超速報!2018年(平成30年度)全国の路線価ランキング

超速報!2018年(平成30年度)全国の路線価ランキング!

2018年7月2日、国税庁が全国の路線価を発表しました。この記事では全国の最高路線価トップ20と全国の路線価上昇率トップ10をご紹介いたします。

今回発表された路線価は、2017年の路線価を2018年1月1日時点において算出したものであり、主に相続税や贈与税の算出の際に使用するものです。2018年3月に公表された公示地価では、毎年トップの山野楽器銀座本店が3年連続で過去最高値を更新し、路線価も昨年の時点でバブル期の最高価格を超えてということで日本が不動産バブルであると多くのメディアで話題になりました。

果たして今年の路線価はどうなったのでしょうか。発表された路線価から「最高額ランキング」と「上昇率と下落率」、そして「バブル期との比較」などをまとめました。

2018年(平成30年度)全国の路線価&上昇率ランキング

UP!! DOWN…

初めに、全国の都道府県庁所在都市の最高路線価ランキングと上昇率のランキングをまとめましたのでご覧ください。やはり東京がトップとなりましたが、全国の都道府県庁所在都市の最高路線価は高い順にランキングし、併せてそれらを変動率順に並び替えた上昇率ランキングと下落率、そして全国平均をまとめました。

2018年(平成30年度)県庁所在都市の最高路線価ランキング

順位所在地㎡単価
1位東京都中央区銀座5丁目銀座中央通り4432万円
2位大阪府北区角田町御堂筋1256万円
3位神奈川県横浜市西区南幸1丁目横浜駅西口バスターミナル前通り1024万円
4位愛知県名古屋市中村区名駅1丁目名駅通1000万円
5位福岡県中央区天神2丁目渡辺通700万円
6位京都府下京区四条通寺町東入2丁目御旅町四条通475万円
7位北海道中央区北5条西3丁目札幌停車場線通424万円
8位兵庫県中央区三宮町1丁目三宮センター街392万円
9位埼玉県大宮区桜木町2丁目大宮駅西口駅前ロータリー330万円
10位広島県中区胡町相生通り280万円
11位宮城県青葉区中央1丁目青葉通り254万円
12位千葉県船橋市本町1丁目船橋駅前通り152万円
13位熊本県熊本市中央区手取本町下通150万円
14位岡山県岡山市北区本町市役所筋東側126万円
15位静岡県静岡市葵区紺屋町紺屋町名店街呉服町通り118万円
16位石川県金沢市堀川新町金沢駅東広場通り83万円
17位鹿児島県鹿児島市東千石町天文館電車通り83万円
18位沖縄県那覇市久茂地3丁目国際通り74万円
19位長崎県長崎市浜町浜市アーケード74万円
20位愛媛県松山市大街道2丁目大街道商店街64万円

■出典:国税庁「財産評価基準書路線価図・評価倍率表」

毎年のことではありますが、やはり今回も全国で最も高い価格となったのは東京の銀座中央通りにある鳩居堂前で、1㎡あたり4432万円となりました。
次いで、大阪府北区にある御堂筋で1256万円、神奈川県横浜駅西口バスターミナル前通りの1024万円と続きます。

後ほど上昇率等も解説いたしますが、東京の路線価においてはバブル期の最高値である3650万円を優に超えており、とはいえ全国的に見ると他の地域まで大幅に上昇したかというとそのような印象もなく、やはり不動産バブルと見えるのは都市部の上昇が他地域の上昇を牽引している結果だと考えられます。

全体的には非常にポジティヴな内容として捉えられているようですが、「はがき1枚分の広さで65万円」といった表現も見られ、2018年は引き続き不動産バブルが話題に上ることが多くなることが予想されます。

続いて、上昇率のランキングを見てみましょう。

2018年(平成30年度)路線価上昇率ランキング(速報分)

