意外な方法も?!空き家ビジネス活用事例7選

空き家ボロ物件イメージ

2033年には約3割が空き家になるという予測データも出ている深刻な空き家問題。2015年に定められた「空家等対策特別措置法」により、古い空き家を放置していれば税金が重くのしかかってくることになりました。

「誰も住んでいない古い実家は買い取り業者に安く買い取ってもらうしかないのか?」多くの人はついそんな考えになってしまいますが、今は空き家を活用したビジネスを見出す事例や福祉や地域活性化の拠点として活用する事例が増えています。

国や自治体もこういった動きに補助金等で後押しをする姿勢となっています。古い空き家の見方が変わるかもしれない?!今どきの活用方法をご紹介します。

民泊物件として活用する

空き家活用と言えば、やはり最初に思いつくのが「民泊」です。民泊新法の制定と施行により「営業日180日以下」という制限が設けられてしまったものの、民泊物件仲介大手の「Airbnb」は空き家の活用に乗り出しています。

■参考:産経新聞 空き家を民泊に エアビーアンドビー、政府や自治体と連携へ

また、リフォーム業も行う「Panasonic」は、2018年6月に大阪の同社ショールームをリニューアルし「民泊リフォーム」なる空間展示を始めました。

before-after

■出典:Panasonic 実家に活力、生きがいがうまれる民泊リフォーム

Panasonicでは「実家に活力、生きがいがうまれる民泊リフォーム」をテーマに、民泊リフォームに関する具体的な提案や費用面の相談、そして民泊に関するセミナーも行っています。空き家を民泊として活用する際の具体的な参考例になるでしょう。民泊で一般のサラリーマン月収を軽く超えたという話はゴロゴロあります。もし相続した実家に住む予定がないとか、売るに売れず困っている「負動産」などがあれば民泊としての活用を考えてみてはいかがでしょうか。

DIY型賃貸として貸し出す

貸主側が修繕工事をしない代わりに、入居者が自己負担でリフォームをすることができるDIY型賃貸。通常の賃貸住宅として貸し出すよりも、貸主側の費用の負担が少なく、入居者のDIY技術次第では新たな付加価値をつけることもできます。

国土交通省は空き家対策の一環として、個人所有の住宅を賃貸住宅として流通することを目的に2016年に「DIY型賃貸借」に関する契約書式とガイドラインを整備しました。一定の基準を授けたことで、都市部だけではなく空き家問題がより深刻な地方でも普及しつつあります。

最近ではDIY型賃貸物件に特化した不動産検索サイトも登場しています。例えば、以下のようなサイトを活用すれば、DIY希望者と空き家のマッチングが実現しやすくなるでしょう。

■参考:DIYP公式サイト / DIY不動産公式サイト

DIY型賃貸は原状回復義務がないため、入居者側の修繕技術や知識により予想外の改装になる可能性があります。DIYの範囲も何でも良しとするのではなく契約前に設置した設備や建具などの所有権など、双方で取り決めをしてトラブルを防ぎましょう。

サテライトオフィスにする

企業や団体が本拠地とは離れたところにオフィスを設置するサテライトオフィス。地方創生の流れで、都市部にある企業が、地方の空き家をサテライトオフィスとして活用する事例が増えています。実際、総務省が主体になった「三大都市圏の企業と地方の空き家をマッチングするプロジェクト」も進められています。

■参考:総務省 おためしサテライトオフィス

また、県のITインフラ整備と地域の人々の熱心な町おこし活動が功を奏した事例として、四国の小さな田舎町「徳島県神山町」では、東京や大阪のベンチャー企業がから相次いでサテライトオフィスを構えた空き家活用事例もあります。

■参考:どうして? 神山町に古民家オフィスが根づいた理由。

福祉施設に転用する

空き家を福祉施設として活用する方法もあります。国はニーズの高い福祉施設に空き家活用を後押しするため、福祉施設転用を条件に耐火基準や用地変更の手続きを緩和する方針を固めました。3階建て戸建て住宅を福祉施設に転用した場合は、規制緩和により、なんと改修工事が現状の10分の1で済む見通しと言われています。

