空室・滞納・家賃下落ゼロ!? 譲渡型賃貸住宅のメリットデメリット | 不動産投資を考えるメディア

空室・滞納・家賃下落ゼロ!? 譲渡型賃貸住宅のメリットデメリット

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自分のものになる「賃貸住宅」。
人口減少、少子高齢化、消滅可能性都市…
近年は、不動産投資家に冷や水を浴びせるそんな話題が取り上げられることが多くなりましたが、その不安を煽るかのように、先日、消滅可能性都市について独自に分析した結果を読売新聞が発表しました。
その内容によると、当初想定されていた以上の速さで行政機能の維持が困難になる地域が現れる可能性が高くなったというのです。

しかしここへきて、そんなネガティヴな話題を払拭するかもしれない「譲渡型賃貸住宅」も注目を集め始めています。
今回は、消滅可能性都市ワーストとなった秋田県から始まった譲渡型賃貸住宅に注目し、どのようなものなのか調べてみました。

消滅可能性都市「秋田」。譲渡型賃貸住宅が定住者増の鍵!?

「消滅可能性都市」という言葉が初めて世に出たのは2014年のこと。
消滅可能性という言葉自体、皮肉にもサスティナビリティを意味する持続可能性の対義語のように使われるようになりましたが、消滅可能性都市とは、全国896の市区町村を調査し、2040年までに人口が5割以上減る自治体を消滅可能性都市であると日本創生会議が定義したものです。
特に、元々人口減少が著しいことで対策を急いでいた秋田県は、この消滅可能性都市の提言において、消滅可能性が最も高い県という不名誉な称号が付けられたことにより、ネガティヴな印象が更に世に知れ渡る結果となってしまいました。

「このままでは秋田県が消滅する」
そんな論証とも言える数々のネガティヴな話題に一石を投じる会社があります。

秋田県秋田市に本社を置く、リネシス株式会社。
リネシス株式会社では、管理会社の会員となることで敷金礼金、火災保険、ハウスクリーニング、滞納家賃補償などの費用を0円にする「0円賃貸」というサービスや、土地探しから建物の設計、ローンを含めた資金計画までを一括して相談しながら持ち家が持てる「ふくろう住宅」といった、買主や賃貸ユーザー目線のサービスを幅広く提供しています。
その中でも一層目を引くのが、譲渡型賃貸住宅サービスである「家賃が実る家」。
簡単に言ってしまえば、賃貸住宅に一定期間住み続けると自分のものになるというもの。

「わざわざ賃貸という形にしなくても、ローンを組めばよいのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、住んでいる間の家賃を無駄にすることなく、将来は自分の家になるという仕組みは、実はユーザーにもオーナーにも多分なメリットがあるのです。

譲渡型賃貸の3つのメリット

一定期間住み続ければ自分の家になる譲渡型賃貸住宅。
そのメリットは多くありますが、特に以下のような視点で見ると、非常に画期的なアイディアであることがお分かりいただけるかと思います。

メリット1「住宅ローンの審査が不要」

譲渡型賃貸住宅。
この名称からだけでも読み取れるものがあります。それは、「賃貸住宅」であるという事。
つまり、その家に住む際には住宅ローンを利用する必要が無いという事ですから、煩わしい手続きや審査が必要なく、低所得者やシングルマザーなどの審査に通りにくい人であっても、住まいを決めるまでのハードルが低くなると言えます。

メリット2「万一の際の引っ越しが楽」

住宅ローンで自分の家を買う場合も、譲渡型賃貸住宅に長く住むという場合も、最終的に自分の持ち家となるという結果は同じです。
しかし仮に、住む人の経済事情が悪化したとしたら両者で事情が違ってきます。
自身で住宅ローンを組んでいる場合は銀行との話し合いで返済の見直しを行うのが正攻法。しかし、話し合いがまとまらなければ差し押さえや競売といった結果を免れることは難しく、良くても任意売却で決着をつけることになり、その道のりにおける精神的負担は非常に大きくなります。
しかし、譲渡型賃貸住宅の場合は高額な債務に悩まされることはなく、半ば強制的に引っ越さなければいけないという事もありません。
修繕費やクリーニング費、登記抹消費用などは発生するものの、次の住まいを探すまでの精神的余裕が生まれるという事もまたメリットの一つです。

