マンション買う前に確認!重要事項に関わる調査報告書4つのポイント | 不動産投資を考えるメディア

マンション買う前に確認!重要事項に関わる調査報告書4つのポイント

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調査報告書
最近の不動産投資の業界は、アパート投資の悪質な事例やシェアハウス問題などもあり、人によっては「不動産投資は危険」という認識も多いことでしょう。

しかし、不動産投資の中で相変わらずの人気なのが「マンション投資」。ワンルームともなれば、安く購入できて分散投資にもなるということで、サラリーマンの方にも人気です。気をつけなければいけないのが、購入後の収支だけでなく、そのマンションの「管理」についてです。「マンションは管理で買え」なんて言葉もあるくらいですから、大変重要なことだというのが伺えます。

そんなマンションの管理状況について確認するのに大きな役割を果たす「重要事項に関わる調査報告書」というものがあります。「これを見ずしてマンションを購入するなんてありえない!」と言えるほど大事なものです。

今回は、重要事項に関わる調査報告書がどのようなものか、見るべきポイントは何かを解説させていただきます。

「重要事項に関わる調査報告書」とは?

不動産の売買契約際は、同時に重要事項説明書による事実関係の説明が必ず行われます。今回解説させていただく「重要事項に関わる調査報告書」は、マンション管理に関わる重要事項説明書と考えていただくと良いでしょう。重要事項に関わる調査報告書に記載されている内容は、主に以下のようなものがあります。

物件概要
物件名称や総戸数、物件所在地など
管理組合について
管理組合名称や役員数、理事名や幹事名、管理組合役員の選任方法、活動状況など
共用部分について
駐車場、自転車置場、バイク置き場等の有無と区画数、使用料など
調査する住戸の売り主に関する管理費等について
管理費と修繕積立金(全体、該当住戸の別で)の滞納有無、その他駐車場使用料や組合費などの滞納金の有無。
管理組合収支について
管理費と修繕積立金の資産総額や収入、支出額、借入金の残高について実績と今後の予定。
管理費等の変更予定
管理費、修繕積立金、大規模修繕一時金、共有部分の使用料について今後変更予定があるか。
区分所有の使用制限
テナントや事務所、ペットの飼育などに関する制限
大規模修繕について
長期修繕計画の有無とこれまでの修繕状況、今後の大規模修繕の実施予定など。
アスベスト調査
調査結果の記録の有無と調査実施日
耐震診断について
耐震診断調査の記録有無や調査機関など
マンションの管理業者
業者名や事務所の所在地、管理員の勤務日や勤務時間、各連絡先など
その他
自治会や町内会の有無やその他サークル・イベント活動の有無

■参考:一般社団法人マンション管理業協会「管理に係る重要事項調査報告書」
http://www.kanrikyo.or.jp/report/gyoumu.html

上記は、一般社団法人マンション管理業協会が公開している「管理に係る重要事項調査報告書」の雛形です。どの書類もこの雛形に沿った内容が記載されており、マンションを購入する前に必ず確認すべきものです。

売買契約の際もマンション管理に関する重要事項説明はありますが、更に管理の部分を掘り下げた大切な書類であるということは認識しておきましょう。

重要事項に関わる調査報告書の入手場所と発行手数料

重要事項に関わる調査報告書内容を見ていると、マンション購入を検討している方にとって気になる部分も多いかと思います。もし今、具体的に購入を検討している物件があれば尚更かと思います。

では、どこで重要事項に関わる調査報告書を手に入れるのでしょうか。

実は、重要事項に関わる調査報告書はどこでも誰でも手に入れられるわけではなく、そのマンションを管理している「管理会社」に依頼して発行してもらう必要があり、会社により売り主との媒介契約を結んだ不動産会社からの依頼でしか発行を受け付けていないところも多くあります。よって、一般的には購入を考えるマンションを仲介する不動産会社に見せてもらうのが一般的です。

もし個人で発行するという場合は発行手数料が発生することに注意です。これがなかなか高くつくのですが、マンション管理の大手数社の重要事項に関わる調査報告書を確認したところ、以下のようになっていました。

管理会社 重要事項調査報告書 管理規約コピー 発行スケジュール
大京アステージ 14,580円(税込) 3,780円(税込) 手数料の着金確認後の翌営業日~翌々営業日
日本ハウジング 10,800円(税込) 3,780円(税込) 受付翌日以降に郵送
東急コミュニティー 5,940円(税込) 2,160円(税込) 受付日の翌々営業日
長谷工コミュニティ 8,640円(税込) 3,780 円(税込) 要確認
大和ライフネクスト 12,960円(税込) 5,400円(税込) 手数料の着金確認後の当日~翌営業日(PDFによるダウンロード)
三井不動産レジデンシャルサービス 14,040円(税込) 3,240円(税込) 受付後、翌々営業日以降
三菱地所コミュニティ 8,640円(税込) 3,240円(税込) 要確認
住友不動産建物サービス 14,580円(税込) 5,400円(税込) 受付より3~4営業日

