今後の金利上昇に伴うリスクは?不動産価格下落でREITにも影響が… | 不動産投資を考えるメディア

今後の金利上昇に伴うリスクは?不動産価格下落でREITにも影響が…

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超低金利時代が長い間続いていますが仮に今後金利が上昇した場合、不動産投資にとってどのような影響があるのでしょうか。この記事では、金利が上昇した場合に発生するリスクについて説明します。

金利上昇は不動産価格の下落要因

金利上昇は不動産価格の下落要因

不動産投資をするにあたっては、金利上昇は大きなリスク要因となります。金利は中央銀行が操作します。景気が悪ければ金利を低下させ、景気が過熱してくれば金利を引き上げます。

金利を引き上げると民間企業は金融機関から高い金利の借金をしたり、高い金利の社債を発行してまで設備投資や企業買収を実行しようとはしません。なぜなら借金をした金利以上の利回りで収益を稼ぎ出す自信を持てないからです。

不動産業界も同様です。低い金利のときは、不動産開発会社やマンション分譲会社などが積極的に金融機関に借り入れを申し込み、土地を仕入れマンションやオフィスビルを建設します。

そして、一般の国民は低金利の住宅ローンを借りて、分譲マンションや一戸建て住宅を購入します。あるいは民間企業は、金融機関から低金利でお金を借りて、自社ビルを建設したり、オフィスビルを購入します。

こうして次々と不動産の売買が成立することから、土地の価格が上昇していきますしマンションや一戸建て、オフィスビルの販売価格が上昇していきます。

ところが、景気が過熱して中央銀行が金利を引き上げていくと、一般の国民は高い金利の住宅ローンを借りてまでマンションや一戸建て住宅を買いたいとは思わなくなります。このため、不動産開発会社やマンション分譲会社は土地の仕入れの数量を減らしていきます。

不動産売買の件数が減少するということは、不動産価格の上昇がストップすることを意味します。ですから金利上昇局面というのは不動産投資にとってはリスク要因となるのです。

金利上昇リスクは不動産投資信託(REIT)にも及ぶ

金利上昇リスクは不動産投資信託(REIT)にも及ぶ

不動産投資の対象としては、東京証券取引所に上場している不動産投資信託(REIT)も挙げられます。そして金利上昇局面では、この不動産投資信託(REIT)の価格についても下落するリスクが高まります。

不動産投資信託(REIT)は複数の投資家から資金を集め、その資金を用いてオフィスビルやマンション、商業施設、倉庫、介護施設などのあらゆる不動産に投資しています。そして運用収益から経費を差し引いた利益をほぼ全額、投資家に分配しています。

不動産投資信託(REIT)の特徴は中央銀行が設定している金利が低ければ低いほど、分配金利回りが高くなる点にあります。つまり不動産投資信託(REIT)の価格も低いのです。そして景気が上昇トレンドに転じて過熱していくにつれて不動産投資信託(REIT)の価格も上昇していき、分配金利回りは低下していきます。

中央銀行が設定した10年物国債の金利が低いときは、10年物国債の金利と不動産投資信託(REIT)の分配金利回りの金利差は4%から5%ほどあります。しかし景気が過熱して中央銀行が金利を引き上げていくと、10年物国債の金利と不動産投資信託(REIT)の分配金利回りの金利差は、2%程度まで縮小してしまいます。

2017年初頭の現在の両者の金利差が、まさに2%程度となっています。また2007年の小泉景気のときも金利差は2%程度まで縮小しました。このため、10年物国債の金利と不動産投資信託(REIT)の分配金利回りの金利差が2%程度となっている現在は、REIT価格上昇トレンドの天井圏である可能性があります。

金利上昇局面では不動産は売られる

金利上昇局面では不動産は売られる

不動産投資を行う投資家は、サラリーマンや不動産会社だけではありません。生命保険会社や地方銀行、証券会社の子会社である運用会社といった機関投資家なども不動産投資をおこなっています。

機関投資家の中でも銀行は融資が本業でありますが、余った資金については投資を行うことで利ザヤを稼いでいます。生命保険会社や損害保険会社も、集めた保険料を投資に回すことで収益を稼いでいます。彼らは常にできるだけ利回りの高い金融商品に投資しています。

金利の低い局面では国債は投資妙味がありません。ですから、年間の分配金利回りが4%や5%に達する不動産投資信託(REIT)への投資金額が増加することになります。個人の不動産投資家だけでなく、彼ら機関投資家が不動産投資信託(REIT)を大量に購入すれば、不動産投資信託(REIT)の価格は上昇していきます。

また景気そのものが上昇トレンドに入れば、不動産を小口購入するという意味で、証券会社が運用しているファンドも不動産投資信託(REIT)を購入するようになり、ますます不動産投資信託(REIT)の価格は上昇していきます。

ところが、景気が過熱していき、中央銀行が金利を引き上げていくと不動産投資信託(REIT)と10年物国債の金利差がどんどん縮小していきます。機関投資家にとってもっとも安全な資産は政府が発行している国債です。

そのため金利が上昇していくということは、機関投資家が不動産投資信託(REIT)を売却し、国債の購入金額を増額することを意味しているのです。この点でも不動産投資をするにあたっては金利上昇はリスク要因なのです。

まとめ

金利上昇に伴うリスクについて、ご理解いただけましたでしょうか?不動産投資は長期にわたる投資になることが多いので、将来金利が上がった場合にどうするかを考えてリスクに備えるのも大切です。

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