NHK受信料の強制徴収決定!全国の家電付き賃貸からテレビが撤去される!? | 不動産投資を考えるメディア

NHK受信料の強制徴収決定!全国の家電付き賃貸からテレビが撤去される!?

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2018年8月29日、ついにNHKの受信料支払い義務に関する司法による一つの判断が下されました。それは「テレビが設置されている賃貸物件について、受信料の支払い義務は入居者にある」というもの。

以前、NHK受信料についてご紹介した記事にて、地裁の判決により「物件室内にサービスでテレビを設置した不動産オーナーにNHKの受信料支払いの義務が課せられる可能性がある」とお伝えしました。

要はこの件に関して最高裁で最終的な判断がされたということです。早速、今回の判決の内容と今後考えられる影響等を解説します。

NHK受信料裁判の中身と判決

「もし契約した賃貸物件に自分が望んだわけでもないテレビが設置されていたら、果たして受信料は誰が払うのか」

この疑問に法的な判断がなされました。今回判決が下された裁判は、関西地方にあるレオパレス物件に入居した男性が、平成27年10月の受信料として1ヶ月分(1300円)のNHK受信料を支払ったものを返還するように求めたことから始まりました。

男性の主張は「NHK放送の受信装置(つまりテレビ)を設置したのは物件の所有者であり、そもそも入居者が受信契約の義務を負うものではない」というもの。この裁判の行方はかねてより注目されており、一審の東京地裁の判断は「受信装置を設置したのは原告(今回の男性)ではない」としていました。

しかしその後の二審(東京高裁)の判断では「テレビを使っている時点で放送を受信しているため、原告が設置者と判断できる」ということで、一審とは逆の判決が下され、原告の男性が上告していました。そして今回の判決となった最高裁の判断が以下の通り。

「実際に設置した人だけでなく、それを使用して放送を受信することができるものも設置者となる」

なお、今回の裁判では「山口厚」「池上政幸」「小池裕第」「木澤克之」「深山卓也」以上5名の裁判官により全会一致で判断されたようです。

改めて申し上げると今回の裁判は上記の裁判官全員の意見が一致した判決であり、最高裁の判断ですので判決が覆ることはありません。

1部屋につき8万円!?結局は不動産オーナーにとって痛手

過去の判決では、まず大手ホテルチェーンの東横インの裁判において、テレビの設置台数分の受信料を過去に遡って支払えという判決があります。更に過去未払いであった受信料の時効については、最近もNHK受信料は「定期金債権の時効20年」の対象ではないという判決もあり、つまり時効は契約したと見なされた時点から5年ということで決着しています。

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では、上記のような事実から、不動産オーナーにどのような影響があるかを考えてみたいと思います。簡単に言ってしまえば、家具家電付きの賃貸経営をする不動産オーナーのうち、サービスでテレビを設置している場合、以下のような事が起こる可能性があります。

  • 各戸にテレビを設置しているとみなされた時点から過去5年分のNHK受信料の強制的支払いを求められる
  • テレビ付き物件の需要が激減する

空室物件でもテレビが設置されている場合は過去に遡って受信料の支払いをしなければいけなくなり、更には「テレビ付きの物件に住んだらNHKの支払いが強制らしいよ」なんて話が賃貸ユーザーの常識のように広まれば、物件内に設置したテレビは撤去しないといけなくなるかもしれません。あくまで推測に過ぎませんが、あり得なくはない話です。

NHKの受信料は1ヶ月で1300円ほど。もしテレビ付き物件を経営しているアパートオーナーで、過去5年分の受信料を支払っていなければ、1部屋につき約8万円の支払いが強制されるということ。今すぐの支払いでないにしても、今後の可能性としてあり得る時点で、オーナーとしては由々しき事態と言えるのではないでしょうか。

NHK受信契約は解除可能!全国のテレビ付き物件も無くなる?

「1部屋につき8万円を支払わなければならなくなるオーナーも出てくるかもしれない」

そんな怖い話もしましたが、上記のようなことを考えると今回の判決に「納得いかない!」という方もいらっしゃるかもしれません。とはいえ、仮にこの判決を不服と思っても第三者にできることはなく、せいぜい次回の衆議院選挙の際に行われる最高裁判間の国民審査において、投票用紙に「×」を付けることくらいなもの。

ただ、もっと簡単に考えると、そもそも不動産オーナーが賃貸物件にテレビさえ設置しなければ受信料を支払う必要はありません。もし現在既に設置済みで受信契約を結んでいたとしても、テレビを撤去すれば契約の解除が可能。受信料を支払う義務はなくなります。

ちなみに、筆者が賃貸ポータルサイトにて全国の物件から「テレビ」というキーワード検索したところ実に1万件以上がヒットしました。これにはテレビモニター付インターフォンも含まれるため、今度は「液晶テレビ」で検索したところ、それでも6000件の物件がヒットしました。

レオパレスなどの家具家電付き物件の数を考えると、6000件どころか数万件以上はあるだろうということは容易に想像できますが、今後、賃貸物件に予め設置されたテレビの多くが撤去される日が来るかもしれません。

まとめ

NHK受信料の支払いに納得するオーナーもいるでしょうから日本からテレビ付き賃貸物件が完全に無くなるなんて大げさな事はできませんが、少なからず借主目線で考えると今後の賃貸市場においてテレビ付き賃貸物件を避けようとする動きが出る可能性は十分にあり得ます。

賃貸ユーザー目線で考えた時にテレビが必要かどうか、改めて検討する時がきてしまったと言えるのではないでしょうか。

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