「完全自主管理で驚異の稼働率を達成している理由」ママチャリ大家インタビューVol.2 | 不動産投資を考えるメディア

「完全自主管理で驚異の稼働率を達成している理由」ママチャリ大家インタビューVol.2

⇒前回記事はこちら『完全自主管理で驚異の稼働率を達成している理由』ママチャリ大家インタビューVol.1

『完全自主管理で驚異の稼働率を達成している理由Vol.2』ということで、ママチャリ大家こと小林ヒロシさんのインタビュー第二弾です。
今回は「不動産会社紹介の高金利の銀行からの融資で賃貸経営せざるを得なかった事情とキャッシュフローが改善したきっかけ」についてです。

同じ商圏に収益物件を持つ必要性

編集部:今は物件価格が上がっていて物件も品薄状態です。このような時にはどんな物件を購入したら良いのでしょうか?

小林:まず、僕の投資スタンスからご紹介します。僕は何十棟も持つ不動産投資はイメージしてないんですね。内見数を増やし、成約率を向上させる「自主管理」と同じ商圏に収益物件を持つ「ドミナント不動産投資」の両輪で不動産投資をするというイメージでおります。現在は家賃収入で4000万円ありますが、規模を増やし続けたら自主管理は無理でしょうし、規模を増やすには地方にも物件を購入する必要性が出てくるかもしれません。

編集部:では、具体的にはどのように物件を探すのですか?

小林:「楽待」とか「建美家」に自分の希望物件を登録して探しています。何社か探して、不動産会社とコミュニケーションを取りながら、懇意になっていくと「小林さん、こんな物件はどうですか?」と提案してくれるのです。もちろん「楽待」や「建美家」に掲載されていない未公開物件です。

編集部:そういう未公開物件の中ではどんな物件に注目されていますか?

小林:物件が自分の土地勘があるエリアにあるかどうかを見ています。物件の周辺に病院やスーパーがあるかどうか、駅に向かうまでに何軒ぐらいコンビニがあるか、治安がいいとか駅前は活気があるとか土地勘がないとわからないものです。たとえば、都心に近い駅が栄えているかというと、そうでもない場合がよくあります。そうすると、入居需要が意外と少なかったりするものです。逆に都心から遠い方が入居需要が多かったりする可能性もあります。こういうことは土地勘がないとなかなか難しいと思います。慣れてくると、この物件は買った方がいいとか、買わない方がいいというのが見ただけでわかるようになります。

不動産会社が勧める銀行で借りたら…

編集部:不動産投資をスタートした当初は金利が高くて大変だったという話を聞きました。

小林:2017年4月現在、僕は七棟の不動産を所有しているのですが、一棟目と二棟目に関しては、どちらも家族で住む住居用に購入しました。三棟目の中古マンションの購入が、僕の不動産投資人生の本格的なスタートになります。三棟目の融資は不動産会社に勧められるがままで、金利が高いと言われるS銀行で借りることになりました。それまで不動産投資の勉強をしてきたのですが、収益物件の一棟マンションを購入して、本格的に運用をするのは初めてでした。ですので、その時には金利が高いとかそういうことを考える余裕はなくて、融資をしてくれる金融機関があるということだけで心強かったことを覚えています。むしろ心配していたのは、本当に不動産投資を失敗しないでやっていけるのかどうかということでした。だから、銀行マンがお金を貸してくれる物件だから、ちゃんと収益が上がるだろうと安心したのを覚えています。

編集部:同じ年に三棟目と四棟目を購入したそうですが?

小林:三棟目は築17年の軽量鉄骨のアパートで全6室の1Kです。2008年2月に購入しました。購入価格は5700万円。JRと私鉄駅から徒歩5分の物件です。四棟目は2008年6月に購入しました。築19年の重量鉄骨のアパートで全6室の2DKのアパートです。購入価格は6600万円です。三棟目と四棟目の利回りは両方とも8%でした。しかし、金利は4.5%でした。表面利回りと貸出金利の差(イールドギャップ)は3.5%で本当に手元にお金が残らない苦しい状況が続きました。物件を常に満室状態にしていたということと、当時はサラリーマンで収入があったので何とか持ちこたえられたという感じですね。今、不動産投資を始めようと購入している投資家の人は、物件価格が高いので僕よりももっと低い表面利回りになっています。金利が安いところで融資を受けていれば別ですが、僕と同じように高い金利の金融機関で借りていたら、賃貸経営はかなりキツイ状態になってしまいます。

編集部:しかしながら、イールドギャップが3.5%もあったら、素人の考えだと手元に余りそうなイメージですけれども…

小林:自然に出てきてしまう退去に伴うリフォーム、毎年課税される固定資産税、設備が壊れた時のちょっとした修繕などの出費で手元にはほとんど残りませんでした。それでも賃貸経営を続けられたのは、満室で経営できていたということがあると思います。僕は満室でキープすることができていましたが、多くの大家さんは1~2割は空室が出てしまいます。そうするとギリギリか、最悪の場合、収支がマイナスになって自分の給料から持ち出しが発生することもあるのです。

編集部:リフォーム代もバカにならないですね…

小林:ただでさえ出費がかさんで大変なのに、管理会社から送付される見積りは高い場合が多いんです。管理会社が作成するリフォームの見積りは、だいたい管理会社の利益を2~3割を乗せるというのが業界の慣習みたいなところがありますから結構高いんです。高い見積りがバーンと来て、「早く判断をしてください。入居者から文句が出ています。」と言われる。そう言われたら、払わざるを得なくなってしまう大家さんも多いはずです。

編集部:それでは何のために不動産投資をしているのか分からなくなる人も出てきますよね。

小林:そうですね。ローンの元金は毎月減っていくので、ローンを払い終われば自分の資産になるということを信じて継続していく感じの人も多いと思います。将来は自分の不動産からの収入があるから、今はサラリーマンの収入がマイナスにならなければいいという人も多いです。しかし、やはり不動産が好きでないと継続し続けるのは難しいかなとは思います。

編集部:ところで三棟目、四棟目を購入した時に収支シミュレーションをしているはずですよね。お金がほとんど残らないのに投資をスタートした理由は何でしょうか?