自分で福祉施設を経営するのは無理だと思われる方も多いと思いますが、この法的緩和により、福祉施設を運用する組織と空き家所有者によるサブリース契約も広まっていく可能性があります。運営組織側は初期投資を抑えて施設数を増やすことができ、空き家所有者は、サブリース契約により長期で安定的な収益を受け取ることができます。そんな空き家の福祉施設への活用事例がありますので、以下にご紹介します。

■参考:古民家を精神障害者用生活訓練事業所に転用

カフェやゲストハウスにする

過疎化した地方の地域や交通の便の悪い場所にある空き家。そんな地域にある空き家をカフェやゲストハウス、パン屋などとして活用する人が20代~30代を中心に増えています。空き家の所有者にはないアイディアで空き家を再生するというのは、まさにインターネット社会ならでは。情報発信力を発揮することで空き家の使用用途は住居だけでなく事業用として広げることができます。その良い例として、空き家の所有者と空き家を活用して事業をしたい人をマッチングするサービスを展開するのが「ハロー!RENOVATION」です。

■参考:ハロー!RENOVATION公式サイト

ハロー!RENOVATIONはクラウドファンディング型のサービスです。「物件オーナー」「プロジェクトリーダー」「投資家」といった当事者だけでなく、多くの人から意見を貰いながら空き家活用のプロジェクトを進めていくことができます。家族から相続した空き家は、誰でも大切に活用してほしいと思うもの。そんな相続空き家所有者の思いと、特色のあるお店作りをしたい若い事業者のニーズを上手にくみ取ったサービスだといえます。

コンセプト型シェアハウスにする

ひとり暮らしや二人暮らしでは持て余してしまう、昔ながらの部屋数の多い空き家。そんな空き家をシェアハウスとして活用している事例もあります。特に注目されているのが、同じ趣味や目的を持った人たちが集う「コンセプト型シェアハウス」です。

関東地方で20棟のシェアハウスを展開するオンコ株式会社はペットと共生できるシェアハウスが主力事業です。一人暮らしでペットを飼うには入居できるマンションが限られていたり、出張で不在になったりするなどの問題があります。ただ同じペットを飼っている人同士で住めば、お互いに助け合ってペットの面倒を見ることが可能です。

■参考:Onko公式サイト

オンコ株式会社では、一戸建ての古い空き家をシェアハウスとして積極的に活用しています。庭をドッグランにしたり広めのベランダをペットとの憩い空間にしたりと、戸建て住宅の特性をそのままペットとの共生空間として活かしているのが特徴的。未婚率が上昇傾向にある現在、価値観の似た者同士が交流できる「コンセプト型シェアハウス」は、まだまだニーズがありそうです。

共同別荘として活用する

地方の古い空き家を安く借りて共同別荘にするというアイディアもあります。そんなアイディアが実際に地域の活性化につながっているユニークな事例が「一般社団法人ハンモサーフィン協会」。四国でゲストハウスを営むオーナーが主体となって活動しています。

■参考:Hammosurfing公式サイト

四国を中心に10ヶ所ほどの空き家を別荘にして、地元の人も交えたバーベキュー大会を行うなど過疎地域での活性化にも貢献しています。月額1万円から自由に宿泊でき、また空き家を提供するホストになれば会費が免除されてハンモサーフィンの全サービスを利用できます。全国各地の空き家が会員制共同別荘として息を吹き返す日も近いかもしれません。

まとめ

空き家問題というと、防災・防犯上の問題や景観悪化とネガティブな問題に目がいきがちですが、一方で事業や地域活性化、多様な働き方を後押しする拠点として見出す人もいます。現在は、インターネットを通して、ニッチなモノ同士のマッチングがしやすい環境があります。これから新たに生まれるニーズを空き家に落とし込むことが、有効活用の鍵となりそうです。

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