いま千葉県流山市で密かに人口が増え続けている理由 | 不動産投資を考えるメディア

いま千葉県流山市で密かに人口が増え続けている理由

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流鉄流山線 流山駅

人口減少が進む日本。賃貸経営にも影響が大きく首都圏では空室率が3割にも到達しているなどの報道があります。そういった中で、逆に流出した人口を集めている街もあります。今回はそのうちの一つである千葉県流山市の例をご紹介します。

つくばエクスプレスの開業

千葉県流山市は、埼玉県の東の県境に位置する人口約18万人の街で、近年人口が増加している街として注目を集めています。

人口問題研究所の流山市の人口推計では、2010年に流山市は15万3268人をピークとして、その15年後となる2035年には13万6727人に減少すると予測されていました。

ところが、実際の調査では2010年に16万3984人、2015年には17万4417人と人口が増加し、2017年5月17日には18万2356人と増加し続けていることが分かっています。

なぜ流山市で人口流入が増加しているのでしょうか。

そもそも流山市は知名度が低く、その位置すら知られていない街のイメージも強かったのですが、それを大きく変化させる出来事がありました。

それが2005年のつくばエクスプレスの開業です。これによって流山市内には、流山おおたかの森駅と流山セントラルパーク駅、つくばエクスプレス南流山駅が新設されました。

今まで流山市の人が電車で東京に出るには、大きく千葉県を迂回するしか方法はなかったのですが、つくばエクスプレスが開業したことにより、秋葉原まで20分台で行けるようになり、都内へのアクセスが大きく向上したのです。

さらに、茨城、千葉、埼玉、東京を結ぶ常磐自動車道の流山インターチェンジの接続道路となっている流山有料道路が、2015年に無料開放されたことも交通の利便性を大きく向上させる魅力の一つになりました。

ターゲットマーケティング

さらなる人口増加に一石を投じたのが、流山市長主導のターゲットマーケティングでした。

子育て世代や共働き世代をターゲットに、「母になるなら、流山市。」キャンペーンを2010年から展開しています。

共働き世代が増えることで世帯年収が増え、税収も増える。子どもがいれば将来的に流山市に住む人を増やすことができるかもしれないという考えから、このようなキャンペーンを大々的に行ったのです。

流山市の駅には、駅前に保育園への送迎ステーションを設置、ステーション内には保育園のスタッフが待機しており、親は子どもを預ければ、スタッフがそのまま子どもをバスで保育所まで送迎してくれるシステムになっています。

駅前に保育園をなかなか建てられず、待機児童をいつまでも減らすことができない国や都の政策に対する考え方を大きく変えたシステムといってもいいでしょう。

このサービスのために流山市に引っ越してきたファミリー層も多いといいます。

イメージアップ戦略

政策を充実させる一方で、流山市自体の認知度を向上させる努力も継続して行なっています。それは、集客力のあるイベントを流山市で開催させることです。

流山おおたかの森南口駅前には、他の駅でよく見かけるバスロータリーを設けず、人が集える広場があります。

ここでは5月にグリーンフェスティバル、8月には森のナイトカフェなどを開催して、夜の楽しみを提供しています。12月にはなんとスケートリンクを造っており、市外の人々を集客、流山市のイメージアップ戦略に寄与しています。

イメージアップのために住環境整備関連の法律も施行しています。たとえば、前述した流山おおたか森駅周辺については、地区計画により、パチンコ屋などの娯楽施設を建設することができません。

また、ビルからは看板や広告が取られ、規制が厳しいことが伺えます。

シビックプライドの形成

大阪でも京都でも人が集まり、イメージもよく元気な街というのは、その街に住んでいる人たちの愛着や誇りというものが必ず存在します。

住民の愛着が湧かずにどうでもいい街は、荒んでしまい、その街から離れてしまうことも少なくありません。街が荒み人口が減れば犯罪も起きやすくなり、さらにそのイメージの悪さで人が寄り付かなくなるという悪循環に陥るのです。

このようなことにならないためにも流山市では、歴史資源の活用を行なったシビックプライド(市民としての誇りや地域への愛着)形成に力を入れています。

元々、流山市は江戸時代に白みりんの製造で栄えた地域です。旧街道沿いに古い商家や料亭などが残っています。こうした昔ながらの建物を巡る散歩コースをつくり、商家をリノベーションさせたりして、都内で活躍するシェフやパティシエを呼び込む活動もしています。

こうした観光資源開発によって、市民としての誇りや地域への愛着を高めて、人口をさらに増やしていこうと考えているのです。

まとめ

このように見てくると、流山市の人口が増えた要因として4つの法則があるように考えられます。
1つ目は交通アクセスの向上、2つ目は住む人をイメージしたターゲットマーケティング、3つ目はイベント開催などで口コミの力を使ったイメージ戦略、4つ目は街に愛着や誇りを持ってもらうためのシビックプライド戦略。
これらに取り組んでいる街の収益物件を狙うことが賃貸経営を成功させる近道になるかもしれません。

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