不動産投資ローン「融資を引き出す12のチェックリスト」 | 不動産投資を考えるメディア

不動産投資ローン「融資を引き出す12のチェックリスト」

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不動産とチェックリスト

今、不動産業界はスルガ銀行の話題で持ちきりと言ってよいほど不穏な空気が流れています。
もし、スルガ銀行が行政処分を受けたり、新たな問題が発覚するなどの事態になれば、不動産投資市場へのインパクトも大きなものとなり、他の業界にも影響が及ぶ可能性は否定できません。

さて、いざ銀行から融資を受けて不動産投資を始めてみようと思ったところで、そもそも自分は融資を受けられるだろうかと思われた方も多いはず。
現在は不動産バブルと言われているものの、今後も銀行が積極的に融資を行ってくれるとは限りません。

そこで、不動産投資ローンで融資を受ける為に必要な最低条件を12のチェックリスト形式でご紹介させていただきます。

融資を引き出す12のポイント

まず最初に、銀行が融資を実行するか否かを判断するにあたり、不動産投資ローンの最低条件としてチェックするポイントを見てみましょう。

  1. 勤務先規模
  2. 雇用形態
  3. 年収
  4. 勤続年数
  5. 物件の収益性
  6. 物件の資産価値
  7. 融資後の返済比率
  8. 自己資金
  9. 保有資産
  10. 年齢
  11. 病歴や健康状態
  12. 個人信用情報

これら全ての状態が良いに越したことはありませんが、このチェックリストはあくまで最低条件。チェックリストの全項目について問題ないと自信を持っていたとしても、意外な理由から融資を断られるケースもあります。

不動産投資ローンを利用する際、銀行側に提出する書類に記載されたものは基本的に全てチェックされます。

例えば、年収を確認するために3年分の所得証明を提出するのが一般的ですが、3年目は年収1000万円であっても、昨年が500万円、一昨年が800万円と、収入の増減が激しい場合はその不安定さがマイナス要因になります。

また、安定した収入があって勤務先も上場企業であったとしても、個人信用情報にネガティブな履歴があった場合は当然融資を受けることはできません。

そんな風に不動産投資ローンの条件について考えると「じゃあ、チェックリストの内容がどうなっていればいいの?」なんて思われるでしょう。

そこで、銀行がどのような審査を行うのかを考察し、不動産投資ローンを利用するためチェックリストをどう見ると効率が良いのかを考えていきます。

「仕事、物件、本人の状態」でチェックする

不動産投資で融資を受ける為には、非常に多くの書類を用意しなければいけません。
売買契約書はもちろん、登記簿や重要事項説明書、源泉徴収票、確定申告書、勤務先概要、職歴書…。

更に、前述12個のチェックリストに問題ないかといったことまで全て確認していたら、不動産投資を始めるまでの精神的負担は相当なものになります。

そこで、自身が銀行の担当者になったつもりになって、自分の案件を「仕事」「物件」「本人の状態」という3つに大別して考えてみると、効率的な確認ができるようになります。
実は先ほどのチェックリストは既に3つに大別された項目でまとまっています。

勤務先規模、雇用形態、年収、勤続年数

まずは1〜4の「仕事」です。

勤務先となる会社は上場企業か非上場企業か。
上場企業と聞くと最初に株式を思い浮かべる方が多いかと思いますが、上場しているという事はその企業の収益性や健全性、そして事業の安定性といった上場に必要な厳しい審査をクリアしている証拠でもあります。

更に雇用形態や年収、勤続年数。
これは投資物件に万一の事があって家賃収入が得られなくなったとしても、債務者である投資物件の所有者自身が返済できるかどうかを判断する為のものでもあります。

倒産の心配がない企業に正社員として長く勤務し、今後も安定した収入を得られそうかどうか。
これらが、仕事面における不動産投資ローンを受ける為の最低条件となります。

物件の収益性、物件の資産価値

次に、チェックリスト5~6の「物件」です。

仕事に関する内容と同じくらい重要なもので、不動産投資ローンは住宅ローンと違い、賃貸事業に対する融資という視点でチェックされます。

わざわざ自宅とは別の不動産を所有するのですから、その物件の収益性が低ければ、債権者である銀行にも債務者となる投資家にとってもリスクとなります。
その為、継続的に収益が見込める物件であることが重視されます。

逆に、物件購入後のマネジメントに失敗して収益性が落ちたとしても、売却できればリスクヘッジになりますから、物件自体の資産価値が高いことも重要です。
物件の内容は、融資を受ける本人同様に重要なのです。

