2017年下半期、不動産投資向けの融資はどうなる? | 不動産投資を考えるメディア

2017年下半期、不動産投資向けの融資はどうなる?

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2017年8月に日本銀行が発表した前月の貸出・預金動向では、前月比で3.4%融資が伸びていることがわかりました。融資の伸び率は8年ぶりの高い水準となっています。
2017年の年初には不動産向けの融資が増大していたことから、今後は融資が絞られていくのではないかと予測されていましたが、依然として不動産向けの融資は増え続けているようです。
今後、さらに不動産向けの融資は増加していくでしょうか?

金融機関には余剰資金がダブついている

日銀の調査によると、大規模な金融緩和の影響で市中の金融機関の貸出金利の平均は約0.7%となり、過去最低水準を記録しています。過去に例がないほどお金を借りやすい状況になっているということです。
一方で預金残高も増加しています。銀行の融資残高は449兆円ですが、預金残高は684兆円で、前年同月比で4.5%も増えています。実は融資よりも預金残高の伸び率の方が高くなっているのです。
預金の内訳をみると個人が大半となっており、年金などのお金が流れ込んでいるだけではなく、相続した土地や株式などの資産を現金化する人が増え、それを銀行に貯蓄する傾向が強まっているようです。
最近の朝鮮半島有事によって、戦争などのリスクに弱い投資商品よりも現金として持つ人が増えているのです。
このように余剰資金は増加の一途を辿っていますが、金融機関にとっては優良な貸出先がなかなか見出せないという苦しい状況が続いているようです。

融資を断られるケースも…

金融機関の融資先の内訳をみると、不動産投資向け融資と大型M&Aの必要手当としての融資が伸びているようです。優良な融資先はそうしたところしかないのが現状ですが、それらも競争の激化で利ざやが減り続けている状況です。

不動産投資向けの融資は、個人投資家を対象としたアパートローンというよりは、地主や富裕層向けの相続税対策としてのアパートローンが中心となっています。相続税対策向けのアパートローンは、都市部や地方に限らず、全国的に増え続けていると言われています。

実際に地主や富裕層に話を聞いてみると、金融機関の融資先競争は激しさを増しており、相続対策という名目で僻地にアパートやマンションを建てさせ、無理にでもアパートローンを組ませるという詐欺に近いような状況も一部では横行しているそうです。
採算を度外視をしてローンを組ませるような状況では、それほど遠くない将来、アパートやマンション経営で破たんする地主や富裕層が急増するかもしれません。

一般の個人投資家向けの融資については、きちんと利益を出して賃貸経営をしている大家さんでも、地方の収益物件では新規融資を断られるケースも出てきたということです。
もちろん個人の属性も関係しますし、融資の体制によっても様々ですので一概には言えません。また、地方銀行だけではなく、多くの金融機関とコネクションを持った不動産会社を利用すれば、そうした問題も解消できる可能性もあります。
しかし、自分で収益物件を金融機関に持ち込んでいる大家さんの中には、融資を断られるケースも増えてきているのが現状です。金融機関同士の競争の激化の影響で、より利ざやの見込める対象に融資をする傾向が強まってきたように思えます。

地方銀行を中心に経営難に陥る恐れも

このまま日銀の金融緩和政策が継続すれば、金融機関の貸出競争はさらに激化していくことになるでしょう。前述したように個人の預金残高は増え続けており、貸出競争に拍車を掛けることになるかもしれません。
一方で、地方銀行を中心として貸出先の利ざやは減り続けており、経営難に陥る地方銀行が今後増えていくとも予測されています。
経営危機的な状況に陥っている金融機関のターゲットは、資産家や富裕層へと向けられています。これから資産を形成しようとする個人投資家にとっては、厳しい状況になるかもしれません。これから不動産投資を目指す人は、金融機関の動向に精通した不動産会社を選ぶべきでしょう。ビジネスの観点で金融機関から融資を引き出してくれるような提案が必要になると考えられるからです。
また、金融機関のネットワークに優れている不動産会社にも注目をすべきでしょう。その金融機関で融資が通らなくても、他の金融機関にアプローチすることができる不動産会社であれば、融資が通る確率は高くなります。
刻一刻と変わる金融情勢を制するには、金融機関に強みを持つ不動産会社を選択することが重要になります。

まとめ

日銀の金融緩和によって、金融機関の貸出先競争の激化が続いています。その結果、利ざやの高い相続税対策向けのアパートローンでは、詐欺まがいの手法も取られていると聞きます。
今後は金融機関の事情に精通した不動産会社を選ぶということが必要になってくるのではないでしょうか。

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