「完全自主管理で驚異の稼働率を達成している理由」ママチャリ大家インタビューVol.3 | 不動産投資を考えるメディア

「完全自主管理で驚異の稼働率を達成している理由」ママチャリ大家インタビューVol.3

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⇒前回記事はこちら『完全自主管理で驚異の稼働率を達成している理由』ママチャリ大家インタビューVol.2

『完全自主管理で驚異の稼働率を達成している理由Vol.3』ということで、ママチャリ大家こと小林ヒロシさんのインタビュー第三弾です。
今回は「不動産投資会社に任せきりで高い金利のまま賃貸経営をしていた頃からの大逆転劇」についてです。

金融機関の開拓をさらに続けると…

編集部:さらに、根気よく金融機関の開拓を続けたんですよね?

小林:はい、T信用金庫を開拓しました。自分で開拓しておいてなんですが、その時に信用金庫も貸してくれるんだと思ったんです。検索窓に「不動産投資 信用金庫」で情報も出てきたからアプローチをしたのですが、当時は信用金庫が不動産投資に融資してくれるなんて知られていなかったと思います。検索してもほとんど引っ掛からない感じでしたから。そこで六棟目の築22年のRCの物件を購入しました。

編集部:七棟目は金融機関が複数手を挙げたと伺いました。

小林:七棟目を購入する時にはD信用組合を開拓しました。しかし、七棟目を購入する時に自分の借り入れ状況を知ってもらうために、取引先のT銀行とT信用金庫にもその話を伝えました。その時に七棟目の物件に融資したいと提案がありました。当たり前のことですが、すでに取引がある銀行に信用がありますし、一番融資をしてくれやすいものです。それぞれの金融機関に物件概要を渡して、一番有利な金融機関に決めることにしました。それぞれの金融機関に出してもらったのですが、3つとも金利も期間もだいたい同じだったのです。新しく開拓した信用組合を取引銀行に入れると管理が煩雑になりそうだと思って迷っていたところ、信用組合が僕の資産背景を見てS銀行の融資を借り換えしてもいいと申し出てきたのです。それが借り換えのきっかけですね。もちろん、七棟目は信金で借りることにしました。

編集部:金利はどのくらいになったのですか?

小林:アベノミクスで低金利政策が取られているので、すでにS銀行で借りていたローンに関しては、僕も頑張って交渉をして3.1%まで下げてもらっていました。しかし、実際に金融機関の開拓をして色々な金融機関の融資情報を調べているうちに、自分が借りていた金利がいかに高いかということに気がついてしまいました。そこで、さらに金融機関と交渉をして下げてもらおうと考えたのです。S銀行は2%台まで下げるとは言ってくれましたが、借り換えで提案してくれている信金と同じぐらい金利を下げることは不可能だろうという結論に至りました。そこで三棟目と四棟目を信金に借り換えたのです。2013年に信金に借り換えして、三棟目と四棟目の金利を1.7%まで下げることができました。2017年4月現在では1.2%まで下げることができています。

編集部:地方銀行から借りたローンも金利は低くなっているのですか?

小林:はい、地方銀行のT銀行から借りて購入した2010年に購入した五棟目は、当初は1.95%で借りました。その後1.4%になり、2017年4月現在は0.59%まで下がっています。2010年にT信用金庫から借りて購入した六棟目は1.7%で借り入れをして、2017年4月現在は0.925%になりました。2011年にD信用組合から借りて購入した七棟目は、D信用組合から1.7%で借り入れをして、2017年4月現在は1.2%まで下げることができています。D信用組合の金利はもう少し下げられそうなので、それに成功することができれば、さらにキャッシュフローが改善しそうです。

金利交渉のポイントは「他の動向を少しだけ伝える事」

編集部:金利交渉のポイントを教えてください。

小林:金利交渉といっても、こちらの主張を相手に無理やり通すというわけではありません。自然な形で交渉をする地方銀行のT銀行は3年固定で融資を受けていたのですが、更新時期がたまたま来た時に「変動金利に変えたいので金利を下げてもらえませんか?」と打診をしました。「借り換えを提案してくる金融機関があります。」と伝えておくのも良いと思います。T銀行には保険もお願いしていますし、定期預金も行なっています。他の金融機関に借り換えされては困るということで、交渉がスムーズにいったのかなと思います。金利が下がった理由については、はっきりと聞いているわけではないのですが、借り換えされるぐらいであれば、金利を下げて取引を続行したいと考えられたんだと思います。

編集部:なるほど。そうなんですね。

小林:不動産投資は取引高が大きくなりがちで、借り換えられないように他の金融機関の動きを警戒しています。お互いに競争相手ですので、借り手(小林ヒロシ)に対する情報交換をすることもありません。金融機関はローンの総額がわかるぐらいで、何%で借りているかはわからないと思います。この間、金利が0.5%になったことを他の金融機関の担当者に見せたところ、その担当者は驚いていましたから。ですから、僕に他の金融機関の動向を聞くしかありません。「他の銀行は何か言ってきていませんか?」と聞いてきたら「借り換えはしないけど、ちょっと今の金利をもう少し下げられないか?」などと打診すれば、「ご相談に応じさせていただきます。」とこちらに主導権があるように対応してくれるのです。こうして金利の交渉をして、大幅に金利を下げることができましたので、その分、楽になりました。

金利が低くなってキャッシュフローが改善

編集部:具体的にはどのくらいキャッシュフローが改善されたのでしょうか?

