大阪駅前に森ができる!?「うめきた2期開発事業」の中身が凄い! | 不動産投資を考えるメディア

大阪駅前に森ができる!?「うめきた2期開発事業」の中身が凄い!

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森

先日、UR都市機構が募集していた「うめきた2期地区開発事業者」が選定されたとの発表がありました。
そもそも「うめきた2期開発?」という方もいらっしゃるかもしれませんので、まずは「うめきた2期開発事業」の内容や今後の方針について解説させていただきます。

今回決定した開発事業者は三菱地所を代表として全15社。事業に関わる企業には三菱地所、積水ハウス、オリックス不動産といった巨大企業が多く関わることから、その中身が非常に気になるところです。それでは早速、「うめきた2期地区開発事業」の内容や今後の予定について見てみましょう。

うめきた2期地区開発事業に関わる企業と著名人

まず、本開発事業に関わる企業の一覧がこちらです。

(開発事業者)全9社
・三菱地所株式会社
・大阪ガス都市開発株式会社
・オリックス不動産株式会社
・関電不動産開発株式会社
・積水ハウス株式会社
・株式会社竹中工務店
・阪急電鉄株式会社
・三菱地所レジデンス株式会社
・うめきた開発特定目的会社
(設計・運営事業者)全6社
・株式会社三菱地所設計
・株式会社日建設計
・有限会社SANAA事務所
・Gustafson Guthrie Nichol Ltd.
・株式会社日比谷アメニス
・阪急阪神不動産株式会社

さらに、この事業企画には専門家で構成される審査会もあり、大阪大学総長の西尾章治郎委員長を筆頭に、東京大学特別栄誉教授で有名建築家の安藤忠雄氏や、千葉大学の園芸学部教授でUR都市機構の都市デザインチームでも活躍した池邊このみ氏らで構成されており、顔ぶれからして資本とデザイン、自然などが融合したかなり大きなプロジェクトである事がうかがえます。

■UR都市機構「うめきた2期地区開発事業者募集における開発事業者の決定について」
https://www.ur-net.go.jp/west/lrmhph000000af8d-att/ur201807press_umekita-2ki_jigyousya.pdf

「みどり」と「イノベーション」。うめきた2期地区開発事業の概要

本事業の場所である「うめきた」ですが、西日本最大のターミナル駅となるJR大阪駅の北側に位置します。同エリアの再開発では2013年に先行して完成した「グランフロント大阪」が話題を呼びましたが、うめきた2期築開発事業はその西側の隣地となります。
では、うめきた2期地区開発事業の概要を見ていきましょう。

コンセプトと開発の概要

コンセプト名は「希望の杜」。
まさに自然、水源、街、人が織りなす関西の発展を牽引すべく、「みどり」と「イノベーション」の融合を目標に北側と南側にそれぞれホテルや住宅、MICEなどを建設し、再開発地区の真ん中に「うめきたの森」「リフレクション広場」が配置される予定となっています。

その広さ、なんと約9ヘクタール(9万平方メートル)。うめきたの森などの自然に触れられる公園が地区の半分となる4.5ヘクタールを占め、南の施設から中央の公園を通り、北側の施設まで行けるように歩行者主体の空間づくりが行われるようです。

「みどり」とは?

現在公表されている資料を確認する限りでは「みどり」という言葉を強調して使用していますが、「比類なき魅力を備えた『みどり』のあり方」と称して、以下のような目標や定義がある事が分かります。

役割:周辺地域への波及効果や高い景観やデザイン性で街の基盤としながら、多様な価値を生み出す
定義:すべての人々に開かれ、誰もが自由にアクセスでき、そこで人間の活動が豊かに展開される緑豊かなオープンスペース

■引用:大阪府「うめきた2期区域まちづくりの方針」
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/25238/00000000/umekita2ki_hoshin_gaiyou.pdf

「イノベーション」とは?