返済比率、自己資金、保有資産、年齢、病歴・健康状態、信用情報

最後に、7〜12の「本人の状態」です。

身体が資本とはよく言ったもので、団体信用生命保険があるといっても、銀行としては融資したお金が当初の予定通りに返済されるのが望ましく、債務者本人に健康上の問題があったりすると融資を受けるのは難しいでしょう。

そして年齢ですが、一般的に20代から融資は受けられるものの、20代は社会人デビューしてから間もない転職や退職も多い年齢層と見られます。
また、80歳での完済が望ましいと言われることから逆算すると、30年ローンを利用するなら50歳が限界。
健康状態と年齢は銀行にとって、将来的な見通しとして必ずチェックされる項目だと考えましょう。

将来的な見通しという点で考えると、個人信用情報や保有資産等の内容も重要です。
今までキャッシングやクレジットカード等の延滞履歴がある場合は間違いなくマイナスとなります。

もし、今現在の個人信用情報に何の問題が無くても、返済比率が高すぎたり、自己資金も保有資産も全くないとなれば、返済の滞りや破産という可能性は否定できません。

実際の銀行の融資条件を見てみよう

上述のように、融資を受ける前に自分の属性等を簡単にチェックするなら「仕事」「物件」「本人の状態」の3つに大別することで「銀行から見て何が足りないのか」という事が把握しやすくなります。

たとえ属性が良くても意外な理由から融資を受けられない場合もあるとお伝えしましたが、最終的には銀行側が上記のチェックリストを最低条件として総合的に判断します。

では、実際に銀行がどのような案件を求めているのか、不動産投資ローンを提供している主な銀行の融資条件を見てみましょう。

静岡銀行「フリーローン(不動産関連コース)」
借入金額 100万円~1億円
借入期間 1年~35年
借入時年齢 利用する団体信用生命保険による
「地銀協団信/20歳以上70歳未満(完済時82歳未満)」
「ワイド団信/20歳以上69歳未満(完済時81歳未満)」
「全疾病保障奥様ワイド/20歳以上56歳未満(完済時85歳未満)」
「アドバンスト 8疾病保障/20歳以上56歳未満(完済時85歳未満)」
年収 安定して継続した収入があること
借入対象不動産 賃貸用物件、土地、セカンドハウス等
その他 団体信用生命保険への加入。保証会社の保証。賃貸物件の保有物件数が5件以内
オリックス銀行「不動産投資ローン」
借入金額 1000万円~2億円(購入金額の90%以内)
借入期間 1年~35年(年齢制限あり)※物件の耐用年数と築年数で別途定める期間以内
借入時年齢 20歳以上60歳未満(金利プランにより55歳未満)
勤務先 同一勤務先に3年以上勤務(自営業者は営業開始3年以上)
前年度年収 500万円以上(金利プランにより700万円以上)
借入対象不動産 首都圏、近畿圏、名古屋市、福岡市の物件。並びにマンションの場合、専有面積40㎡以上。
※首都圏、近畿圏の物件は、都市部まで電車やバスで東京1.5時間、大阪1時間以内のエリア
その他 団体信用生命保険への加入。保証会社の保証。
SMBC信託銀行「不動産投資ローン」
借入金額 500万円~1億円(購入金額の80%以内)
借入期間 1年~30年(年齢制限あり)
借入時年齢 20歳以上、完済時80歳
前年度年収 700万円以上(金利プランにより700万円以上)
借入対象不動産 東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県
その他 団体信用生命保険への加入。

大手銀行の場合、新築アパートを建築することが融資条件であることが多い中、地方銀行や信託銀行はマンション1室からの購入でも利用可能です。

しかし、やはり銀行により融資条件に少しずつ違いがあり、ある意味では銀行の個性が現れていると言えます。

例えば、オリックス銀行の融資条件は、物件の所在エリアにまで細かな指定がありますので、物件の収益性は最低条件として特に重視していると考えることができます。

こういった銀行による融資条件の違いを考えた時、自身の属性やチェックリストの内容によって、自分にあった銀行を探してみるというのも、融資を引き出すコツと言えるかもしれません。

まとめ

冒頭でもお話させていただいた通り、セミナーとセットになっていることが多いと言われるスルガ銀行は、融資が下りやすいという印象がある反面、残念ながら書類改ざんという不正やスルガスキームと呼ばれる無理な融資の実体が浮き彫りになっています。

融資を受ける本人の属性はもちろん、物件の収益性や将来的なリスクまでを総合的に審査するのが不動産投資ローンの本来の形です。

銀行が審査するからではなく、自身が購入する物件に資産価値がどれほどあるのか、購入後の運用や収支管理の計画をしっかり立てられているかは、融資実行はもちろん、結果として自身の不動産投資を成功に導くための最低条件でもあると言えるのではないでしょうか。

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