【新築vs中古】アパート経営はどっちが得?初期費用の種類一覧と比較 | 不動産投資を考えるメディア

【新築vs中古】アパート経営はどっちが得?初期費用の種類一覧と比較

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新築vs中古

街中、電車広告、ネット広告、テレビCMなど、近年ますますアパート経営の広告が多くなったと感じられる方も少なくないかと思います。実はああいった広告を一括りに「不動産投資」「不労所得」「賃貸経営」ということだけで見ると大失敗に繋がる可能性があります。

一般的な不動産投資というと「マンション(区分所有)」「アパート」「一戸建て」といった3つに大別できますが、これらを更に「新築」と「中古」で分けることができます。今回はアパート経営に焦点を絞り、新築と中古ではどちらが不動産投資として最適か、初期費用の種類と相場等を中心に解説させていただきます。

【新築アパートの建築費用】目安はどれくらい?

アパート経営は「新築」か「中古」で大別できますが、一概に「新築アパート1棟○○万円」と言い切ることはできません。一般的にアパートの建築費は以下のような相場が目安だと言われています。

建物の構造 坪単価
木造アパート 40~60万円
軽量鉄骨アパート 60~70万円
RC(鉄筋コンクリート)アパート 70~100万円

どのメディアでもこのようなザックリとした相場を解説していますが、果たしてこの相場にはどのような費用が含まれているのでしょうか。もし土地を持っていない人が新築でアパートを建築することになった場合、費用は以下の4つに分けることができます。

  • 土地取得費用
  • 本体工事費(設備含む)
  • 別途工事費(外構や水道引き込みなど)
  • その他諸費用(ローン手数料や税金など)

この4つのうち、最も費用相場を出しづらいのが「土地取得費用」です。地方に行けば数百万円で100坪を超える土地を取得できたりしますが、都心部に近づくほど土地価格は高くなり、東京都心ともなれば数千万?数億円以上するケースも珍しくありません。

たまたま安い土地が見つかったからと先行して購入する不動産投資家もいますが、もし新築でアパートを建築するのであれば、先に「本体工事費」「別途工事費」「その他費用」の3つの費用を正確に把握してから土地価格に目星をつけて物件を探す方が順当な手順と言えるでしょう。

新築アパートに必要な初期費用の種類

前述の通り、新築アパートの建築には「本体工事費」「別途工事費」「その他諸費用」という3つの費用が必要となりますが、それら内訳を簡単に見ておきましょう。

「本体工事費」
仮設工事費:建築時の足場組み、工事関係者用の仮設電気や水道、トイレなど
基礎工事費:建物の基礎となる部分の費用
木工事費:材料の加工や現場大工費用
外壁工事費:外から見た壁の装飾やサイディング費用
屋根工事費:瓦などの屋根工事
板金工事費:雨漏りなどを防ぐための工事
サッシ工事費:窓の取り付け工事
左官工事費:主にお風呂場や玄関扉の取り付けなどに必要な左官工事
建具工事費:建物内の扉やふすまなどの取り付け工事
電気・水道工事費:建物に必要な電気、水道などの配線、配管工事
内装工事費:壁紙や天井のクロス張りなどの工事
その他設備工事費:風呂、トイレ、キッチンなどの設備工事
「別途工事費」
設計費:アパートの設計料
外構工事費:建物周りの壁や駐車場整備、エントランス前のステップなどの工事
造園・植栽工事費:建物周辺の植栽工事
屋外電気工事費:屋外にライトを設置する場合などの電気工事
空調設備費:エアコンのダクトや室外機、換気扇の設置費用
「その他諸費用」
不動産取得税:不動産取得時に1度だけかかる税金
登録免許税:登記にかかるのとは別に必要な税金
固定資産税:不動産を取得している人に毎年かかる税金
不動産登記費用:建物と土地の取得にあたって所有権を登記する手数料
住宅ローン諸費用:保証料や事務手数料、印紙税など
仲介手数料:不動産会社へ支払う費用
物件検査費:ローンを利用する際などに必要な建築基準に違反していないかの検査費用
その他費用:司法書士報酬や各種保険料など
「場合により必要な費用」
解体工事費:古屋などがある土地を取得した場合の解体費
地盤の調査、改良費:土地の地盤に問題ないか、問題があれば改良を行うための費用
水道ガスなどの引込費:水道管やガス管などを敷地、建物に引き込む費用
その他設備費:カーテンレール、照明、エアコンなど