メリット3「賃貸なのに注文住宅並みの自由度」

譲渡型賃貸住宅は「注文住宅並みのプランニングができる」というメリットもあります。
住まいを建てるエリアを自由に選べるのはもちろん、建物の間取りや内装、設備に外壁など、建築会社と話し合って自由に建物の形を決めることができます。
昨今では、DIY型賃貸といったものもありますが、結局は賃貸。中古住宅を購入してリノベーションするにしても、資金が無ければ住宅ローンは必須。
そのようなジレンマを解消してくれるのも譲渡型賃貸住宅のメリットなのです。

不動産投資家にとってのメリットデメリット

さて、ユーザー目線から見た譲渡型賃貸住宅のメリットをご紹介させていただきましたが、不動産投資家にとってのメリットはあるのでしょうか。
不動産投資家とってもメリットは、主に以下のようにまとめることができます。

メリット1「空室リスクが極端に低い」

ユーザー目線から見た譲渡型賃貸住宅のメリットはローンの利用が難しい人にとって非常にありがたいもの。
つまり一度入居したユーザーからすると、なんとしてでも我が持家にしようというモチベーションが高くなるため、滞納リスクや空室のリスクが低くなると言えるのです。
しかも、注文住宅並みのプランニングができるとなれば、住まいとしての満足度も高くなるでしょう。

メリット2「家賃下落リスクも低い」

一般的な不動産投資の場合、年々建物の価値は下がっていき、入退去が繰り返される度に家賃の値下げを検討しなければいけないことが十分に考えられます。
しかし譲渡型賃貸の場合「一定期間住んだら譲渡する」という契約の下で賃貸しますので、定期借家に該当することとなり、建物完成から譲渡まで基本的には最初に決めた家賃が支払われることになります。
家賃を一定に保つことが可能ということはつまり、家賃下落のリスクが最小限に抑えられるという事でもあるのです。

メリット3「最終的な売却リスクも回避」

不動産投資においては、最終的な売却というところまでの出口戦略が不可欠です。
30年のアパートローンを完済したころ、建物は経年劣化により魅力が落ち、なかなか入居者も現れない。しかし固定資産税やその他諸経費は毎年必要な上に、売るにも売れない。
そんなリスクを譲渡型賃貸の場合は負う必要がなく、賃貸期間が終えれば物件は入居者のもの。
売却益が得られない代わりに、出口戦略に悩まされることもないのは一つのメリットだと言えるでしょう。

デメリット1「利回りが低く、売却益は狙えない」

このように、不動産投資家にとってもメリットの多いのが譲渡型賃貸住宅ですが、デメリットがないわけではありません。
3つ目のメリットにもあるように、基本的には売却益を狙う事はできませんので、毎月の家賃収入が唯一の収入源となります。
つまり、高利回りの不動産投資は望めないと言えるのです。
しかしながら、10%には届かないものの6%~7%の利回りは確保できているとされており、ローリスクながらローリターンの手堅い投資と言い換えることができるでしょう。

デメリット2「契約解除や元本割れのリスクがある」

また空室リスクが完全にゼロにできるわけではなく、入居者に万一の事があれば売却を余儀なくされます。万一の事が無くても、入居者の事情により契約解除になることもあり得ます。
リネシス株式会社ではそのようなリスクを最小限に抑えるため、5年以内の契約解除には違約金を設定していたり、リネシス株式会社のネットワークに登録している投資家への売却を斡旋する仕組みも備えているそう。
しかし、必ずしも売却できるという保証はなく、賃料収入と売却益を合わせても元本割れになるリスクはゼロではありません。
ただ、リスクという点ではユーザーも同じで、契約した限りは最後の支払いが終わるまで住み続けなければ、それまで支払ってきた家賃が無駄になる上、契約解除の際の費用負担も加わり大きな損失となります。

ユーザーと不動産投資家の双方でメリットとデメリットを共有できるという点において、譲渡型賃貸住宅は新たな住まいの形となっていくのではないでしょうか。

まとめ

ここ最近の不動産業界の話題で多いのは「人口減少」「少子高齢化」「地方の過疎化」「消滅可能性都市」といったもの。それほどに日本の人口減少と高齢化は私たちの今後の生活に影響を及ぼすと見られているのだという証拠とも言えるでしょう。
中には、「人口減少問題は世間が思っているよりも深刻な問題だ」とする記事もあり、ネガティヴな話題ばかりが先行する中で譲渡型賃貸住宅という選択肢が現れたことは、経済事情に依存しない住まいづくりとして、今後、不動産業界の各企業に派生していくのではないかという予想もできます。
不動産テックによって徐々に垣根が低くなってきたと言える不動産業界。
人口減少という問題があるからこそ生み出される発想は、いつしか革命と言われるようになる日も来るかもしれません。

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