不動産投資の営業マンが物件調査で遭遇したスゴイ物件3つ | 不動産投資を考えるメディア

不動産投資の営業マンが物件調査で遭遇したスゴイ物件3つ

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物件の現地調査は儲かる収益物件を見極めるために必要なことです。物件を見ないで購入を決めてしまう投資家もいますが、資産を着実に形成するためには一度は物件を見ておいた方がいいでしょう。収益物件を何棟も所有しているメガ大家さんの中には、物件を紹介されたその日のうちに、どんな場所であっても見に行くというツワモノもいらっしゃいます。

周辺環境や物件の持つ雰囲気、駅からのアクセスなど不動産会社の提出する販売図面資料や写真だけではなかなかわからないことも多いものです。実際に行って見ないとなかなかわからないこともたくさんあります。今回は、不動産投資の営業マンが現地の物件調査で遭遇したスゴイ物件についてご紹介します。

物件の収益力に大きな影響を与える付帯設備にご用心

物件の収益力に大きな影響を与える付帯設備にご用心

収益不動産のコストとして見落としがちなのが、アパートやマンションに付帯している設備の維持費です。有名なところではエレベーターの維持費です。劣化してしまった部品の交換や修理の費用などが毎月の保守管理コストとして計上されます。契約の状態によっても保守管理費用は変わりますが、毎月の保守管理費用は毎月3万円から6万円ほどになります。これに日々の電気代がかかります。

また、毎月のメンテナンスで対応できない大規模修繕の場合は、数百万円単位の費用がかかるため、キャッシュフローきちんと考えておかなければいけません。想定した利回り通りに収益を上げることが難しくなってしまいます。エレベーター以外でも付帯設備は、実はいろいろあるので物件調査の時には、付帯設備の維持費用もきちんと考慮に入れておきましょう。

たとえば田んぼや畑などの土地が宅地に造成されると、農地だった時に活用していた施設がそのまま残っているケースがあります。撤去するにしても、また維持するにしてもお金がかからないかどうかを確認することが重要です。

なんと「橋」が、アパートの付帯設備になっていた!?

なんと「橋」が、アパートの付帯設備になっていた!?

ある地方の郊外のアパートを買い付けに行ったときの話です。登記簿に備え付けられた公図で物件を見てみると、物件の前に青色のラインが引いてありました。青色は水路を表しています。農地を宅地にしてアパートを建築した関係でアパートは水路を隔てた向こう側に建っていました。

水路の幅は10mあります。水路を隔てた道路が4mで狭いため、橋の幅を6mで設置したということでした。水路は市が管理しているため、月額で使用料がかかるとのことでした。しかも、その使用料は橋の面積に応じて課金されるため、水路の幅と橋の面積が多いその物件は毎月1万200円の使用料の負担がかかることになっています。年間14万4000円の橋の使用料コストがかかります。しかも橋は老朽化しており、数年で架け替えが必要とのことでした。

橋の使用料を市に支払っているのですが、橋の維持管理は占有者であるオーナーが行わなければいけないということになっています。しかも、見積もりを取ったところ500万円かかるそうでした。水路にかかる橋の維持管理は、普段の清掃も含まれますし、修繕が必要になれば、修理まで行わなければいけません。アパートやマンションがもともと農地で宅地造成されて開発された地域では、キャッシュフローを意外と悪化させる橋などの付帯設備に気をつけたいものです。

近隣トラブルの原因になりやすい危険な水路!?

近隣トラブルの原因になりやすい危険な水路!?