小林:購入した当初から不動産投資はそんなに儲からないなと思ったんです。一方で、こんなもんかなという気もしていました。僕はプラマイゼロでもいいと。給料があるので最悪ローンが払い終われば、物件は自分のものになる気はしていました。その時には、他にも銀行が開拓できるという話を知りませんでしたしね。不動産会社は物件が売れれば仲介手数料が手に入るので、審査が通りやすいS銀行を勧めます。その後、高い金利で苦労をしていても助けてはくれません。「頑張ってください」というだけでしょう。僕もサラリーマンで普通に昼間働いているので、金利を下げることができるなんて知らなかったですし、そこまで気を回すこともできませんでした。

編集部:満室経営以外に、利回りを上げるために実践したことは何でしょうか?

小林:結構、色々やりましたね。たとえば、三棟目の物件には駐車場が付いていたのですが、月極めで貸していた駐車場を時間貸しのコインパーキングに変更しました。このおかげで利回りは9.6%まで跳ね上がりました。時間貸しのコインパーキングは非常に収益率が高いので、購入を検討している物件に駐車場があれば、コインパーキングへの転用ができるかどうかを検討することも物件選びのポイントになります。四棟目は駅から徒歩7分で地下鉄の始発駅なので、座って会社や学校に通えるという好立地でした。その立地の良さを活かして、家賃を上げたり、余っていたスペースにバイクの駐車場を設けたり、自動販売機など設置して利回りを10%以上に上げました。満室経営のための努力と、資産の有効活用を行ったことで、少しずつ手元にお金が残るようになって来ました。

銀行を自力で開拓したきっかけ

編集部:金融機関を開拓しようと思ったのは何かきっかけがあったのでしょうか?

小林:2010年に五棟目を買おうと思って、取引銀行であるS銀行に物件を持って行きました。築19年の重量鉄骨で購入価格は1億4000万円です。土地は98坪で私鉄の駅から徒歩8分の好立地になる物件です。ところが、S銀行は規定があるので貸せないと言って来たのです。「小林さんは、上限が来たのでもう貸せません。」と言われてしまいました。その時は不動産投資をするには、S銀行しか融資をしてくれないと思っていたので、目の前が真っ暗に。不動産会社にも聞いても、S銀行しか知らないと言われてしまいました。その時に自分で開拓しなければと思いました。

編集部:金融機関を自分で開拓すると決断するほど、五棟目はどうしても買いたかったんですか?

小林:五棟目はどうしても買いたかったんです。もう会社員生活を長くやりたくないし、そのためには確固とした収入源がないと辞められないと思いました。三棟目、四棟目でキャッシュフローが約60万円ぐらいあったと思います。年間収入で720万円ですが、もちろん満室想定です。今後、少しでも空室が出ればリタイアは無理でしょう。ここは買うしかないと思って、金融機関の開拓をしていきました。アポイントを取らずにいきなり銀行に行ったりして、開拓していきました。

編集部:どのように調べたのでしょうか?

小林:インターネットの検索窓に「不動産投資 銀行」と入れて、ちょっとでも検索に引っかかった銀行をバーっと当たって行きました。当時は銀行も冷たくて「何?」と全く取り合ってくれなかったところもありましたし、「小林さんは借金が多くて無理です。」というところもありましたし、「不動産投資なんてそもそも貸しませんよ」というところもありました。全部で40行ぐらい回ったのですが、門前払いのところが続いたので、最初は心が折れましたよ(笑)。拒絶されますからね。やはり。

編集部:そうした状況が改善したのはいつ頃ですか?

小林:地方銀行のT銀行の支店がすぐ近くにあって、電話したのがきっかけです。それまで拒絶されていたのが、ちょっと検討したいという話になりました。いろいろな物件資料を出したり、話したりしているうちに融資が下りそうだという話になりました。物件資料を見せた時に、三棟目が「建築申請と違う仕様で出来上がっている違法建築ではないですか?」と言われたりしたのですが、よく調べてもらったら違法建築でないことがわかりました。ちょっとビビったんですけれども、そこがダメだったらもう融資は無理だと思っていたので良かったです。

編集部:融資の条件も良かったと聞きましたが?

小林:最初はかなり頭金を入れなければならないと覚悟していたのですが、ほぼフルローンで五棟目の物件を購入することができました。S銀行と異なり金利も0.5%だったので、その時に頑張って良かったと思いました。

編集部:S銀行では貸せないと言われたのに、T銀行で評価された点は、どんなところだったと思いますか?

小林:サラリーマンの属性も良かったというのもあると思います。もちろん、不動産投資の家賃収入も継続的に入っています。都内で100坪近い物件なので、選んだ物件の担保評価も高かったと思います。金融機関によって融資方針が違うというのがわかったというのも大きかったですね。

「完全自主管理で驚異の稼働率を達成している理由」ママチャリ大家インタビューVol.3へ続く…

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