重要事項に関わる調査報告書で見逃せない!4つのポイント

重要事項に関わる調査報告書がどのようなものかはお分かりいただけたかと思います。大事なのは、この調査報告書から買い主となる人が何を見るべきかという点です。

よくある事例として、マンション購入直後に大規模修繕の一時金が必要になったとか、実は売り主が管理費等を滞納していて支払い義務を負ったなどのトラブルがあります。つまり、マンション投資でよくあるトラブル事例を知り、調査報告書からその可能性がないかを見極める必要があるのです。

それでは、重要事項に関わる調査報告書で特に注意して確認すべきポイントを見てみましょう。

管理費と修繕積立金の滞納や総額

管理費や修繕積立金の滞納は買い主負担となるケースがほとんどですので、必ず確認しましょう。また、売買対象となっている区分所有の部屋だけでなくマンション全体の修繕積立金の総額も重要です。今後の大規模修繕に向けて、十分な資金があるのかということを見極めるためです。

国土交通省のガイドラインによれば、大規模修繕は10~12年に1度、㎡単価の修繕積立金は月200円となっています。つまり、これを基にして調査報告書に記載された修繕積立金等の総額が今後の大規模修繕に必要となる金額に足りているのかどうかを確認することで、マンションの管理がしっかり行われているのかという目安とできるのです。

管理費、修繕積立金の改定予定や大規模修繕の一時金の予定

上記を確認したら、後は今後の修繕積立金の改定予定や大規模修繕で一時金の予定などがないか確認しましょう。これはマンション管理の質に関わるというよりも、買い主のキャッシュフローに関わる部分です。投資としてマンションを購入するため、毎月のコストや一時的な出費は極力避けなければいけませんので、収支に係る大事なものとして見逃さないようにしましょう。

管理組合の借入金の有無

管理費や修繕積立金の状況に特に問題がなかったとしても負債を引きずっている場合もあります。つまり、過去の大規模修繕などで資金が足らず、金融機関から借入を行っている場合があるのです。この場合、金融情勢によって管理費や修繕積立金が変動する可能性があるため、借入総額や今後の返済予定は確認しておきたいところです。

管理状況

重要事項に関わる調査報告書では管理組合や管理会社について記載されていますが、もし管理会社に委託されておらず自主管理となっている場合は要注意です。つまり、住人が自主的に管理しているということですから、専門的な知識を持った人が管理組合にでもいない限り、ずさんな管理がされているという可能性があります。これは修繕積立金や今後の大規模修繕や建て替えなどにも関わることですので、軽視すべきではないと考えましょう。

重要事項に関わる調査報告書はどこが大事かといえば全部が大事というのは正確な答えとなりますが、購入後のトラブルを未然に回避するためには以上のようなことを主に確認しておけば差し当たって問題はないでしょう。

中身が嘘!?トラブルに繋がる調査報告書の悪質事例

さて、マンション購入前に重要事項に関わる調査報告書を確認することが以下に大事なことかはご理解いただけましたでしょうか。最後に、トラブルに繋がる可能性がある、重要事項に関わる調査報告書の問題や悪質事例をいくつかご紹介させていただきます。

  • 不動産会社や管理会社が発行を渋る
  • 重要事項に関わる調査報告書には近隣トラブルまで書かれていない
  • そもそも記載内容に誤りが多い
  • 調査報告書の発行日が古い
  • その他備考欄などに不明確が小さく記載されている

ここに挙げる項目に当てはまるものが多い場合は、不動産会社が後ろめたい事実を隠そうとしているか、そもそも管理会社自体がずさん、若しくは悪質である可能性があります。確かに売り主や住人のプライバシーに関わることまでは記載されませんが、根拠のなくコミュティへの参加を矯正するかのように不明確な月額費用が小さく書いてあったり、後に問題となることについて敢えて記載していなかったりということもあり得ます。

重要事項に関わる調査報告書はマンションの管理状況が分かる大事なものですが、その物件の全てが分かるという類のものではありませんので、あまりに不審な点が多い場合は購入を見送ったほうが良いかもしれません。

まとめ

不動産投資の大事な資料として「レントロール」という書類もあります。こちらも不動産会社や管理会社が所有していたりしますが、レントロールこそ公式な雛形や形式があるわけではないので、改ざんやごまかしが多いとされています。

もはや何を信用すればよいのかと思われるかもしれませんが、大事なのは「書類はあくまで机上のシミュレーションとして使うべき参考資料」に留めることです。やはり、書類を確認した後は現地を訪れるべきですし、住人と話すチャンスがあれば、そのマンションの住心地や問題などについて聞いてみても良いでしょう。

不動産投資は自己責任です。書類を絶対的に信用するのではなく、確認すべきことや怪しい点の事実確認などは自ら積極的に行う姿勢が不動産投資では求められます。

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