また、周囲に水路がある物件にも要注意です。水路は農業用水など、先祖代々その地域に住んでいる住民によって、つくられたケースが一般的です。法定外公共物と呼ばれています。法定外という名称は、道路法、河川法、下水道法、海岸法などの法律の適用や準用がないということです。公共物というのは、登記簿に登記されてない(私物ではない)不動産であるということです。

水路の他にも農業用に活用していた小さな道のことである里道などがあって、農業を行うときに活用される不動産になります。その総面積は、日本全国で4300㎢もあり、身近な不動産として知られています。

水路は明治時代に国有地になり国が管理していたのですが、数が多く管理が難しくなりました。そこで、水路がある地域の住民が管理をすることになりました。管理が曖昧になってしまったため、先祖伝来の土地だと主張して水路や里道が私物になっているケースも少なくありません。

自分の知らない付帯設備がないか注意しよう

自分の知らない付帯設備がないか注意しよう

その後、里道・水路については2000年の「地方分権一括法」の施行で市町村が管理するということになりました。なお、公図上には水路は青線で描かれており、里道は赤線で描かれています。公図は明治時代に作成されたものが未だに使われているところが多く、購入した土地の境界に青線で書かれた水路や赤線で描かれた里道がある場合、土地の境界線が曖昧で問題が起きるケースも少なくありません。

前述したように水路は、現在の法律では市町村が管理するとなっています。このため、水路を通行するために橋を架けるには、水路の使用許可を市町村長に取る必要があります。そして、使用許可が認められれば、使用料を払うことになります。使用料の算定方法は市町村によって異なります。

もともと水路が周辺にある物件の中には古くからの慣習や勝手に私物化して、市町村に使用許可を取らずに橋を使っている場合もあります。このような場合は水路に接している土地の境界で揉めることも少なくありません。

また、水路を私物化している以前の物件の所有者が橋の使用料を払わなかったと言って、新しくオーナーになった自分も払わなくて良いということにはなりません。物件の所有者が変われば、市町村から使用料を請求されることになります。思わぬ出費に泣かないように、自分の見知らぬ付帯設備がないか、きちんと確認をしておきましょう。

おトクな事故物件は、本当におトクか!?

おトクな事故物件は、本当におトクか!?

もう一つは事故物件です。最近は、個人投資家の中でも事故物件を購入する人も増えてきました。今後、少子高齢化・人口減社会においては、事故物件に遭わない方が難しくなっていくかもしれません。事故物件は心理的に資産価値が下がってしまう可能性のある心理的瑕疵物件です。そのため、通常の相場よりも何割も安い破格の値段で物件を手に入れることができます。しかし、物件をきちんと選ばないと収益性を上げることは難しくなります。さらに、噂が拡大すれば、売るに売れないお荷物物件になってしまいます。

事故が何度も繰り返される、いわくつき事故物件

事故が何度も繰り返される、いわくつき事故物件

相場の半額以下という事故物件を買いに行った時のことです。2階建ての築30年の木造アパートで、お化け屋敷のような雰囲気でした。実は不動産会社から話を聞いてみると、その物件は何度も連続して死亡事故が起きていたのです。

最初に死亡事故があったのは、2階からの飛び降り自殺だったそうです。その事件発生後、退去者が相次ぎました。そこで家賃を下げて入居者を募集したのですが、入居者がほとんど集まりませんでした。そんなときにある工場を経営している会社から、会社の寮として契約したいと申し出がありました。住人は外国人。物件の資産価値が大きく下がるのではないかという不安もありましたが、背に腹はかえられず外国人の労働者しか入居させることしかできませんでした。

その頃から、次第に物件の雰囲気が非常に悪くなっていったそうです。その後、住人の外国人労働者同士で恋愛問題のこじれから喧嘩が始まり、刃傷沙汰に。管理人も常駐していましたが、いくら注意してもその問題は一向に収まらない状態になりました。自分にも危害が及ぶと危険を感じた管理人はあまり注意しなくなり、常駐することも止めたそうです。このため、喧嘩がついには殺人事件にまで発展してしまいました。このときには、警察車両が出入りして物々しい雰囲気だったそうです。しかし、問題は殺人事件に止まりませんでした。

アパートの部屋の中で大麻栽培!?

