不動産テック大手「TATERU事件」が各市場に波及【総まとめ】 | 不動産投資を考えるメディア

不動産テック大手「TATERU事件」が各市場に波及【総まとめ】

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スルガ銀行に続き、有名不動産テック企業である「株式会社TATERU」において大問題が発覚しました。既に各市場では混乱が起きるのではないか思わせる動きも出てきており、ここ数年でバブルと言われ続けた不動産業界に冷や水を浴びせる結果となりそうです。

TATERUに何があったのか。世間の反応や現在の状態、今後の動きに至るまでを詳しく解説させていただきます。

報道内容を総まとめ!事件詳細を解説

まず最初に、今回起きた「株式会社TATERU」の事件について解説致します。分かりやすいように時系列に沿って見てみましょう。

【2018年3月】
今回の被害者である50代会社員が、TATERUに資料請求。
【2018年4月】

新築の木造アパートを紹介され、土地売買契約と工事請負契約の締結。物件スペックとローン借入条件等は以下の通り。

物件価格 1億1800万円
所在地 愛知県名古屋市
物件間取り 1LDK×9戸
家賃(推定) 6.4万円(満室時58万円)
利回り 6.42%
ローン借入額 1億1300万円(西京銀行)/残額は他行より借入
毎月返済額 40万円(他行の借入れ分含む)
【2018年5月】
TATERUよりインターネットバンキングの口座と残高の履歴が欲しいと言われ、「23万円」ほどの残高が載った画像を送信。同月に融資の承認が出たとの連絡が入る。
【2018年6月】
スルガ銀行の事件を受け、自分の提出書類に改ざんが無いか確認する目的で西京銀行にエビデンス(残高の証明書類)の開示を請求。提出した23万円の残高が「623万円」に改ざんされていることが発覚。
【2018年7月】
書類改ざんの事実により契約解除。男性がTATERUに対して違約金として1200万円の支払いを要求するも、手付解除の条項に沿った手付金50万円の倍額となる100万円のみ支払われる。
【2018年8月】
男性は本件について弁護士に相談。TATERU側の顧問弁護士より、改ざんの事実はあったとの回答を得る。

ここまでの流れの中で、西京銀行からの融資は実行直前で取り下げとなったため、男性がシェアハウス事件のような被害を受けることはありませんでした。

「株式会社TATERU」会社概要

さて、ここで株式会社TATERUの会社概要を簡単ご紹介します。

代表者 古木 大咲
設立 2006年1月23日
所在地 東京都渋谷区神宮前1-5-8-20F / 21F
変遷 2006年 福岡県でインベスターズ設立(現:TATERU)
2012年 売上100億円達成
2014年 社名を「インベスターズクラウド」に変更
2015年 東証マザーズ上場
2016年 東証一部へ上場変更
2018年 社名を「TATERU」に変更
同年5月 経済産業省と東京証券取引所が共同実施の「攻めのIT経営銘柄2018」に選定

過去に「弁護士ドットコム」や「マネーフォワード」といった会社と業務提携し、次々と新サービスを提供し続けてきたTATERU。他にも不動産企業「エイブル」、他の業界では「メルカリ」のグループ会社といった企業とも提携して業務拡大してきたTATERUは、まさに不動産テックのパイオニアといった勢いでしたが、良くないタイミングでこのような事実が発覚してしまい、8月31日(金)を境に株価も急落している状況です。

世間の反応や口コミを紹介

東証一部上場企業がまさかの…!?と言いたいところですが、ご存知の通り既にスルガ銀行による同様の事件が大問題となっており、「スルガショック」という言葉すら出てきたタイミングでの「TATERUショック」ですから、「あーまたか」と思われるの方も多いかと思います。

では、実際の世間の反応や口コミを見てみましょう。

「5月の事件が今頃、日経で取り扱うのは内部告発だろうな。3ヶ月以上も経ってるのに、調査中とは杜撰ですね。優良な経営者であれば、全ての案件を1ヶ月で調査完了し、不正社員の懲戒処分とその事を公表してれば、一時の株安で済んだかも。可能なら隠蔽したいという気持ちが、最悪のシナリオ作ってしまったね。」