小林:三棟目の物件をたとえとして、ご紹介しましょう。借入金は5700万円で借入期間は30年(360回払い・変動金利)返済方法は、元利均等払いです。当初、年利4.5%で借りていたので1ヶ月の返済額は28万8810円、1年の返済額は346万5720円です。これが借り換えによって年利が1.2%まで圧縮できたので、1ヶ月の返済額は18万8617円、1年間の返済額は226万3404円となります。30年間で支払う利子の金額だけでも約3600万円も圧縮できるのです。

編集部:借り換えするとペナルティーがあると聞きました。

小林:たとえば、S銀行の場合は融資を受けてから5年以内に借り換えする場合には、ペナルティーがあります。僕の場合は100万円だったんですが、先ほどの試算でも紹介した通り、短期的にもトータルで考えてもペナルティーを支払ってでも借り換えした方がいいと思います。先ほども申し上げましたが、S銀行は2%台にするという引き留めもありました。しかし粘っても1%台にしてもらう事は無理、良くて2%台の後半だろうと思ったのです。それで他の金融機関に変えました。ペナルティーではありませんが、注意しなければならないのは、新たな金融機関と金銭消費貸借契約を結ぶ必要があり、その分の手数料や抵当権設定などで登記費用がかかるということです。ペナルティーの他に様々な手数料がかかることを想定して、借り換えを考えるべきでしょう。金融機関が一番嫌がるのは、急に借り換えをするということです。何の前触れもなく急に支店に来店して「今日、借り換えるので手続きをしてください。」という投資家もいるそうです。これでは担当者の立場も丸つぶれになってしまいます。長い期間お付き合いするのですから、僕は必ず情報を共有して報告をしていますね。

編集部:不動産投資をスタートする時には、融資対策を考えることはとても重要なんですね。

小林:そうですね。僕も何も知識がなかったので。不動産会社が「S銀行で融資をしましょう。」と収益物件とセットで持ってくるんですよ。ある意味スキームみたいになってしまっていて、もちろん融資もほぼ確実に下りますし、フルローンもいけるんですけれども。投資家にとっては楽ですよね。書類を揃えるのは不動産会社が代行してくれるので銀行に行く必要もないですし。しかし、それは楽な反面、金利を下げる努力を怠っているということです。そういうスキームに乗って購入をしていました。ですから、これから始める人はそういうスキームにできるだけ乗らずにスタートを切って欲しいと思います。

編集部:金融機関の開拓もやってしまうなんてすごい行動力ですね。

小林:大変なのは、行動している一時期だけだと思って行動しました。ここで動いた結果が、あとで効いてくるんです。やはり自分で動くと何かが見えてくる気がしています。ただ、今もサラリーマンで安定していたら、借り換えはしなかったと思います。やはり、ゆくゆくはサラリーマンを辞めたいという動機が大きかったんだと思いますね。

編集部:五棟目、六棟目を購入して、家賃収入が増え、ビジネスが軌道に乗ったところで、サラリーマンを辞めたんですよね?

小林:はい、2011年に辞めました。辞めた理由はもう会社がなくなってしまったからです。僕が勤めていた会社は外資系だったんですが、業績が芳しくなく身売りをした感じです。身売りされた会社に一時、出社していたのですが、家賃収入も増えているし会社を辞めても大丈夫だろうという見通しが立ったので、会社を辞めました。七棟目は会社を辞めて半年後に購入しました。七棟目を買って家賃収入が4000万円に到達したんです。サラリーマンを辞めていたので、融資は無理かなと思っていたのですが、それなりの規模の家賃収入が毎月あるので意外に貸してくれましたね。

編集部:今は法人で不動産を所有して節税しながら賃貸経営する方法もあるようですが、小林さんは個人で所有されていますよね。それはなぜでしょうか?

小林:一番大きな理由は、物件の所有権を法人に譲渡しないといけないので、税金や手数料がかかるということです。今のところ法人化のメリットを感じてはいませんね。

編集部:最後に、これから不動産投資をスタートする人にアドバイスをお願いします。

小林:ここの何かに注意しろということも大切なのですが、まずは物件を購入してみないことには話になりません。やはり買ってからがスタートだと思います。不動産投資をスタートする時に、リスクばかり考えて結局何もやらない人も多いかと思うんです。でも、それでは自分の人生は何も変わりません。リスクを本当に考えたいのであれば、情報を収集することだと思います。僕が不動産投資をスタートした時には、今ほど情報はありませんでした。書籍も少ないですし、インターネットにも情報は落ちていません。ところが、今は情報が収集できるので失敗をする可能性も低いと思うし、失敗してもリカバーすることができると思います。つまり、リスクは減っていると思います。これまで話してきたように、金利も低いし買いやすい条件は揃っているので、まずは買ってみることだと僕は思いますね。

インタビューを終えて…

ママチャリ大家こと小林ヒロシさんのインタビュー「完全自主管理で驚異の稼働率を達成している理由」Vol.1~3をお届けしてきました。
とにかく売ることだけを考えている不動産会社に任せると、金利の高い金融機関を紹介されてしまうこともあるようです。金利の安い金融機関を見つけるためには、複数の金融機関と付き合いのある良心的な不動産会社にアレンジをしてもらうのが良いのかも知れません。

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