順位所在地上昇率㎡単価
1位北海道倶知安町字山田道道ニセコ高原比羅夫通り88.2%32万円
2位京都府京都市東山区四条通大和大路西入中之町四条通25.9%170万円
3位愛知県名古屋市熱田区金山町1丁目新尾頭金山線通り22.8%151万円
4位兵庫県神戸市中央区三宮町1丁目三宮センター街22.5%392万円
5位大阪府大阪市中央区心斎橋筋2丁目心斎橋筋22.3%1184万円
6位熊本県熊本市中央区手取本町下通22.0%150万円
7位大阪府大阪市天王寺区悲田院町谷町筋21.8%235万円
8位京都府京都市下京区四条通寺町東入2丁目御旅町四条通21.2%475万円
9位北海道札幌市豊平区平岸2条8丁目平岸通20.0%18万円
10位京都府京都市中京区河原町通四条上る米屋町河原町通19.9%457万円
以下、下落率順
1位北海道深川市4条8番本町通▲6.7%14万円
2位岩手県久慈市二十八日町2丁目久慈銀座通り▲6.5%29万円
3位秋田県横手市安田字堰添国道13号通り▲5.9%32万円

驚くことに北海道のニセコが88%の上昇と、爆発的な上昇率を見せています。以前から訪日外国人観光客によるインバウンド需要により観光施設の建設ラッシュがあるとされていましたが、外国資本の流入により土地価格を押し上げが続いているものと考えられます。続く京都、大阪、愛知、熊本なども土地価格上昇の勢いが顕著ですが、都市部の土地価格の上昇が牽引した結果、周辺地域にその影響が波及しているのだろうと考えられます。

過去の全国平均は2017年が0.4%の上昇だったのに対し、2018年の全国平均は0.7%と3ポイント上昇して3年連続を記録しました。上昇した都道府県庁所在都市の最高路線価の数は2017年は13だったのに対して2018年は18に増えてたとされており、逆に下落したのは32県から29県へと減少しています。

上図の下落率に関しては、各管轄の国税局で発表している最高路線価からの抜粋ですので、正確な順位を付けることはできませんが、以前より人口流出が問題となっている東北地方が下落率の上位にランクされるのではないかと予想され、実際に報道各社で発表されている都道府県別の上昇率を確認する限りでは、青森県▲1.5%、秋田県▲2.3%と他の都道府県と比べて下落率が高くなっています。

全国的には上昇した路線価ですが、やはり二極化という状況が緩和されているとは言い難いようです。

上昇要因は?

上昇した要因はニセコの上昇率を見ても分かる通り、やはり外国人観光客をターゲットとした開発が大きな要因ではないでしょうか。その他、ここ数年で各都市部で再開発が進められており、それぞれに外国資本が入ってきているのは間違いないでしょう。

日本は長い間バブル崩壊により外国からの資本流入が途絶え、意図せず経済鎖国のような状況が続いていましたが、ここへきて日本への投資意欲が優ってきていると言えるかもしれません。

低金利政策真っ只中ということもあって投資家にしてみれば妙味があると思われるのは当然であり、何はともあれアベノミクスの効果が数字としてハッキリ出ていると捉えても良いでしょう。

さて、続いては少し趣向を変えて、過去に起きたバブルと現在の路線価を比べ、不動産バブルが実感できるお話をさせていただきます。

バブルの頃と比較してみよう!

天秤にかける

全国の路線価ランキングと上昇率や下落率をまとめてみましたが、今回の結果はともあれ直近までの公示地価や路線価の発表の際には、多くのメディアで「バブル期との比較」が取り上げられて注目されていました。それに便乗するわけではありませんが、本記事でも今回の発表内容とバブル期の路線価を比較してみようという事で、バブル期以降の東京の路線価をグラフにまとめてみました。

バブル期と現在の路線価の比較

バブル期 ミニバブル 平成29年度

このグラフは、東京都中央区銀座5丁目の銀座中央通りにある鳩居堂前の路線価です。東京の路線価の推移を見るのには、この鳩居堂前の路線価が代表的な指標となりますが、今回は鳩居堂前の路線価は4432万円となりましたので上記のグラフより更にアップします。

なお、既にご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、1992年のバブルの最高価格で3650万円を記録しましたが、バブルの崩壊が始まった後の1997年頃までに1136万円まで下落しました。つまり、最高価格から最安価格に至るまでの期間が約5年です。

その後、ミニバブルが起きた2008年に3184万円まで回復しますが、上昇は長く続かず、2013年まで下落し続けた結果、2152万円までとなりました。この下落期間もやはり5年です。

ミニバブル後の下落は最初のバブルに比べてインパクトはそう強いものではありませんでしたが、面白いことにどちらのバブル崩壊も5年という期間の中で一気に下落しています。

今後の価格はどうなる?