「この件 問題がどこまで広がるか?会社ぐるみか? 個人か?実被害者はいるのか?
違約金を払った事実を報告してることから、ほかには対象者がいなければいいが・・・」

「ここの経営陣は、社長以下全員が若い。株を買うかどうか迷ったのは、この点が気になったから。
しかし、成長率がすばらしいのと、ITを駆使する新しいタイプの不動産業モデルであるため、若い人でなければ
出来ないのだろうと自分を納得させた。
今となっては悔やんでも取り返しがつかないが。
弱冠39才の社長が真に信頼するに足る人物なのかどうか、今後成り行きを見守りたい。
それにしても、預金残高の改ざんが発覚してから3ヶ月もたっているにも拘らず、未だに調査中と云うのは府に落ちないばかりか、ここにきて、高校一年で中退した社長の経歴にも不安を感じてしまう。」

「TATERUからKOWASUやな…
シノケンとかグローバルリンクあたりまで株価に影響するな。迷惑な話だが、無関係とも言い切れない。。しばらく投資不動産系はノータッチ。」

■引用:textream 1435 – (株)TATERU 2018/09/03
https://textream.yahoo.co.jp/message/1835618/2cbf9cbe41201ab89304ab3e7bf1a720/

TATERU側は事実を容認!株式市場への影響と今後の動き

さて、ここまでの事実と世間の反応を見る限り、スルガ銀行同様の騒ぎになるのではないかというのは容易に想像できますが、事件が発覚したのが8月31日の日経新聞が最初かと思われます。その後、この事件がテレビ東京の人気ニュース番組「ワールドビジネスサテライト」で放送されたのをきっかけに一気に拡散。週明けの株価が気になるという声も多く上がるようになりました。では、TATERU社の株価が9月3日にどうなったか見てみましょう。

1435 株式会社 TATERUの株価

【1435】TATERUは今年4月には2500円を超える場面もありましたが、公募実施を嫌気した売りが出て以来は下落を続けています。直近では8月に2100円を超えた瞬間もありましたが、その後は利益確定が増えたためか再び下落。

そして、今回の事件発覚後の9月3日、上のチャートでは分かりづらいかと思いますが、1206円のストップ安で終えており、この時点で既に25%の大暴落。日足が描けないため、チャート上では一本の短い線だけが残る格好です。

実は、TATERUの株価急落は当然ながら、他の株価にも影響が出ています。【8909】シノケングループの株価も15.8%の下落、【3482】ロードスターキャピタルは7.32%下落。TATERUが出資している【3491】GA technologies社に関しては、17.22%もの下落を記録しています。その他、事件の影響を受けた金融機関の審査の厳格化を懸念して住友不動産や野村不動産HDなど大手不動産株も急落しています。

先ほど世間の反応をご紹介しましたが、textreamの最後の掲示板コメントにもあるように、「TATERU」から「KOWASU」になるほどインパクトと破壊力を持った事件となるかもしれません。ここまでの騒ぎになったのですから、当然、記者会見は行われると考えられますが、今後の動きや発表が待たれます。

【2018/09/08追記】
TATERU社は9/6ついに467円と年初来安値を更新し、9/7の終値で502円と5日連続で下落、年初来高値の今年4月3日2,549円と比較すると何と8割以上も暴落している状況です。

まとめ

TATERUの預金残高書類の改ざん報道の詳細と会社概要、世間の反応等についてご紹介させていただきました。当メディアでも何度か取り上げていますが、スルガ銀行の会長、社長の辞任報道があったばかりで、まさにスルガショック目前かというところでのTATERU事件。これは今後の金融業界、不動産業界、株式市場などにも大きな影響を及ぼすのではないかと考えられます。

本記事最後には今後の動きについても簡単にお話しましたが、続々と明らかになる書類改ざん事件に対し、金融庁が市場に影響する何らかの規制や措置を検討し始める可能性もあります。不動産バブル真っ只中での事件の連続は、今後市場にどのような影響を与えていくのか目が離せません。

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