意外と知らない?公示地価と住みやすさの関係 | 不動産投資を考えるメディア

意外と知らない?公示地価と住みやすさの関係

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今さら聞けない地価あれこれ│画像

毎年1月1日時点の地価を調査し、3月頃に発表される公示地価。そもそも公示地価ができたのは、売り手と買い手の複雑な事情に左右されがちな不動産取引において、それぞれの事情に偏らない価格を出すということが目的です。この公示地価を十分に理解することによって、高値づかみをせずに投資を行うことができます。

公示地価はどのように決まる?

公示地価は、まず1地点毎に不動産鑑定評価のスペシャリストである不動産鑑定士が各々別々に土地を調査します。その土地には建物が建っている場合が多いのですが、公示地価は更地の評価になります。なぜなら、建物の古さや建築費用の違いなどで土地の価格が変わる場合、それを単純に比較することが難しくなるからです。

そこで、土地本来の価格を算出するために更地の評価を行います。不動産鑑定士は最新の取引事例やその土地での収益の見通し、その地点ごとのバランス、地域のバランスなどを考えながら評価をします。そうした不動産鑑定士の評価を元に、国土交通省の土地鑑定委員会が公示価格を最終的に決定するのです。

公示地価の決定には様々な評価がありますが、国土交通省が出している「不動産評価鑑定基準」によると、次の3つの要素の相関関係で決まるとされています。

  1. その不動産に対してわれわれが認める効用
  2. その不動産の相対的希少性
  3. その不動産に対する有効需要

まず1ですが、「効用」とはその不動産を活用して何が得られるかということです。例えば、建物を貸して賃料を得る、家に住んで生活をするなどです。

次に2ですが、その不動産の価値が他の同じような不動産と比べてみて高いか低いかということです。

最後に3ですが、欲しい人がいるかどうかということです。欲しい人(需要)が多ければ多いほど当然価格にも影響します。

住みやすさの2つのポイント

地価が上昇する大きな要因である3つの要素ですが、住宅地に限れば、その地点の「住みやすさ」が地下に大きな影響を与えるということになるでしょう。具体的には次の2つの要因が、公示地価に大きな影響を与えていると考えられています。

便利さ

「便利さ」とは、その土地を取得することによって得られる「便利さ」になります。例えば、駅から近い、近所に病院やスーパーがある、幹線道路など広い道路に面しているなどです。

快適さ

「快適さ」とは、その土地を取得することによって得られる「快適さ」になります。例えば、日当たりが良い、土地が四角形で建物が造りやすい(旗竿地のような土地でない)、周囲を住宅に囲まれていない、治安が良いなどが挙げられます。

住みやすさの構成要素である便利さと快適さは表裏一体の関係にありますが、最近では、いかに便利なエリアかどうかが重要な判断ポイントになっているようです。

「住みやすさ」が人口に直結する

住みやすさの結果が人口増減を生み出すため、その地点の人口数も結果的に地価に影響を与えます。そのエリアが便利で快適で住みやすいということになれば、人口は増えていきますし、その逆であれば人口は減っていきます。

例えば、2017年の公示地価の都道府県別の上昇率を見ると、人口が増加している沖縄県の住宅地の地価が上がっています。これは沖縄の主要都市の再開発が進み、利便性と快適性が向上していることが要因として考えられます。

一方、千葉県の柏市大室地区の地価は全国で最大の下落率を記録しています。主な理由は人口減少と高齢化です。同地点は、東急不動産が1979年に開発分譲した高級住宅地「柏ビレジ」があるエリアで1981年から当時の30代〜40代の世代である約1600世帯が柏ビレジに移り住んでいます。ところが、その後も街は発展せず、利便性も悪いままとなっていることから子どもが独立して都内に移り住む人が増えているのです。

柏ビレジから約2㎞歩くと、つくばエクスプレスの「柏たなか駅」があります。各駅停車駅で特急は止まらないため、1日の乗降者数は4000人程度。柏ビレジに住んでいる人の多くは柏たなか駅を利用せず、特急が停車する柏の葉キャンパス駅を利用するためバスで通う人が多いようです。

「柏たなか駅」の駅周辺はまだまだ開発途上で、利便性が充実しているとは言い切れない状況です。西口も東口もまだまだ閑散とした状態です。西口では徐々に24時間営業のスーパーやコンビニ、病院などが建設されて、住みやすさが向上しているようですが、東口は駅前が更地に近い状態です。今後もどのくらい開発が進むか不透明なエリアなので、投資に値するかどうかの判断が難しいところです。

まとめ

公示地価は様々や要因を専門家が分析し、最適な価格を国土交通省が毎年発表します。公示地価の住宅地の評価で最も価格に影響を与えるのがそのエリアの「住みさすさ」です。長期投資であれば、10年〜20年で出来るだけ地価が安定しているエリアの格安物件をリサーチするのがオススメです。地価が安定しているエリアは交通の利便性も高いのが特徴として挙げられます。

一方、報道で取り上げられるような地価が急激に乱高下するエリアには、投資のタネになるお宝物件も存在している可能性があります。しかし、こちらはやや投機的な要素が大きくなります。このように、公示地価を見ながら投資場所を選定するというのも一考したいところです。

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