不動産取引が簡単になる「IT重説」とは? | 不動産投資を考えるメディア

不動産取引が簡単になる「IT重説」とは?

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不動産取引がITによって大きく変わる!? IT重説スタート!│画像1

IoT、フィンテック、AI……etc。IT技術などを活用した新しいビジネスが目白押しの昨今、ついに不動産取引にもIT化の波が押し寄せています。IT化が行われるのが不動産取引における重要事項説明。
ITが導入されることで、どのように重要事項説明が変化するのでしょうか。

IT重説とは?

IT重説とは、テレビ会議などのIT技術を活用して行う重要事項説明のことです。パソコンやタブレット端末などの画像を通じて、対面同様に説明を受けて、質問が行われます。IT重説が一般的になれば、不動産取引は簡素化され、売り手と買い手の双方にメリットが大きいため国土交通省が導入を進めているのです。

国土交通省では既に2年ほど前から個人と法人の賃貸取引、法人の売買取引でIT重説による社会実験を行なって、約1000件以上の取引を成立させてきました。
その結果、一定の要件が揃えば、IT重説を行なっても問題がないという結論に至ったのです。ただし、法人の売買取引については、実施が数件程度にとどまっており、継続して実験を続けることが決まっています。このため、IT重説はまず賃貸取引限定で導入されることになりました。

IT重説の4つのメリット

IT重説のメリットは、主に次の4つとなります。

直接来社する必要がない

ITを活用して重説をするため、遠方に住んでいる相手に対して、わざわざ来てもらわなくても重説を実施することができます。
たとえば、地方に実家がある学生が、新しく大学に入学するための下宿先としてアパートを契約する場合、両親がわざわざ不動産会社に赴く必要がないなど交通費が節約できるほか、列車や飛行機の時間を気にせず行うことができます。
IT重説を行うことができる不動産会社であれば、顧客が使いやすいので客付けに一定の効果を認めることができます。

スケジュール調整がしやすい

ITを活用して重説をするので、スケジュールを気にせず重説を行うことができます。お客様側にとっては、仕事で十分な時間が取れないとか、長時間、家を開けることができないために、重要事項説明の日程調整に苦労するといったことがあります。しかし、IT重説を利用すれば、不動産会社に行く時間がなくてもいつでも説明を受けることができるので、スケジュール調整がしやすくなります。

自宅でリラックスして受けられる

重要事項説明には専門用語がたくさん並んでおり、説明内容を十分に理解ができないことも多いと思います。しかし、IT重説であれば、不動産会社の事務所などで重説が行われるわけではなく自宅で行われるため、リラックスして重説を聞くことができます。また、IT重説の場合は、事前に重要事項説明書の送付が必要になるので、じっくりと重説書を読むことができます。

契約者本人が来られない事情を解消できる

怪我や病気などで契約者本人が来られない場合でも、代理人が部屋などで重説を受けることができるため、問題はありません。

IT重説を行うために必要な条件とは?

では、IT重説を行うにあたり必要な一定の条件とは、どのようなものでしょうか。それは次の4つになります。

  1. 双方向でやり取りできるIT環境があること
  2. 重要事項説明書を事前に送付すること
  3. 説明の開始前に相手方の重要事項説明書などの準備を確認すること
  4. 宅地建物取引士証を相手方が視認できたことを画面上で確認すること

IT重説を行うために別途登録は不要で、全ての宅地建物取引業者、宅地建物取引士がIT重説を行うことができます。不動産業課長の通知である宅地建物取引業第35条第一項関係に書かれている条件を満たせば、すぐに導入できます。なお、IT重説を実施している最中で映像の視認や音声に障害が出た場合には、宅地建物取引士がIT重説を中断する必要があります。

IT重説で想定されるトラブル

このように、時間や場所の制約がなく重説ができるというメリットの多いIT重説ですが、トラブルが発生する可能性もあります。
特に注意すべきなのは、映像や画像によって行われるので、重要事項説明の相手方が契約者本人でない、という場合もあるということです。もちろん、実際の重要事項説明でも契約者本人でない人が、契約の場に出てくるケースも多いものです。きちんと身分確認をする必要があるでしょう。証拠として録画や録音の対応も行わなければいけません。録画や録音に対する個人情報の保護も必要になってきます。仲介する不動産会社がどこまで対応してくれるのかが、カギになるでしょう。

まとめ

IT重説は、まだ賃貸取引に限定されていますが、今後、売買取引にまで広がれば、平日は忙しいサラリーマン投資家にとって大きなメリットになることは間違いありません。
現状、不動産取引においてIT化されているのは重説のみですが、仮想通貨などで用いられるキーチェーン技術が応用されれば、契約自体がインターネット上で完結する時代が到来するのもそう遠くはないでしょう。
不動産取引が株式取引同様、インターネット上で簡単に売買できる日が来るのです。

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