不動産投資家なら知っておきたい業界のウラ用語10選(第二回) | 不動産投資を考えるメディア

不動産投資家なら知っておきたい業界のウラ用語10選(第二回)

シェアする

ウラ用語
今回は不動産投資家なら知っておきたい業界のウラ用語の第二回になります。

不動産業界は売買と仲介で分かれますが、売買の業界では売買ならではの用語、賃貸の業界では賃貸業界ならではの用語があります。

ご紹介する用語を一般の方が使う機会はほとんどありませんが、用語の意味を知ると業界の仕組みが見えてきますので、ぜひ参考にしてみてください。

物元(ブツモト)

【意味】
売買なら売り主と専任媒介契約を結んだ業者、賃貸であればオーナーから入居募集の専任媒介を受けている業者を指します。取引対象の「物件の出元」という意味で考えるとよいでしょう。

【使い方】
A「この会社、個人がやってる小さい業者なのにいい物件持ってますね」
B「この辺の地主から信頼されてる物元だから仲良くしておいた方がいいよ」

先物(サキモノ)

【意味】
株式用語としても有名な言葉ですが、不動産業界では売り主から直に売却依頼を受けた物件ではなく、売り主と媒介契約を結んだ業者が広告する物件を指します。先物が物件を指す言葉なら、先物を扱う取引業者が物元です。

≪取引の種類①≫
売り主 × 業者A(媒介契約)
買い主 × 業者B

上記の関係で、業者Bから見た売り物件は「先物」になりますが、業者Aから見ると「直物(ジカブツ)」になります。また、稀に売買物件が以下のような関係になっていることもあります。

≪取引の種類②≫
売り主 × 業者A(代理契約)
業者A × 業者B(媒介契約)
買い主 × 業者C

媒介ではなく「代理」の形態で上記のような複数の業者が絡むケースがありますが、業者Bからすると代理となる業者Aが売り主です。業者Cからすると業者Bが元付けであり、物件は先物ということになります。

【使い方】
A「ここの会社が出してる物件、仲介手数料が50%のものばっかりですね」
B「そこの業者、大手の会社の専売業者だからじゃない?(大手と提携するなどで専任媒介の物件を取り扱う業者)」

上物(ウワモノ)

【意味】
その土地に立っている建物全般を指し、「土地の上にある物」という意味で使われます。主に中古住宅がある場合に使われる用語ですが、倉庫や廃屋も上物と判断されます。

【使い方】
A「この土地、なんだか割安でいいね!」
B「上物の解体費用がかかる分、値下げしてるんじゃない?」

ローンブレイク

【意味】
ローンの審査が通らず、取引が白紙に戻されることを指します。

不動産業者は安易にキャンセルされないように、ローンの申込より優先して売買契約を取り交わしますが、契約書には「ローン特約」という「ローンの審査が通らない時は契約を破棄する」という旨の特約を付けます。

その後、実際にローンの審査が通らず物件の売買取引が進まなければ、ローンブレイクとなり、売買契約は破棄されます。

【使い方】
A「あれ?この物件、この間確認したら売れたはずなのに、また広告出てる」
B「あぁ、その物件ローンブレイクしたらしいよ」

抜き(ヌキ)

【意味】
既に物件紹介や内覧などをしている特定の顧客を別の業者が同じ物件を紹介して契約する行為です。法律上の罰則はないものの、他社の客を横取りする行為であるため、業界内では絶対にご法度です。

なお、顧客が別の業者へ同じ物件の仲介を依頼したとしても、同じ抜き行為と見られるため、業者側も注意が必要です。

【使い方】
A「実はこの物件、他の不動産屋さんで紹介されたんですけど、おたくの会社で契約したいです」
B「それは抜き行為になりますので、お話を聞いてしまった以上、お受けすることができないですね」

重説(ジュウセツ)

【意味】
一般的にも知られていますが、「重要事項説明書」「重要事項説明」の略語です。不動産の契約時には必ず重要事項説明書を作成して提示することが義務付けられており、同時に宅建士が重要事項説明書を読み上げて、詳しく説明することも義務付けられています。

