マンション投資の融資が厳しい?2019年問題から今後の市況を予測

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近年、不動産投資は活況で、多くの不動産物件が取り引きされていました。アベノミクスによるマイナス金利政策も不動産投資には追い風で、多くのマネーが不動産に流れていました。

しかし、ここにきて、2019年暴落説や、オリンピック後の不動産投資暴落説がささやかれています。そして、マンション投資物件への融資が厳しくなっているとも言われています。その原因は何か、今後の不動産市況の予測とあわせて解説します。

現在の不動産市況と動向

アベノミクスによるマイナス金利政策によって一番の打撃を受けたのが銀行をはじめとする金融機関だといわれています。今までは日銀に預けているだけで0.1%の金利を受け取っていた銀行がマイナス金利によって金利分を受け取れなくなったからです。

2019年2月、日銀の当座預金残高は380兆ですので380兆に0.1%の金利が付くのがなくなると、大きな収入源となります。マイナス金利は、特に資金の運用先が乏しい地方銀行の打撃は大きく、現状を打開するために目を向けた先が不動産投資です。

フルローンという頭金なしでの融資も多く、低金利で、資金の運用先に乏しい投資家が不動産投資に群がってきました。しかし2018年、不動産投資に冷や水を浴びせるような問題が勃発しました。

2018年に起こった”かぼちゃの馬車”問題

頭金なしのフルローンで購入できる女性専用のシェアハウス”かぼちゃの馬車”が投資商品として販売されました。この商品をスマートデイズという販売会社が家賃一括借り上げで運用していましたが、入居が悪くオーナーへの家賃支払いが困難になりとうとう破綻。

4年間で800棟を売り上げた商品ですがこれにより多くの投資家が支払困難となり、大きな社会現象となりました。“かぼちゃの馬車”の購入者は、大手企業の会社員や医者、弁護士などの富裕層が多く、被害者は700人、被害総額は1000億円とも言われています。

金融庁も不動産融資に歯止め スルガ銀行が元凶か?

ここまで見れば投資家の自己責任ではないのかという声も聞かれるのですが、実際には本来ならば被害者であるはずの銀行が不正融資していたのではないかとの疑念が沸き起こりました。

その銀行が地銀の優等生とまで評されたスルガ銀行です。スルガ銀行とスマートデイズが共謀して不正融資を導いていたことが明らかになってきました。預金通帳の偽造や、所得の水増しなどスルガ銀行の融資基準に満たない案件でも、なんと融資元であるスルガ銀行自体が改ざんを主導していました。

現在もこの問題は収束していません。この問題によって、不動産投資に対する警戒感が高まり金融庁が調査したところ個人向けアパートローンの残高が特に地銀は多かったのです。他の地銀でもスルガ銀行で起こったような問題も発覚したことから金融庁、日銀から個人向けアパートローンへの監視が強まったと言われています。

2018年から徐々にマンション投資への融資が厳しくなってきたのは、かぼちゃの馬車問題が原因の一つであることは否定できません。

不動産が暴落の恐れ?2019年問題とは

2019年に不動産が暴落する恐れがあるといわれています。これには3つの原因があるといわれています。

  1. 日本の総世帯数の転換期、2019年以降は世帯数が減少に変化
  2. オリンピック特需の完了
  3. 長期譲渡所得の緩和

この3点を根拠として暴落がささやかれています。では、この3点を具体的に解説していきます。

不動産物件は供給過多に陥って今後は売れなくなる

国立社会保障・人口問題研究所の発表によると2019年で総世帯数は減少に転じていき、今後は減少傾向に拍車がかかるとのことです。マンションは供給過多に陥って価格が下がってくると言われています。確かに人口減少は今後の日本にとって大きな課題であることは間違いありません。

しかし、人口減少は2008年からすでに始まっており、急に沸き上がった問題ではありません不動産投資家は、日本の人口減少も織り込んだ中で不動産投資を行っている方が多数です。

また、別の試算では2023年まで世帯数は増えるとの報告もあります。地方間での格差は大きく、東京や大阪などの都心部に人口が集中する傾向も年々強まっています。地域間の格差は広がりますが、場所によってはまだまだ不動産投資は有益な投資手法であるといえるでしょう。

オリンピック特需が終了し不景気時代へ突入する

2020年に東京オリンピックが開催され、オリンピックの準備によって、たくさんの建物が建築されました。建築業界の人手不足が深刻化するほどの状況でした。2019年に入り、東京オリンピックの準備も着々と完了し、オリンピックによる大きなプロジェクトは一服しています。オリンピックが終わると、逆に人余りになり、失業者が増加、不景気時代へ突入するといわれています。

確かにオリンピックは大きな景気刺激になり、たくさんの特需を産み出してきました。今後がどうなっていくのかは不安視されるところではあります。ここで注意したいのは、暴落はなぜ起こるのかという点です。暴落というのは、予想しえない特別に悪影響を及ぼすような事態が発生した際に、大きな不安を呼び起こし起こり得るものです。

先に挙げた総世帯数減の問題やオリンピックの問題も既に、リスクとして織り込んであるような面があります。今後の不安材料として、マンション投資に対する買い控えは起こる可能性はあります。しかし、暴落とまではいかないのではないでしょうか。

譲渡所得が軽減され、マンション売却が多発する?

2013年オリンピックが東京で開催されると決定してから不動産投資が活発になり、特に外国人投資家が日本で投資物件を購入しました。いわゆる爆買いといわれるほどの購入もこの2013年に起こりました。日本の税制では、不動産購入後5年以内で売却した場合、所得税30%、住民税9%の計39%が発生します。これが5年以上保有後に売却すると、所得税15%、住民税5%の計20%の税金しかかかりません。

2013年に特に外国人投資家が購入した不動産投資物件が2019年をもって5年経過することへの警戒感から暴落説が騒がれています。今のところ外国人投資家が積極的に売りに走っているといった動きはありませんが、今後は外国人投資家の売却リスクが不動産投資を冷え込ませる可能性は十分に考えられる問題です。

今後の不動産市況予想

上記のような点を踏まえて、今後の不動産市況はどのような状態になるのでしょうか?銀行のマンション投資物件への警戒感による融資の締め付けは投資家にとって特に影響が大きい問題です。

しかし銀行は、投資しようとしているマンションの資産価値が高ければ融資するので、今後はより優良な物件を見極める動きが必要になります。今までのように過熱気味の投資は影をひそめると思われますが、これからは投資家にとって有益な物件が積極的に取引されると予想できます。

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