再開発地区の北側と南側に建設される各施設ですが、意味なく箱物を乱立するのではなく、以下のような3つの都市機能を果たすように考えられています。

新産業創出

医療やヘルスケア、環境、エネルギーといった成長分野において、関西特有の強みやポテンシャルを最大限に発揮しながら、それらの技術や情報を発信。更に他の分野とのコラボレーションや交流により新たな産業を作り出す。

国際集客・交流

関西の都市文化と「みどり」の魅力を活かしつつ、MICE施設などによる国際的な企業、産業、研究を誘致する。更にそれらによる異文化交流などで、創造的な活動を展開し、発信を行う。

知的人材育成

イノベーションの源泉となる知的人材を重要なものと位置づけ、研究や教育機関によるノウハウや技術を活用し、グローバルな人材を育成、排出する。つまり、大学などの教育機関の知的創造拠点の機能を強化させ、関西の発展に寄与するビジネスの創出に繋げる。

周辺地区との接続

「みどり」と「イノベーション」の融合。ここまででも一般に見られる再開発事業とは一線を画す様相がうかがえますが、周辺地域との接続により人の流れを生み出す計画もあります。

現在予定されているのは、開発事業地区周辺のJR東海道線の地下化と新駅の設置。これらも本開発事業に含まれており、新大阪ー大阪ー関西国際空港を直結することでアクセス強化とネットワークの拡充が図られます。

環境負荷低減や防災機能の強化

開発地区中央部の公園ですが、実は9万平方メートルのうち約6万平方メートルを有効避難面積とする計画となっており、下水熱や地中熱の利用等による環境への配慮の他、自立分散型電源の導入により防災機能の強化、避難経路や施設の確保も予定されています。

その先駆けとして、現在すでに開発中のプロモーションや防災意識の啓発活動等の為に暫定利用事業が始まっており、食と健康に関するイベントや植物の栽培などを介したふれあいイベント、環境関連のフォーラムといったものが開催されており、9月にはプロミュージシャンらによる音楽イベント、そして12月には木下大サーカスとコラボした様々なイベントも予定されており、周辺住民にとっては存分に楽しめるエンターテイメントエリアとなっています。

うめきた2期開発事業の今後の予定

大阪の「うめきた2期開発事業」の内容を見てきましたが、非常に内容の濃い事業となっているため開発終了後が非常に楽しみなところです。
最後に今後の開発予定がどのようになっているのか見てみましょう。

  • 2018年(平成30年)8月以降:土地の売却
  • 2020年(平成32年)9月:土地引渡し
  • 2020年(平成32年)10月:宅地工事着工
  • 2023年(平成35年)春頃:新駅「北梅田駅(仮称)」の開業、土地の引渡し
  • 2024年(平成36年)夏頃:各施設、都市公園などの一部が開業

最終的に全ての開発が終わるのは6~7年ほど先の予定となっていますが、既に新駅や既存路線の地下化の工事は始まっています。
地上はまだ更地となっている部分が多く完成後のイメージが湧かないかもしれませんが、UR都市機構では今回の開発事業者の決定と併せて、完成予定のイメージなども公開していますので一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

■UR都市機構「うめきた2期地区開発事業者募集における開発事業者の決定について」
https://www.ur-net.go.jp/west/lrmhph000000af8d-att/ur201807press_umekita-2ki_jigyousya.pdf

まとめ

大阪では先日大きな地震で被害があったばかりですすが、地震発生の当日に今回解説した暫定利用事業者によってコーヒーや自販機飲料の無償提供、休憩スペースや充電コーナーの提供が行われたそうです。
「うめきた2期地区開発事業」はまだ予定段階であるにもかかわらず、暫定利用事業者による災害対策への意識の高さには驚かされます。

今回の再開発事業の内容は非常に興味深いものですが、上記のような暫定利用事業者の取り組みを見ていると、都市開発を単なる建物の建設に留まらせない工夫は、今後他エリアの開発事業にも必要ではないかと考えさせられます。

■大阪府「大阪府北部を震源とする地震に際してのうめきた2期区域暫定利用事業における対応について」
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/25238/00000000/jigyousyataiou.pdf

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