【使い方】
A「あの物件の重説いつできるの?」
B「これから物件調査に行くので、夕方にはできあがります」

物調(ブッチョウ)

【意味】
「物件調査」の略です。重要事項説明書を作成するために行われる調査で、法務局で登記簿や地積測量図を確認したり、水道局で水道管の埋没位置などを確認したりします。

【使い方】
A「今朝言ってた重要事項説明書、夕方にできるって言ったじゃん!」
B「物調の途中でお客さんに呼び出されちゃって…」

ごっとう

【意味】
「建ぺい率50%、容積率100%」の物件を指す言葉です。

主に第1種低層住居地域など閑静な住宅街に多く、一部では防災や景観制限などを理由として「よんぱち(建ぺい率40%、容積率80%)」や「さぶろく(建ぺい率30%・容積率60%)」といったエリアもあります。

【使い方】
A「お客さんが、3階建ての二世帯住宅を建てたいらしいんですけど、この土地どうですかね」
B「ごっとうだからなぁ。容積率に引っかかりそうな気がするけど」

客付け(キャクヅケ)

【意味】
一般にも比較的使われている言葉ですが、不動産会社が入居募集や買い主を見つけて申し込みをさせる行為を指します。

仮に売却の媒介や入居募集を行う「A不動産」という会社があったとすると、売り主や貸し主からみるとA不動産会社は「客付け業者」ですが、買い主側の不動産業者から見るとA不動産は「元付け業者」となります。

【使い方】
A「君の会社に入居募集依頼して大丈夫?」
B「ウチの会社は、客付け力を重視してますので是非お任せください!」

三為(サンタメ)

【意味】
「第三者の為にする契約」の略で、主に不動産の転売を行う際に使われる手法です。

不動産の転売は、売り主が不動産業者に物件を売り、不動産業者はその物件をまた別の人に売るという2段階です。そのため不動産取得税や登録免許税がかかり、利益になる仲介手数料も「3%+6万円」のみです。

そこで、不動産業者が「買い主を見つけてくるから、所有権は私ではなくその買い主に直接移してほしい」という特約条項の付いた契約を売り主との間で取り交わします。

その後、買い主を見つかれば、不動産業者は買主から売買代金をもらい、不動産業者は売り主に売買代金を支払います。この際、所有権は不動産業者ではなく買い主に直接移されるため、不動産業者は税金を支払う義務を免れることになり、さらに、仲介ではないため転売価格を高くすることで普通の仲介手数料よりも多い報酬を得られます。

上記の手法で不動産売買を行う業者を「三為業者」と言い、買い主から取引の実態が見えづらいため、不公平な取引によるトラブルが多発して社会問題になったこともありました。その反面、適正な価格なら仲介手数料不要で購入できるため、買い主にとってメリットになる場合もあります。

【使い方】
A「この業者の物件、全部売り主になってますけど、仕入れ資金にずいぶん余裕があるんですね」
B「違うよ、それ三為業者だから実際には仕入れてないと思うよ」

まとめ

巷では「掘り出し物」という言葉を耳にすることがありますが、業界では掘り出し物という言葉は滅多に使いません。

なぜなら、掘り出し物にあたるような物件が不動産の仲介業者や一般向けの情報として出回ることはほとんどないからです。

不動産業者は掘り出し物を探すより、今ある物件を売ることに専念した方が儲かります。そのため、掘り出し物という言葉が日常業務の中で使われることはないのです。

不動産投資家の間では「川上物件」という言葉も使われますが、やはり業界内で川上という言葉が使われるシーンは少なく、むしろ「先物」という言葉を使う人の方が多い印象です。

不動産投資家なら知っておきたい業界のウラ用語10選
不動産投資家なら知っておきたい業界のウラ用語10選
不動産投資家であれば、法律用語や収支にまつわる多くの用語を耳にする機会は多いでしょう。 では、不動産業界における「感度」という言葉が何を意味...

記事の平均評価

各種お問い合わせやご相談はこちら