住みたい街、住みやすい街から考える不動産投資 | 不動産投資を考えるメディア

住みたい街、住みやすい街から考える不動産投資

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不動産投資では物件を購入する立地・周辺環境がとても重要になります。購入する立地を間違えると、入居者がなかなか決まらなかったり、競合他社が多すぎて家賃の価格競争になってしまったり、取り返しの付かないことにもなりかねません。立地が悪ければ、どんなに内装をキレイにしても設備を充実させても満室にならない場合があります。家賃を下げても空室が埋まらないというケースもあります。それでは、一体どのような場所で収益物件を購入すればいいのでしょうか。絶対的に正しい選び方は存在しませんが、第一のポイントとしては「住みやすさ」というのがキーワードとなるでしょう。まずはSUUMOの住みたい街ランキングを元に考えていきます。

不動産投資で儲かる「住みやすい街」を統計データから探す

SUMO http://suumo.jp/edit/sumi_machi/

入居需要が高い街を「住みたい街ランキング」から探す

「住みやすさ」を調べる方法は様々ですが、その一つに統計データから絞り込みをかけるという方法があります。例えば、リクルートの住宅・不動産購入情報サイト「SUUMO」の2016年住みたい街ランキングという統計データは20代から50代までの男女を対象に住みたい街を色々な角度からデータを取っています。入居者需要が高い街がある程度わかる指標にもなっています。

2016年の住みたい街ランキング1位は「恵比寿」です。主な理由は、新しい商業施設である「アトレ恵比寿西館」がオープンし、注目度が高かったことから調査開始以来、5年連続トップだった吉祥寺を抜いて1位になったとのことです。ニュースにも取り上げられていたのでご存知の方も多いでしょう。

しかし、入居需要が高いだけでなく、地価も高い恵比寿で自分の理想とする収益物件を探すのは、実際はなかなか難しいかもしれません。これは住む人も同じことが言えます。理想としては、恵比寿に住みたいけど、実際にはなかなか住めないと言うのが実情ではないでしょうか。

同じ住みたい街ランキングには、「穴場だと思う街ランキング」というデータがあります。このランキングは、交通や生活の利便性が高いのに、家賃や物件価格が安いイメージがあるランキングになります。これを見てみると、「1位が北千住」「2位が赤羽」「3位が池袋」とかなり実情を反映したデータになります。

例えば、北千住はここ数年で街のイメージが大きく変わりました。以前は、治安も悪く、駅前には赤提灯の居酒屋が並ぶ、中高年の聖地のようなイメージでしたが、2012年には東京電機大学が駅前に移転し、地域連携を想定して学食を住民に解放したり、キャンパス内の一部をシェアしたり、近隣住民と触れ合うイベントなど積極的に繋がりを生み出して、一気に文教地区のイメージへと様変わりしました。街に学生が多くなったことで、最近ではおしゃれな飲食店なども次々にオープンしています。

そして、何と言っても交通の便の良さは見逃せません。JR常磐線、地下鉄日比谷線・千代田線、東武伊勢崎線、つくばエクスプレスが利用できます。北千住のように駅前が大きく変化すれば、街のイメージは大きく変わるのです。

北千住に注目が集まっていますが、山谷のドヤ街にほど近い隣駅の南千住駅も実は北千住と同じように駅前の再開発が進んでおり、新築のマンションやアパートが立ち並び、入居需要も高まってきています。

北千住ほどではないですが、JR常磐線、日比谷線、つくばエクスプレスの3路線が通じており、交通の便も非常に良いのです。実際に南千住に降り立って、住んでいる人に聞き込みをしてみると分かりますが、とても静かな住環境で、最近になって商業施設がたくさん出来てさらに住みやすくなっているそうです。

このように、統計データから「住みやすい街」の注目すべき駅の収益物件を見つけて、その周辺の駅の収益物件を開拓するというのも一つの方法です。

土地勘を頼りに探す

「住みやすい街」の基準を自分が住んでいたり、自分が働きに出ていたりした時の土地勘で考えるという方法もあります。

例えば、首都圏に物件をいくつか所有するある個人投資家は、「土地勘がある地元」を選び、さらに「駅から徒歩10分以内」というルールを設けています。理由は土地勘があるため「住みやすさ」が手に取るように分かるということです。土地勘のある場所であれば「駅から帰る時に深夜までやっているスーパーに立ち寄れる」とか、「スーパーの向かいには薬屋がある」など、一般的に需要の多い店舗や施設などが分かると思います。

昼と夜の雰囲気も土地勘があればある程度推測することができます。道路が広くて人通りが多そうな場所でも、夜になったら自動車しか通らずに、女性一人では安心して歩けないという場所があったりするものです。しかしながら、土地勘さえあればそういった「住みやすさ」も分かることが多いものです。

首都圏or地方どちらに投資すべき?