このように新築アパートの初期費用の種類は多岐にわたりますが、一から全てを作り上げる訳ですからこの位の費用は最低限必要ということは覚えておきましょう。

【新築と中古どっちが得?】アパート経営で必要な初期費用と利回り比較

「本体工事費」「別途工事費」の2つはまるまる必要な費用と考えると、物件の取得費用は中古アパートの方が安くなることは一目瞭然ですが、念のため新築アパートの建築と中古アパートの取得における費用や収入もシミュレーションしてみましょう。

新築アパートを経営する場合

一坪50万円で延床面積100㎡(約30坪)の4世帯の単身用アパートを建築すると仮定し、概算の費用内訳を見てみましょう。

「新築1Kタイプ4戸のアパート」
土地取得費:2500万円
古屋解体費用:100万円
建築費用:1500万円
その他諸費用:300万円
計:4400万円

上記はおおよその費用ですが、相場に則って安めに試算したものです。これに対して各戸の家賃を8万円(計32万円)と設定したとします。一般的にアパート経営する上で必要になるランニングコストは毎月の家賃の10~15%が目安となりますので、仮に15%とした場合は月5万円弱の費用が発生します。よって、最初にかかった費用に対して毎月27万円の収入ですと、表面利回りでも「1%未満」となります。どうやら新築アパート経営を土地購入から始めたとすると、投資とは言い難いほどリスクが高くなりそうです。

中古アパートを経営する場合

中古アパートの場合、築15年もすれば物件価格がグンと安くなります。しかも、土地も含めた価格となるため土地の取得費用も建物解体費もかかりません。そのような前提で中古アパートを探していくと、先ほどの新築物件と同規模の物件が2000万円台で売りに出されている場合も数多くあります。実際にら以下のような物件が売りに出されていましたのでシミュレーションしてみましょう。

「関東地方の1Kタイプ6戸のアパート
(延べ床面積もほぼ同じ100㎡)」
物件価格:約2100万円
その他諸費用:200万円
リフォーム・リノベーション費用:300万円
計:2600万円

これに対して毎月の家賃は3万円という破格で設定されており、現在満室となっていますから、年間の家賃収入は216万円となります。結果、表面利回りは「8.3%」となり、新築アパートと比べると大きな差があることが分かります。

アパート経営は新築と中古のどちらを選ぶべき?

不動産投資の対象としてアパートを経営されるのであれば、新築よりも中古アパートのほうが断然有利ということが分かりました。仮に古屋の解体が無かったとしても数百万円のディスカウントができるかどうかといったところ。であれば土地を安く購入しようと考えても狭小地か地方に行かなければ安い土地は見つかりません。

狭小地や地方の土地でも住まいとしての需要が見込めるなら新築も悪くありませんが、結局は経年劣化により家賃を下げる日は必ずやってきますし、空室時の収入減、ローン金利上昇時の支払増などを考えると、何かとリスクが多くなるのが新築アパートである事を忘れてはなりません。アパートを新築して経営する発想は、基本的に元々土地を持っているという前提の上で成り立つものと考えたほうが良いでしょう。とはいえ、新築アパートの経営にもメリットはあります。

【新築vs中古】アパート経営のメリット・デメリット

最後に新築アパートと中古アパートの経営におけるメリット・デメリットをご紹介させていただきます。

「新築アパートのメリット」
・資産価値が高いためローンの審査や借入条件が有利
・ローンが組みやすいため自己資金を少なくできる
・家賃設定を高くしやすい
・空室リスクが低い
・修繕費も安くできる
・トレンドに合った物件を建てられる
・長期入居になりやすい
・瑕疵担保責任の期間が長い
「新築アパートのデメリット」
・取得費用が高い
・よって利回りも低い
・新築プレミアムの家賃が終わると家賃収入ダウン
「中古アパートのメリット」
・低コストで物件購入できる
・利回りが高い物件が見つかりやすい
・物件数が多い
「中古アパートのデメリット」
・資産価値が低いためローン審査等で不利
・その為自己資金が多めに必要になる
・低い家賃設定になる
・修繕費用が高くなりがち
・空室率も高くなりがち
・瑕疵担保責任の期間が短い

まとめ

昨今では「サラリーマンでもアパート経営ができる!」という謳い文句で、新築アパートを推奨するデベロッパーも多くなっていますが、よほど物件価格が安いか、家賃収入が確実で無ければ新築アパートの運用は不動産投資初心者の方などにはオススメできるものではありません。見積書や物件の収支シミュレーションを出してくれる会社もありますが、必ずどこかに穴があるということが多いため、もし新築アパートの建築を購入する機会があるのであれば、それらの資料を穴が開くほど見たほうが良いでしょう。投資は「安く買って高く売る」「買ったら手放さず長く運用する」というのが基本です。買ったはいいけど途中で手放さなければいけなくなるような物件でないかどうかは、最初に熟慮すべき重要なことと言えるでしょう。

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