では、今後の値動きはどうなるのでしょうか。東京の路線価だけに限らずですが、今回の路線価の内容から来年も下落となるのか一気に最高価格を更新してくるかというのは判断が難しいところです。市場に明確な上昇、もしくは下落要因が無い限り、所詮は推測にしかならないため、アナリストや専門家でもハッキリした予測を出すのは難しいのではないかと思われます。

ただ、先ほど5年というサイクルがあるという話をしましたが、実は路線価の上昇サイクルについても、過去2回のバブル期の記録を確認する限りではやはり5年ほどかけてピークを迎えています。

では今回の発表に対して上昇がいつから始まったのかを確認してみると、2013年頃が上昇の始まりとなっています。つまり、5年かけて上昇し、5年かけて下落するサイクルがあるのではないかとも考えられ、今年2018年がちょうど5年目となるのです。

あくまで東京の銀座のデータをピックアップしたものですし、たった2回のバブルを基にしたアノマリー的なお話ですので、これだけで全体の予測をするのはナンセンスというご意見もあるかと思います。しかし、もしサイクルが有効だとすれば、そろそろ路線価もピークを迎えるのではないかと考えられます。

路線価の見方

マップの見方

ここまで、今回発表された路線価とランキング、そしてバブルの頃との比較を見てきました。 実は以外に多いのが「路線価の見方って?」という疑問です。確かに公示地価の場合、ある一点の場所について㎡単価が明確に表示されているため非常に見やすくなっていますので、自分の住む地域や所有する物件のおおよその地価相場を確認することが容易です。

ただ、路線価は一地点に対する評価ではなく「路線」における㎡単価を表しているため、初めて見る方や見慣れない方にとっては少々分かりづらくなっています。 そこで最後に、路線価の見方を簡単に解説したいと思います。

「路線」とは言っても、鉄道各線の事を言っているわけではありません。路線というのは言い換えれば「道路」の事です。つまり、下図のように表示されている場合は、「この道路に面している土地は、1㎡〇〇万円です」という見方をします。

路線価の見方
※筆者による独自作成によるもので、実際の路線価ではありません。

なお、数字の後ろにA~Gまでの記号が付いていますが、これは「借地権割合」の事を指しており、以下のように定められています。

借地権割合
A:90%、B:80%、C:70%、D:60%、E:50%、F:40%、G:30%

では、借地権割合とは何か。そもそも路線価が相続税の算出に使われるものであるとは冒頭でもお話した通りですが、借地権そのものも相続や贈与が可能であるため、その際の課税額を算出するときに借地権割合を使用するのです。

分かりやすい例を挙げると、1㎡100万円で借地権割合がE(50%)と評価された土地を借りて(つまり借地権を設定して)お店を建てたとします。その後、お店のオーナーが亡くなり、子供がお店を相続するような場合には設定された借地権に対して課税しなければなりませんので、上記の路線価に対する借地権割合を用いて課税額を算出するのです。そして、算出の際には100万円の50%である50万円という評価額から計算されるという事です。

借地権自体、不動産投資において頻繁に出てくるような不動産用語でもありませんので、積極的にここで学ぶ必要はないかもしれませんが、知識として覚えておく分には邪魔になるものでもありませんので、頭の片隅に置いておく程度で良いでしょう。

まとめ

今回は7月2日に発表された2018年(平成30年度)の路線価のランキングと、全国平均や上昇率などをご紹介いたしました。路線価も公示地価と同じく1月1日時点のものを調査した結果ですので、状況的には公示地価と傾向は似てきても不思議ではありません。

しかし10月頃に公表される基準地価は、各都道府県が公示地価の補完的な役割として7月1日時点での調査をした結果となります。言い換えれば公示地価の半年後の結果とも言えるでしょう。

当サイトでは先日、「所有物件は大丈夫?2019年以降に「負動産」になるかも知れない7つの理由」という記事にて、2019年以降の不動産バブル終焉の可能性を解説しましたが、もちろん、必ずそうなると言い切れるものではありません。よって、今回の路線価と3月発表の公示地価の結果を受け、10月頃に基準地価が発表されましたら改めて今後の不動産市場がどうなっていくかを考えていきたいと思います。

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