土地勘があるエリアで収益物件を探す個人投資家も多いのですが、土地勘のあるエリアで収益物件を探していくと、なかなか自分の求める収益物件に出会えないケースもあります。そのような時は探す範囲をどのように広げていくかがポイントになります。闇雲に広げても土地勘もなく実際住みやすい場所かどうか分からないということも多いと思います。

例えば、東京都内だけで見つからない場合、近隣県まで範囲を徐々に広げていくという投資家も多いです。東京23区から市部、埼玉県、千葉県、神奈川県、そして茨城県、栃木県、群馬県など投資対象を増やしていきます。しかし、23区以外に物件を広げた時に、物理的な距離にこだわりすぎて本当に儲けられる物件を見逃していることはないでしょうか。名古屋や大阪、福岡、札幌など物理的な距離を気にして、本当に利益の上がる物件を見逃していることが多いのです。実際、首都圏と地方主要都市を比較すると、首都圏よりもはるかに条件のよい収益物件が地方の主要都市で出てくることも多くあります。

現在はアベノミクス効果や2020年の東京オリンピックへの期待から、東京都内では土地の価格が上昇しています。2016年に大半の収益物件の価格はピークを迎えたなどと言われていますが、まだまだインバウンド需要や国内の富裕層を中心に2017年前半期も価格が上がりそうな勢いを見せています。

一方、東京都内に比べてみると、地方の収益物件は価格も安いため表面的な利回りが高くなっている場合があります。ただし、当たり前のことですが、表面的な利回りが高いからといって、毎月のキャッシュフローが安定するということではありません。フタを開けてみたら、入居率が低すぎて収支が合わないなどのトラブルは当然あり得ます。土地勘がない地方だからこそ本当に入居需要があるのかどうかをきちんと調べる必要があります。

地方の物件を購入して失敗しやすいのが、収益物件を探しているエリアに大規模な大学や工場、大企業などがあってその入居需要のみに頼りきってしまう場合です。何の手も打たないでいると、急に学校や工場、会社が撤退した後、入居需要が激減してしまって賃貸経営が立ち行かなくなってしまうということが多々あります。このような問題が起きないように、普段からどんな入居者が住んでいるのかということをきちんと調べておくことも重要です。

また、忘れがちなのが、主要な交通手段が何かということです。通勤や買い物など日常生活に必須の交通手段が自家用車の場合、物件に駐車場がついていないと、入居需要がいくらあっても借り手は見つからないことが多いです。また、駅から物件までの道にスーパーや薬局がなくても、実は幹線道路沿いにスーパーや薬局があれば問題ないということもあります。地方の収益物件を選ぶ時には、その地方のニーズをいち早く掴むというのが不動産投資でも求められるのです。

地方の地主物件は空室が多い?!

地方都市の賃貸物件で空室が多い物件の多くは、地主の相続対策で建てられた物件であることが多いです。土地を持っている大地主が土地を相続する時に相続税を減らすため、土地の評価を下げるためアパートやマンションを建てるというケースが多いのです。お金を借りてもらいたい金融機関とアパートやマンションを建ててもらいたい不動産会社が連携して地主に相続税対策を名目として販売することが多いのです。

そんな状態で建てられたアパートやマンションなので、多くの場合、何の需給予測もできていません。もともと賃貸経営なんて最初からやる気がない訳ですから、空室が続いて不採算が続いていても放置されている物件がざらにあるのです。こうした物件は、マーケティングが全くできていないというところに大きな問題があります。

しかし、マーケティングのリテラシーを持ったサラリーマン大家さんや、将来のために収益を多くしたい人たちは、一生懸命努力して自分の物件の収益を改善するでしょう。そのエリアの特徴やニーズを掴んだり、ターゲットや入居需要をきちんと予測した家賃設定にしたり、正しく広告費用を使ったりすれば満室経営も夢ではありません。

また、そのエリアにはファミリータイプの需要があるのに、ファミリータイプの物件の供給が少ないというケースもあります。逆に団地などがあってファミリータイプ向けの物件が余っているのに、単身向けの物件が不足しているというエリアもあります。総合的に判断することが重要です。

地方の物件は融資が出やすい

地方の物件に投資している個人投資家の話を聞いてみると、地方の物件は融資が出やすいケースが多いようです。理由は2つあります。1つは金融機関が物件の担保評価を出す時に使用する路線価と実売価格にそれほど差がないということ。もう一つは、建物の面積が広かったり、土地がついてきたりする場合があるためです。

例えば、自動車がメインの交通手段の場合がある地方都市の収益物件の中には、建物だけではなく、駐車場がついていたりすることもあります。資産価値のあるものが、収益物件にセットになって販売されるので、自動的に物件の積算評価が高くなるということです。積算評価が高くなると融資が出やすくなるのですが、儲けられる収益物件かどうかは別問題です。融資が出たからといってすぐ購入するのではなく、きちんとお金を残せるかどうかをよく調べておくことが重要です。

まとめ

不動産投資は立地や環境次第で成功か失敗かの大半が決まってしまうと言われています。しかし、不動産投資にとって最重要であるのにも関わらず「どこで、どんな立地の収益物件を購入すれば成功するのか」ということはなかなか判断しにくいものです。そんな時に必要なのが、まずは大所高所から投資戦略を考えることです。
今後、本格的な高齢化・人口減社会を迎えると言われている日本で20年後、30年後を見据えた投資戦略を計画する必要性があります。例えば、首都圏で買えばいいのか、それとも地方都市圏で買えばいいのかにも迷う人も多いでしょう。人口減社会に向けて今後、どのように都市計画を考えているのか、エリアを探す時に重要なポイントになると思います。
一方で、現在、住んでいる人たちにも目を向けるべきでしょう。人口減社会を迎えてもなかなか単身世帯は減らないと言われている首都圏で入居需要があっても、マーケティング次第で入居が決まらないということも当然あり得るのです。まず入居需要はそもそもあるのかないのか、入居需要は今後も続きそうなのかということをまず調べておかなければなりません。ターゲットとなる入居者をイメージし、その入居者がどのような嗜好や行動パターンを持っているのか、どういうニーズがあるのかを知るということのが最も重要だと言えるでしょう。

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