不動産投資における収益率の正しい計算方法 | 不動産投資を考えるメディア

不動産投資における収益率の正しい計算方法

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不動産投資の初心者は、収益率(利回り)の良い物件に飛びつきがちです。しかし、収益率の本質を理解していないと思わぬ罠が待っています。この記事を読んで、収益率に関する知識を身に着けていきましょう。

不動産投資の収益率とは?!

不動産投資の収益率とは?!

これから不動産投資を始めようと考えている人にとって、最も気になることの一つは「収益率」でしょう。一般に収益率が高い不動産ほど投資価値が高いとされます。例えば、収益率15%の不動産Aは収益率10%の不動産Bより投資価値が高く、不動産Aの方がお買い得物件というわけです。しかし、この考え方は本当にすべての不動産に当てはまるのでしょうか。

「利回り」って何?

利回りとは投資資金に対する収益率をいいます。例を挙げると購入する不動産の価格が1億円で、年間家賃収入が500万円であれば利回りは5%となります。

不動産の利回りの計算方法は?

一般的に不動産の収益率は、入居者がいるときの年間賃料(満室時の年間賃料)を不動産の購入価格で割って算出した数字です。この数字が「投資利回り」であり「表面利回り」とも呼ばれます。

表面利回りの高い不動産を追い求めるのは危険!

利回りは「満室時の年間賃料」を想定して算出されるという前提条件があることがわかりました。実質利回りを算出するには、この空室率を加える他にもいくつかの前提条件があります。

例えば、東京都心にある不動産Aと地方都市の駅から遠い場所にある不動産Bがどちらも満室で同じ年間賃料だとすると、この場合の不動産価格は東京都心の土地が高い分、不動産Aの価格のほうが高くなります。するとこの場合の「収益率(投資利回り)」はどうなるでしょうか。前提条件を考えず、表面利回りの高さだけを追い求めるのは危険だと言えます。

不動産投資は収益率だけで判断すると危険?!

不動産投資は収益率だけで判断すると危険?!

不動産投資の成否を「収益率」に頼る危険性についてさらに考えてみましょう。ここでは個人で不動産投資を始めて約20年になるMさんのケースがとても参考になります。Mさんは自身の投資経験から、次のように言い切ります。

●「収益率」は目安程度に考えること
●不動産投資はキャッシュフローが全て

(物件Aのケース)

購入時の表面利回り(投資利回り)は8~14%でした。しかし空室、経費等を差し引いたキャッシュフローはわずか2%~3%に低下してしまいます。この出ていくマイナスのキャッシュフローにはローン返済分も含まれます。

(物件Bのケース)

こちらは駐車場物件。900万円のフルローンで購入、表面利回りでは16%、実質利回りは9%超の高利回り物件。しかしフルローンのためローン返済後の手残りは月に2万円、年間で24万円です。さらに固定資産税、都市計画税を差し引くと手残りは年間で18万円ほどです。つまり、キャッシュフローはわずかに2%となります。

ここでも不動産投資の成否は多くの人が購入時の判断材料とする「収益率」だけでは判断できないことがわかります。

キャッシュフロー、手残りとは

現金の流れを意味し、実際に得られた収入から外部への支出を差し引いて手元に残る資金の流れをキャッシュフローという。手残りは手元にとどまる金額。手残り金額。

Mさんはさらに「キャッシュフローを残せないのなら投資は失敗」とも述べています。「生活者の感覚」で考えると、Mさんの話はとてもわかり易いと思いました。詳しくはこちらから。

不動産投資で成功するための収益率の考え方

不動産投資で成功するための収益率の考え方

不動産投資で成功するためには、少しでも多くの収益を長く得続けなければなりません。投資物件がこの先も長期間にわたり賃貸需要のある収益物件なのかを様々な角度から総合的に判断する能力が求められます。最後に、不動産投資の「収益率」の考え方についてまとめます。

「利回り10%」というときの数字は「表面利回り(投資利回り)」である

この低金利の時代に、不動産広告などでは「利回り10%」といったキャッチフレーズをよく見かけます。この「利回り」は単に、年間家賃収入を物件の購入価格で割っただけのもので、「1億円で購入した物件が毎年1000万円の家賃収入が得られる場合、表面利回りが10%になる」という意味です。

ただしこの金額には、物件購入時にかかる不動産取得税や登記費用などの付随的な費用や管理費、毎年かかってくる固定資産税などの費用が全く含まれていません。これらをすべて考慮すると、購入金額はさらに高くなり逆に収益率は低くなります。収益率の高さだけで判断するのは危険なことがわかります。

家賃収入には「満室想定賃料収入」の他に「現況賃料収入」がある

広告では、ほとんどが「満室想定賃料収入」をもとに計算した「収益率」が提示されています。

借り入れをして投資を行った場合の、返済負担を考慮する

投資で借入(融資)を利用した場合は、ローンの返済負担があるので「手残り」は少なくなり、返済分が大きいほどキャッシュフローは赤字になります。

このように不動産投資の際の「表面利回り」にはいくつもの前提条件が隠れており、これらの諸経費を差し引いた「実質利回り」をしっかりと見ていく必要があります。

まとめ

収益率(利回り)は不動産投資の基礎ですが、様々な要素が絡み合う分奥が深く、正しく理解しないと深みにハマリます。収益率だけを見て投資の判断することは危険極まりないので、くれぐれも気をつけてください。

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