アパートの部屋の中で大麻栽培!?

実はその後、アパートの中で外国人労働者が大麻を部屋の中で栽培していることが発覚しました。殺人事件以上に逮捕者も出ることで周辺の地域では「トラブルのデパート、いわくつき物件」として注目が集まってしまいました。

衝撃的なニュースが続いたことで入居者希望者はほとんどなくなってしまいました。こうした経緯でこの物件は売りに出されていたのです。しかし事故が何度も続いていること、事故の衝撃度が大きく今後も噂が絶えないと考えたため、購入することは諦めました。

入居者がいないから賃料を下げるしかない。物件の管理が甘くなり、問題を起こす入居者が入居することで、さらなる大きな問題が発生。どうにもできなくなって放置することで負のスパイラルが永遠に続きます。こうなると更地にして駐車場にするか、建て直すかしかありません。

事故物件でも家賃が安ければ借りるという人はいますが、地域の噂になっている物件だとか、ニュースや新聞で大々的に報道された物件は入居者がなかなか決まりにくく、収益性に問題があるのであまりオススメはできません。そのエリアごとにいわくつきの物件というのは必ずあるものです。事故物件が投資対象にならないというわけではありませんが、お荷物物件だけは手に入れないように注意しましょう。

床がふかふかで価値がゼロのシロアリ物件

床がふかふかで価値がゼロのシロアリ物件

中古の戸建て不動産に投資している山田さん(仮名)の話です。築47年の木造一戸建ての物件を内見した時のこと。外側から見た状態では普通でしたが、外壁にはひび割れが結構あり、ドアの立て付けが悪くて中になかなか入れませんでした。さらになかに入ってみると衝撃的な事実が判明しました。

物件が建てられてから、約50年。国土交通省の調べによると、木造建築は建築されてから15年を超えると定期的に検査や対策を講じないと約30%がシロアリの被害に。建築されてから20年を超えると約40%がシロアリの被害に遭うと言われています。

一歩踏み出すと床がまるで絨毯のようにふかふかした状態になっています。もちろん、水平儀を置くまでもなく、床も傾いています。一番問題だったのは、柱がシロアリに食べられていて、空洞化していたこと。いつ柱が折れてもおかしくない状態でした。売主は瑕疵担保責任を免責で購入してくれる人に売りたいとのことでした。

瑕疵担保責任を免責するというのは、物件に問題があった場合は売主の責任で物件の補修をする責任を免れた状態で売買契約を結ぶというものです。つまり物件に問題があれば、買った人が自分で対応してくださいということになります。

所有者が個人で戸建ての物件については、シロアリの被害を受けて住めないような物件は建物の解体費用を込みで値引きしてくれることがあります。山田さんは、相場の半額以下で現金でその物件を購入しました。まだ住めるようであれば、そのままの状態で賃貸にして、住めないような状態であれば、更地にして駐車場にしょうと考えていたそうです。

ところが、幸運なことに、その家の隣の家が駐車場を欲しがっていて、ぜひ購入したいという依頼が購入後にあったそうです。購入した価格よりも1.5倍の価格で売却することができたそうです。戸建ての物件は、一見すると価値のないような物件でもその地域特有のニーズがあって売却することができることもあります。

まとめ

不動産は一つとして同じものがないと言われていますが、現地調査に行ってみると驚くような物件があるのも事実です。冒頭に紹介した橋という付帯設備を持っている物件もあります。コストのかかる付帯設備を見抜けなければ、賃貸経営に暗い影を落とすことにもなります。また、物件の中には、最後に紹介したシロアリの物件のように、見るからに価値がないと思われる物件もあります。

しかし見た目の価値ではなく、潜在的なニーズはないのかをよく調べてみる必要があるでしょう。もちろん調べた結果、ニーズがない場合もありますが、仮に潜在的なニーズがある場合、購入価格が低ければ低いほど大きく利益が上がるチャンスがあるのです。

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