「住宅ローン、不動産投資ローン、不動産担保ローン」の違いと特徴を比較解説

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ローンを利用して不動産を購入する際は、必ず購入する不動産を担保に設定します。不動産に関わるローン商品のほとんどが、同じ仕組みです。しかし仕組みは同じなのに「住宅ローン」「不動産投資ローン」「不動産担保ローン」などで分かれているのは何故なのでしょうか。

名前は聞いたことはあっても、実は違いをよく分かってないという方のために、今回は「住宅ローン、不動産投資ローン、不動産担保ローン」の違いと特徴を解説。最後にそれぞれのローンにより、返済額はどのように変わるかご紹介します。

住宅ローン

住宅ローンは自分が住むための家を購入する費用を貸してくれるローンです。種類が数多くあるローンの中でも最も普及しているローンであり、ローンとしての商品性も各銀行で異なっています。一般個人の利用が主であるため内容も充実しており、申し込みから融資実行までが非常にスムーズなのも特徴です。種類が非常に多いため具体的な商品例を挙げるのも難しいところですが、ここでは三井住友銀行の「三井住友住宅ローン」を例に見てみましょう。

融資対象本人が居住する住宅、宅地の購入。または新築、増改築の資金。
利用できる人・満20歳以上満70歳の誕生日までの人(完済時満80歳の誕生日まで)
・団体信用生命保険に加入できる人
・保証会社の保証を受けられる方
借入期間1~35年
借入額100万円~1億円
金利変動金利0.625~0.775%/固定金利0.75~1.50% ※2019/8/6時点
保証人不要(保証会社の利用必須)
担保融資により購入する住宅と土地に抵当権設定

【参考】三井住友銀行 住宅ローン

銀行により住宅ローンとは別に「諸費用ローン」として初期費用の融資を受けられる場合もあり、審査もかなり柔軟なのが住宅ローンにおける最大の特徴。また災害時用の保険が充実していたり、8大疾病を保証してくれる保険が付いていたりなど、個人が不動産を購入するには欠かせないローンです。

不動産投資ローン

不動産投資ローンは、賃貸事業用を目的とした不動産購入のために融資されるローンです。投資対象が自己居住用ではなく賃貸物件ですので、審査は厳しくなります。ただ、もちろん借主の属性も審査対象ですが、どちらかと言えば購入する不動産の資産価値や収益性が重視されるのも住宅ローンとの違いです。

不動産投資ローンは、一般的に「アパートローン」「投資用マンションローン」という名称で知られています。比較的商品の種類は多いものの、不正融資事件をきっかけに積極的に融資する金融機関は以前より減ったとされています。では、不動産投資ローンに関しても、三井住友銀行の「直担アパートローン」を例に詳細をご紹介します。

融資対象アパートや投資用マンション等などの建築、購入、リフォーム資金、借り換え、所有物件の底地の買い取り
利用できる人20歳以上の個人
借入期間1~35年
借入額200万円~物件価格の範囲
金利変動金利(要確認)/固定金利(要確認)
保証人法定相続人から最低1人の連帯保証人
担保融資により購入する物件に抵当権設定

【参考】三井住友銀行 アパートローン

最も気になる「金利」ですが、住宅ローンのように明確に示している銀行はほぼありません。一般的には2%後半や3%台で融資を受けるケースが多くなっています。日本政策金融公庫による事業性融資であれば1%台で融資を受けることも可能ですが、融資期間が短いため返済額が高くなるデメリットがあります。

不動産担保ローン

不動産担保ローンは、所有する不動産を担保にお金を借りるローンです。不動産を担保にする仕組みは住宅ローンやアパートローンと同じですが、既に所有している不動産に抵当権を設定して、新たに融資を受けるという点で他のローンと異なります。つまり、住宅ローンを完済した後にまとまったお金が必要になった場合、不動産を担保に融資を受けられるのです。具体的には子供の大学進学や車の買い替え、まだ完済していない住宅ローンの借り換えなどが想定されます。では、具体例を楽天銀行の「不動産担保ローン」を基に見てみましょう。

融資対象使い道は自由
利用できる人・20~70歳(完済時年齢が80歳未満)
・日本国籍を有する、または永住許可等を受けている外国人
・継続して安定した収入がある
・保証会社の保証を受けられる
借入期間1~25年、または完済時年齢80歳になるまでの期間
借入額100万円~1億円
金利固定金利(要確認)
保証人不要(保証会社の利用必須)
担保本人か本人の親族が所有する不動産に抵当権設定

【参考】楽天銀行 不動産担保ローン

不動産担保ローンの金利は、銀行により予め提示しているかどうかが異なります。上記の楽天銀行では融資前に決定されますが、東京スター銀行では「変動金利2.350%」「固定金利2.650~2.750%」を基準に「-1.50~6.00%」の幅で調整するとされています。

【参考】東京スター銀行 不動産担保ローン

ローンの種類で全然違う!最終的な返済額

では最後に、今回解説した3種のローンについて、毎月の返済額と総返済額を比較してみましょう。

 住宅ローン不動産投資ローン不動産担保ローン
借入額3000万円とした場合
金利0.7%2.5%(仮)2.7%(仮)
返済期間35年35年25年
毎月返済額8万556円10万7,248円16万1,910円
毎年返済額96万6,672円128万6,976円194万2,920円
総返済額3,384万286円4,506万8,796円3,888万4,861円

各商品別で見ても、実際に融資を受けた後の状況はイメージしづらいものです。ただ金利や年数などによる違いを上表のように一覧にすると、返済額に大きな違いがあるのに気づきます。特に不動産投資ローンは、最終的な返済額が借入額の1.5倍。そもそも毎月の返済は家賃収入が頼みの綱となりますので、できるだけ金利の安い銀行を開拓するのが重要です。

また住宅ローンは一番金利が低く、返済額も安くなります。だからといって、住宅ローンで投資用物件は購入できません。むしろ不動産投資用であることを隠して融資を受けたのが発覚すると一括返済を求められ、場合によって詐欺罪で訴えられる可能性があります。不動産投資でローンを利用するなら、不動産投資ローンか不動産担保ローンのどちらかであるとこの機会に覚えておきましょう。

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