賃貸経営安定のため外国人をターゲットにすべき理由 Vol.2 | 不動産投資を考えるメディア

賃貸経営安定のため外国人をターゲットにすべき理由 Vol.2

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法務省の調べでは、2016年の日本における在留外国人数204万3872人、特別永住者数33万8950人、合計238万2822人で2015年末に比べて6.7%の15万633人増加し、過去最高となりました。2012年と比べるとほぼ倍のペースになっています。
今後、人口減社会で消滅する都市も出てくると言われている日本において、外国人入居者をターゲットにするのが賃貸経営にプラスになるかどうか前回に引き続き考えていきます。

ベトナム人やネパール人の在留者が増加

統計によると在留外国人の地域別でトップの中国人が69万5522人と在留外国人の約3割を占めており、次に韓国人が45万3096人で約2割、3位はフィリピン人が24万3662人と約1割となっています。
前年と比較すると、中国人が4.5%、韓国人はマイナス1.0%、フィリピン人は6.1%とほとんど増えていません。逆に増えている外国人は、ベトナム人が36.1%、ネパール人が23.2%と二桁の勢いで伸びています。

日本企業のイメージが良いベトナム

それでは、なぜベトナム人とネパール人が増えているのでしょうか。まずベトナムの事情から見ていきましょう。

ベトナム人留学生が多い理由は、国内での若者の就職難が挙げられます。2014年の15~24歳までの失業率は6.3%で平均失業率を大きく上回っています。ベトナムの高等教育機関への進学率は24.6%ですが、ベトナムの大学を卒業しても就職できないという状況が続いているといいます。

一方でホンダを始め、ベトナムに進出している日本企業は1500社を越え、ベトナム企業よりも給料が高く、採用や昇進が実力ベースで行われて職場環境も良いことから日本への留学がブームとなっており、それを後押しする留学斡旋業者も多くなっています。またベトナムでは、日本のアニメや漫画も人気が高く、日本の文化が浸透しているというのも留学生が多い理由の一つになっています。ベトナム人留学生は日本で永久に働きたいと思っている人は少なく、帰国して就職したいと考えている人が多いため、賃貸期間は他の外国人と比べてやや短めとなる傾向にあるようです。

貧困脱却の手段として留学を選ぶネパール

一方、ネパール人留学生が増えている理由は、親日家が多いということに加え、国内情勢の悪化で国内に十分な雇用の機会がなく、留学をすることで貧困を脱却しようとする若者が多いということが挙げられています。2012年のネパールの留学比率は7.6%で中国やタイ、ベトナムの3~7倍の高い比率を示しています。

そうした若者をターゲットとして、日本留学を斡旋する業者も増えています。悪徳業者も多いようですが、留学斡旋業者を通じて日本で働く人が増えています。ネパール人留学生はベトナム人留学生とは異なり、ネパール国内での経済問題や治安悪化のため「日本企業で働いて日本に永住したい」という人が多いとも言われています。そのため賃貸期間も他の外国人と比べて長めになる傾向があるようです。

自国内で稼げるようになり留学生が減っている中国や、国同士で仲があまり良くない韓国などに代わり、今後はベトナム人やネパール人の労働者が増え、賃貸需要も増えると予測されています。

留学生の家賃相場は?

外国人留学生をターゲットとするとしてもどの程度の家賃を平均して支払っているのかわからなければ、どのような戦略を練ればいいかなかなか難しいかもしれません。そこで、独立行政法人日本学生支援機構の2013年の調査を見てみることにしましょう。

まずベトナム人留学生の生活費ですが、ベトナム人の家族からの1ヶ月の仕送りは平均4万6036円です。この金額は、ベトナム、ネパール、タイ、インドネシア、中国の仕送りと比べてみると最低金額になっています。彼らの1ヶ月の支出合計は平均12万4195円で、内訳は家賃が2万5824円、食費が2万4598円、留学費用のローン返済やその他が7万3773円となります。

仕送りだけではとても賄えないため、アルバイトをすることになりますが、アルバイト収入は平均7万237円で、仕送りと合わせても1ヶ月の収入が13万578円となり、ギリギリの生活を送っていることがわかります。

一方、ネパール人留学生は、空いている時間はアルバイトに費やし、アルバイト収入が8万7492円となっています。仕送りと合わせると15万8860円です。支出の内訳は家賃は2万9060円で、食費は2万4917円。留学費用のローン返済やその他が8万6058円。合計すると1ヶ月の支出は14万35円となります。ベトナム人留学生に比べるとアルバイトに多くの時間を費やしている分、金銭的にもやや余裕があるように見受けられます。

留学費用のローン返済などを考えると、家賃にあまりお金をかけられない留学生が多く、寮に住んだり、首都圏郊外に住まいを考えたりする人が多くなっているのかも知れません。今後もベトナム人、ネパール人の留学生は増えていくと予測されていますが、こうした外国人留学生をターゲットにするには、平均して2~3万円前後の家賃設定が必要になるようです。

まとめ

昨今、日本で働くベトナム人やネパール人の若い世代が増えています。彼らの賃貸需要はとても高いのですが、留学斡旋業者に支払っている金額が高すぎて家賃にはそれほどお金をかけられないという弱みがありそうです。低所得者用の物件やシェアハウスなど物件のスタイルをうまく変えながらビジネスに結びつけていく必要がありそうです。

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