【全国版】2019年賃貸仲介件数ランキング。9年連続1位の企業は? | 不動産投資を考えるメディア

【全国版】2019年賃貸仲介件数ランキング。9年連続1位の企業は?

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入居者募集を依頼する会社を選ぶ指標の一つである「賃貸仲介件数ランキング」が先日公表されました。不動産オーナーにとって、これからの引越シーズンに向けて是非とも参考にしておきたいものです。今回は賃貸物件の仲介件数ランキング1位の会社がトップを独走する理由と、一方で仲介件数が伸び悩んだ会社の背景にあるものについて考えてみたいと思います。

2019年版 賃貸仲介件数ランキングTOP10

まず、全国賃貸住宅新聞が先日発表した「2019年 賃貸仲介件数ランキング」をご紹介します。

【2019年 賃貸仲介件数ランキング】
順位 社名 仲介件数 増減率
1位 大東建託グループ 22万2554件 +5.6%
2位 ミニミニ 15万4534件 +9.0%
3位 東建コーポレーション 7万5237件 +5.41%
4位 ハウスメイトパートナーズ 6万9473件 -0.83%
5位 タイセイ・ハウジー・ホールディングス 4万9046件 -3.7%
6位 タウンハウジング 4万5275件 +10.33%
7位 スターツグループ 4万2270件 ほぼ変わらず
8位 常口アトム 3万5384件 -4.3%
9位 アパマンショップリーシング 3万3455件 +3.3%
10位 長谷工ライブネット 3万1448件 +4.3%

全国の不動産会社のうち仲介数が多かった上位10社ですので、流石にそうそうたる会社の名が並んでいます。このランキングは全国357社への調査結果によるもので、10位以内にランキングしているという事実は、賃貸不動産会社としての実力の大きさを示すには十分なものといって良いでしょう。

それでは続いて、大東建託が今回1位となった要因やどのようなサービスを展開しているのかなどをご紹介します。

仲介ランキング1位企業の取扱物件とサービス

全国賃貸住宅新聞によると、大東建託グループは店舗数が増加したことやポータルサイトへの物件情報の登録自動化などによる業務効率の改善が仲介数の増加に貢献したとの事です。しかも、今年で9年連続1位という快挙です。大東建託では、一般の仲介業務も行いつつ「DK SELECT」というブランドで、自社独自の高スペック賃貸住宅を展開しています。

DK SELECTというブランド名は比較的よく聞く名前ですが、一体どんなブランドなのか調べてみると、その中身はユーザー目線に沿った非常によく考えられた賃貸住宅の形であることが分かりました。その特徴としては主に以下のようなものが挙げられます。

  • 安全性、耐久性、断熱性、遮音性、セキュリティなど、建物のスペックに対するこだわり
  • 可変間取り、ペット可物件、女性専用間取りなどの快適な生活を実現
  • 更新手数料やカギ交換費用が無料、定額クリーニング費により敷金なし、光熱費を家賃と一緒に引き落とせるサービス、無料Wi-Fi、家具レンタルなど、経済面で暮らしをサポート
  • 24時間緊急トラブル対応、建物定期点検、建物定期清掃などの安心を提供
  • 地域情報、宿泊・レジャー優待、来客用駐車場など、暮らしをサポート

他の賃貸会社でも提供しているサービスもありますが、個別提供や有料オプションとなっている場合が多く、DK SELECTはそれらのサービスを一つのブランドの中に全て詰め込んだ形です。もちろん物件により受けられるサービスや建物のスペックは違いますが、家賃や立地よりも、部屋にこだわる賃貸ユーザーにとって十分検討価値のある賃貸住宅と言えるのではないでしょうか。

今回順位を上げた企業とその理由

さて、賃貸仲介件数ランキングをご紹介しましたが、少々気になる点があります。賃貸会社について詳しい方ならお気づきかもしれませんが、本来10位以内に入っていても良いはずの会社の名前がありません。

例えば、「エイブル」や「大和リビング」です。実は、エイブルは以前から仲介件数の調査回答を控えていました。そして大和リビングも今回の調査から「数字で争いたくない」との理由で回答を控えたとのことです。全国賃貸住宅新聞では、これらを「情報透明性が失われる結果である」という見解を示しています。

逆に大手2社が回答を辞退したことで、順位を上げた企業もあります。前回8位だった「タウンハウジング」が、今回の調査結果で6位となっているのです。仲介数の増加率を見る限りでは、唯一10%以上増加しています。同社では、「店舗数の拡大や企業としての認知度が高まった結果である」としていますが、増加率を見る限り、それだけではなさそうな印象が否めません。

大手2社が辞退したという理由も確かにあるかもしれませんが、店舗数を増やした会社は他にも複数ある中で仲介数が大幅に伸びていますので、自社の努力の結果と言えるのではないでしょうか。

上位企業の仲介件数が伸び悩むワケとは?

最後に、もう一点気になる点があります。それはご紹介したランキング上位の企業の中で仲介数を減らしている企業もあるということです。先ほどのランキングでは以下の会社が仲介数を減らしていました。

  • タイセイ・ハウジー・ホールディングス(1864件減)
  • 常口アトム(1590件減)
  • ハウスメイトパートナーズ(578件減)
  • スターツグループ(7件減)

仲介数が減ってしまった要因は各社で違うとは思われますが、念の為、アットホームの「首都圏の居住用賃貸物件成約動向」から賃貸需要が減っていないかということや、にわかにささやかれる不動産業界の人手不足を「不動産業界の就業者数」で確認してみました。

【首都圏の居住用賃貸物件成約動向】
2009年 16930件
2010年 14690件
2011年 16148件
2012年 17192件
2013年 17143件
2014年 16940件
2015年 17533件
2016年 16603件
2017年 17158件
2018年 16701件

■参考:at home「首都圏の居住用賃貸物件成約動向」

【労働力調査 産業別就業者数(不動産)】
2009年 110万人
2010年 110万人
2011年 113万人
2012年 112万人
2013年 111万人
2014年 113万人
2015年 121万人
2016年 124万人
2017年 125万人
2018年 130万人

参考:総務省統計局 労働力調査

特に賃貸需要が極端に減ったということはなく、労働者数も人手不足どころか逆に増えていることが分かります。全国賃貸住宅新聞のランキングでは店舗数の増減データもありましたが、それがランキングの変動に影響した様子もありません。

となると、仲介件数が減ってしまった会社というのは、やはり会社ごとの方針や内部事情によるところが大きいのだろうと推測されます。特に現在の不動産業界はIT化が急速に進んできているため、店舗数の拡大と同時に情報媒体の利便性や網羅性や信頼性なども高めていかなければ、簡単には競争に打ち勝つことができません。

更に、知名度は別としても、各社で独自ブランドの賃貸住宅を建築している会社も多くなっており、ユーザーが最も重要視する立地や家賃の優位性と合わせて、大東建託のように快適な住まいの提供がどこまで実現できるかということも今後の不動産業界に求められているのかもしれません。

まとめ

現在の賃貸不動産業界というのは、スマートフォンの台頭により一昔前より大きく様変わりしました。また別の機会紹介したいと思いますが、実は物件探しをする人が訪れる店舗数というのは、せいぜい1~2件という調査データもあります。

そういった中で仲介件数を増やすためには、やはり利用客からの信頼を高めていくことや現在の業界事情に合わせたユースフルなサービスを提供していくことが契約獲得の重要なカギとなるでしょう。特に不動産テックが進んできたことで、今までの常識が既に時代遅れと捉えられてしまう可能性を考えると、不動産会社だけでなく不動産オーナーの柔軟さも求められているのかもしれません。

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