが、一昨年頃から騒がれるようになった不動産バブルは、東京を始めとした三大都市圏の盛り上がりというよりも、札仙広福の大幅な地価の伸び、そして商業地における局地的な地価上昇が中心になっているのです。

もちろん、三大都市圏の地価上昇も悪い結果ではなく、周辺都市の地価上昇を牽引してきました。

しかし、マクロに見た時の日本の地価上昇は、上記のように札仙広福という地方中枢都市の上昇が大きな支えとなってきたことが大きな要因であり、逆に言えば、外国人投資家がこれらの土地から手を引く事となった場合の地価下落は日本全体に大きな影響を及ぼすといっても過言ではないでしょう。

まとめ

今回の基準地価発表に関しては当然各メディアでも速報として報じています。そんな中、やはり冷静に事実を報じている日本経済新聞社の記事では以下のような言葉もありました。

  • 先行き慎重論がある
  • 東京五輪のタイミングでのピークアウト懸念の声もある
  • 消費税増税による反動減の克服も課題

■基準地価27年ぶり上昇 商業地3年連続、訪日需要が拡大
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3545532018092018SHA000/

確かにこれら3つが今後の不動産バブル崩壊への引き金となる可能性は否めません。しかし、現在の不動産バブルの話題は明らかに二極化された地価の上昇が要因。上記のような懸念が現実化したとするなら、一時全国的な地価下落はあっても必ずしも過去の不動産バブル崩壊のような憂き目が再現されるとは限りません。どちらかというと、より一層の地価二極化が進むという別のシナリオが待っているのではないかと思えてなりません。

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