中古マンションの築年数は20年以上30年未満が狙い目!その3つの理由 | 不動産投資を考えるメディア

中古マンションの築年数は20年以上30年未満が狙い目!その3つの理由

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20190310
ここ最近、不動産バブルを背景にマンション価格が高くなり、「とてもじゃないが新築マンションなんか買えない」と考える人も少なくないのではないでしょうか。

確かに、オリンピック特需もあり、特に東京のマンション価格は1.3~1.5倍ほどに高騰しているため、現在は売れ残りが多くなってきている状況です。

だとすると、購入する物件の選択肢として「中古マンション」が視野に入ってきますが、ずばり、築20年以上30年未満の中古マンションが狙い目と言えます。

築1年でも過ぎればすべてが中古物件ですが、なぜ築20年以上30年未満がベストなのか。

今回はその3つの理由を根拠あるデータと共に解説し、中古マンションを購入する際の注意点をご紹介します。

【理由1】供給と需要の乖離が広がっている

最初にご覧いただきたいのが、「需要と供給」のバランスです。
先日、東日本不動産流通機構が発表した「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2018年)」という資料のデータをご覧ください。

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■東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場「中古マンションは築20年以下で需要の高さ示す」」から独自作成
http://www.reins.or.jp/library/#data

上の図は、東日本不動産流通機構が運営するレインズというシステムに登録された中古マンションを集計して、「新規登録物件の平均築年数」と「成約物件の平均築年数」をグラフで表したものです。

グラフを見る限り、年々、新規登録の物件も取引される物件も平均築年数が上がってきていることが分かります。

特筆すべきは、新規登録物件の平均築年数と取引される物件の平均築年数の差が広がってきているということです。

2018年に関しては、築21年の物件が多く取引されている中、新規登録される物件の平均築年数が約25年であり、言い換えると、「需要があるのは築20年前後の物件だが、実際に供給されている物件の築年数はそれよりも古い」ということになります。

このデータを基にすると、築年数25年前後の物件は在庫(売れ残り)が多い可能性があり、購入時の値引き交渉も有利になるかもしれないのです。
もちろん指値無しでもう少し築年数の新しい物件を探しても良いかもしれませんが、それは物件の管理状況次第で判断するとよいでしょう。

【理由2】築20~30年の中古マンションは安い!

続いてご紹介するのも前章と同じ資料のデータです。
先ほどは「取引されている中古マンションの築年数」という視点で狙い目の築年数を考えてみましたが、今度は「価格」の視点で見てみましょう。

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■東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場「中古マンションは築20年以下で需要の高さ示す」」から独自作成
http://www.reins.or.jp/library/#data

上のグラフは、中古マンションの新規登録物件と成約物件の価格を築年数別に表したものです。
当然ながら築年数が古くなるにつれて新規登録物件も成約物件も価格が安くなっています。

注目すべきは、築20年を境に新規登録物件の価格に対し、取引される(成約)物件の価格が完全に下回り、立場が逆転しているという点です。
つまり、築20年を超えると買主側が有利になるのです。

またもう一つ見ていただきたいのは、築20年以降から新規登録物件、成約物件、共に価格が一段と安くなっているということです。
築20年というキーワードは不動産業界では「物件の価値が無くなるライン」とよく言われますが、管理がしっかり行われている物件であれば、まだまだ十分使用可能ですし、築20年だからと言って必ずしも価値が無くなるわけではありません。

これまでご紹介したデータを踏まえると、やはり築21年目から築30年目の中古マンションは、不動産投資家にとっても実需の面から見ても、お買い得物件であるのは間違いないでしょう。

【理由3】築30年以上のマンションはリスクが高い!?

「古いほど安くなるなら、築年数はもっと古くても良いのでは?」「築30年以上でも十分稼働しているマンションはある」と思われる方もいるかもしれません。

結論から申し上げると、主に2つの理由から築30年以上のマンションは現状では避けた方が無難と言えます。

1つ目の理由は、築30年は「新・旧耐震基準」の境となる年数ということです。
新耐震基準と旧耐震基準の違いは「旧耐震基準=震度5の地震で倒壊しない」「新耐震基準=震度6強でも倒壊しない」というのが大まかなところです。
正確には、新耐震基準と旧耐震基準の分かれ目は築38年ですが、新耐震基準に適応しているマンションだから大丈夫とは言い切れませんので、2つ目の理由でも説明しますが、せめて築30年より新しいマンションを探すのが無難と言えるでしょう。

そして2つ目の理由です。
マンションは築年数が古い物件ほど管理機能不全に陥る可能性が高くなります。
そもそもマンションは高齢者から「終の棲家」として購入される傾向がありますが、築30年以上にもなると、新築で購入した比較的若い世帯も高齢化するため、60代を超えた高齢世帯の割合が非常に高くなります。
事実、「自分の生きているうちに建て替えや大規模修繕の費用を出したくない」と考える高齢世帯はかなり多いと言われており、管理組合の建て替え決議がまとまるまでに10~20年かかるケースもザラではありません。

極論ではなく、上記のようなケースでは廃墟マンション化する可能性も否定できないでしょう。

先日、滋賀県野洲市にある、アスベストが剥き出しになり、倒壊寸前の廃墟マンションの問題が報道されて話題になりました。
このマンションの築年数は47年と古く、雨漏りが原因で誰も住まなくなったのだそうです。中には連絡の取れない所有者もおり、市も対応に苦慮しています。

このように、築30年以上というのは構造上の欠点だけでなく、住人の管理意識の低下という点でもリスクが高くなります。

現状の不動産業界と法制度においては、まだ築30年未満のマンションを狙うのが無難
と言えるでしょう。

不動産は管理を買え!中古マンション購入で大事なポイント

ここまで、購入する狙い目の中古マンションを「需要と供給」「物件価格」「将来的なリスク」という3つの視点から見てきました。

築30年以上となると管理や構造の面でリスクが高くなるとお伝えしましたが、「仮に築20年のマンションを購入したら、10年後に同じようなリスクに悩まされるのではないか」と考える方もいるかと思います。

その疑問に対しては、業界では有名な格言でもある「不動産は管理を買え!」を強く意識すべきと言えます。

中古マンションを購入する前に確認すべきポイントは、主に以下の5つが挙げられます。

  • 共有スペースの清掃や破損個所の修理がしっかり行われているか
  • 過去に大規模修繕が滞りなく適切に行われているか
  • 修繕積立金や管理費の滞納トラブル等がないか
  • 管理組合に借入金があれば、その額や返済状況はどうか
  • 上記4つを踏まえて管理組合が正常に機能していると判断できるか

2と3のポイントにある大規模修繕の履歴や修繕積立金の滞納有無の確認方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、中古マンションの購入を検討されている方は、ぜひ目を通していただくことをお勧めします。

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築20年とは、新耐震基準が導入されてから18年後の1999年以降に建設されたマンションという事です。
1995年の阪神淡路大震災やその後に起きた多くの耐震偽装問題などを教訓に、マンションの建築技術向上や建築確認の検査も厳格化されてきました。

しかしながら、築20年より新しいからといって全てが安心とは言えず、2015年に横浜で発覚した築7~8年の「傾きマンション」のような事例もあります。

昨今では空き家や老朽化マンション増加等の問題を背景に、国土交通省も様々な施策を打ち出しています。

求められるマンションが新築から中古にシフトしつつある今、マンションを購入する個人が「管理」に目を向けることの重要性が高くなったと言えるのかも知れません。

まとめ

この記事では築20年位のマンションを購入の狙い目としましたが、これは割安で購入できる可能性が高いということを指しています。

改めて申し上げますが、建物のクオリティや建築技術、新しい法令等を適用した建物という点で考えると、築年数が新しいに越したことはありません。

ただ実際のところ、現在の日本は不動産バブルの状態であり、一般の方が都心に新築マンションを買おうという気にならないほど価格が高騰しています。

そのため、持ち家としても投資目的でも中古マンションが現実的に手の届く範囲の物件となりますが、中古物件ならではのデメリットも理解し、割安感に踊らされて安物買いの銭失いとならないよう気をつけたいところです。

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